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~私費外国人留学生の実態調査 JASSOが結果を公表~
日本学生支援機構(JASSO)が隔年で実施している「私費外国人留学生生活実態調査」の最新の結果がこのほどまとまった。今回の調査はコロナ禍前の昨年2月から3月にかけて行われており、全国の大学、専門学校、日本語教育機関等に在籍する1万人にアンケートを送付し7025人からWebシステムで回答を得ていて、留学生を取り巻く現状が相当程度反映されたものとなっている。
同結果からは、留学生活における財政面の詳細な状況が見てとれる。
まず収入面では、全国の留学生が仕送りや奨学金なども含めて得ている総収入(月額)の平均額は14万8千円となっているが、最も高い東京都(16万6千円)と四国(11万9千円)では5万円近い格差が見られた。留学生の主要な収入源はアルバイトと仕送りで、高等教育機関・日本語教育機関の在籍者ともアルバイトに従事している留学生が7割を超え、同様に仕送りを受けている人も7割以上いた。何らかのアルバイトに従事している人の収入平均月額は、留学生の在籍区分別に高等教育機関が7万4千円、日本語教育機関が8万7千円だった。アルバイトの職種別では飲食業が40%、営業・販売(コンビニ等)が33%を占め、時間数は週平均で「20時間以上25時間未満」が4割と最も多いが、これらはコロナ禍前の調査であることから、その後度重なる緊急事態宣言に伴う就業先の休業などで、現在では大きな変動が生じているとみてよい。
また奨学金の受給者は全体の約3割で、受給している留学生の平均受給額でみると高等教育機関が6万2千円、うち国立大学が7万8千円なのに対し、日本語教育機関は3万9千円に止まっている。私立大学は5万9千円、専門学校は4万2千円だった。
一方、支出面では、学習研究費、住居費、食費の順に負担額が大きい。留学生の在籍区分別にみた平均支出月額では、国立大学学部レベルが11万7千円と最も低く、私立大学は学部レベルが15万6千円、大学院レベルが16万3千円で、専門学校は15万円、日本語学校は同15万3千円等となっている。
なお留学生の宿舎の形態については、全体の4分の3(77%)が「民間アパート・マンション等」に居住していて、「大学・学校の留学生用宿舎」は9%と1割に満たない状況に大きな変化は見られない。また単身で居住している留学生の割合が全体の6割近くと、2年前の前回調査より約10ポイント増加し、「同居人がいる」人は4割に減少した。また同居人がいる場合でも同居者は同じ外国人留学生という人が6割を超えていて、「日本人学生と同居」中はわずか3%だった。
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