インフォメーション
~JASSOが実施結果を公表、国内は中国出身者が73%占める
今年6月に実施された日本留学試験(EJU)の全体的な実施結果が判明した。日本学生支援機構(JASSO)のまとめによれば、最終的な受験者数は日本国内が1万8317人、国外が4285人の計2万2602人で、昨年6月試験に比べ62%(8672人)の増加。特に国内受験者は同期比で8割(8136人)も増えており、「コロナ後」の水際正常化に伴う入国者の回復傾向が鮮明に表れた形だ。
日本国内受験者の出身国・地域別内訳では中国(大陸)が1万3406人と全体の73%を占めたほか、ネパール(1366人)、ベトナム(955人)、ミャンマー(445人)、韓国(259人)、インドネシア(256人)の順に多い。なお、台湾は208人、香港は160人だった。
※「日本語」科目の平均点は235.3点、上位3割は「270-279点」以上
EJU6月試験の科目別状況では、「日本語」の受験者が国内外を合わせ2万2091人で、全受験者の「聴解・聴読解」と「読解」を合計した平均点は235.3点(400点満点)だった。得点分布をみると、190-199点の得点層が最も多く、この層から平均点前後までが含まれる190-239点の得点層に、全受験者のほぼ3割(6455人)が集中する。最高得点は374点で、成績上位3割のラインで見ると概ね270-279点以上の獲得者がこれに該当する。「記述」問題の平均点は32.5点(50点満点)だった。
一方、「日本語」以外の科目における平均点では、主として文科系が対象の総合科目(200点満点)が122.8点、数学(コース1/200点満点)が96.2点で、理科系では数学(コース2/200点満点)が107.5点、理科は点数が高い順に生物62.9点、物理53.5点、化学50.1点(いずれも100点満点)となっている。
******************************************************************************
今年5月の1か月間に、「留学」の在留資格を得て新たに日本へ入国した外国人の内、7割近くをネパール出身者が占めたことが、出入国在留管理庁のまとめで分かった。春先に現地の在外公館で留学ビザの申請が増え処理が追い付かない状況が生じていたとされ、本来4月期生として入国予定だった留学生らの入国遅れなども一因とみられる。
5月の新規「留学」入国者は全国籍者の総計で7879人だった。出身国・地域別ではネパールが5362人と抜きん出た形で、1-4月の累計(5629人)に単月で匹敵する規模となった。このほか、バングラデシュ(700人)、中国(686人)、スリランカ(248人)、ベトナム(165人)、ミャンマー(144人)が続いていて、同月に関しては全般的に南アジア地域からの来日者が多かった。
※1-5月累計では中国とネパールが1万人超え
上記を加味すると、今年1月から5月までに新規で来日した留学生の累計では、出身国・地域別で中国(1万6478人)とネパール(1万991人)が1万人を超え、以下、ベトナム(6714人)、韓国(4652人)、ミャンマー(3383人)、台湾(2373人)、米国(2333人)、スリランカ(2169人)の順となっている。
★EJU11月試験 今週28日が出願締切
今年2回目となる日本留学試験(EJU、11月試験)は現在、受験者からの出願期間中だが、今週7月28日(金)が最終的な締切日となる。期限を過ぎた後は一切受付ができなくなるので、受験予定者は忘れずに申し込んでおく必要がある。
EJUは主要な留学生の受入れ大学等がその試験結果を入学選考に活用しており、来春以降の進学希望者はあらかじめ受験しておくことが望ましい。試験日は11月12日(日)。
*******************************************************************************
★有力私大の2024年度留学生募集概要等、最新情報を満載!スマホからも簡単アクセス!
「2024大学特集号」オンライン電子版 配信中!↓↓
https://cdn.goope.jp/176510/230716133706-64b373f241f00.pdf
*******************************************************************************
【注目!主要大学の2024年度留学生入試情報】
★東海大学 留学生一般選抜 【10月受験 9/1(金)より受付開始 】
https://www.u-tokai.ac.jp/examination-admissions/examination-system/international/
★柘植大学 受験生サイト
https://www.takudai.jp/request/index.html
★駒沢女子大学 外国人留学生入学者選抜
https://www.komajo.ac.jp/uni/admission/pdf/index/admission_guide.pdf
★関西学院大学 オープンキャンパス情報【留学生向けイベントあり】(8月5日/6日開催)
https://www.kwansei.ac.jp/admissions/event_web/opencampus/detail/6
★名城大学 外国人留学生特別入試
https://www.meijo-u.ac.jp/admissions/examination/other/international_student/
★立教大学 2024年度外国人留学生入試
https://www.rikkyo.ac.jp/admissions/undergraduate/foreigner.html
************************************************************
~本紙独自調査、最新の在籍状況が判明~
『留学生新聞』では今年5月から6月にかけて、全国の主要私立大学を対象に独自のアンケート調査を実施し、今年度の入学者状況を反映した最新の留学生在籍総数について回答してもらった。基準時は文部科学省に報告された本年5月1日時点の留学生総数、または各大学で集計した最新の総数のどちらかで、学部生(本科生)、大学院生、日本語別科生、交換留学生、科目等履修生等も含めた「留学」の在留資格者総数をベースとしている。
集計結果によれば、留学生の今年度における受入れ総数が千人を超えている私立大学は、調査時点で判明した範囲で、少なくとも十数校に上った。
私大中最多の留学生数を受入れているのは今年も早稲田大学で、今年5月1日時点で有効な在留資格「留学」を所持する在学生(休学中及び海外留学中の人を除く)は5549人を数える。早大の留学生数は新型コロナウイルス感染症の影響で昨年度は3456人に減少したが、昨春以降、日本への入国が徐々に正常化した状況を受け、わずか1年で5千人台を回復した。在籍段階ごとの内訳は大学院が2896人、学部が1987人などとなっていて、出身国・地域別では中国(3108人)、韓国(586人)、米国(363人)の順に多い。
首都圏において留学生数で早大に続くのは、慶應義塾大学(2146人)と明治大学(1740人)で、日本大学(1613人)、東海大学(1610人)、拓殖大学(1288人)、法政大学(1082人)などの総合大学も受入れ規模で千人超となっている。
一方、西日本エリアでは立命館大学(3028人)と立命館アジア太平洋大学(APU、2777人)が双璧で、このうちAPUはいわゆる「国際学生」が、日本人学生を含めた総学生数(5976人)の46%を占める。さらに同志社大学(1414人)と関西大学(1238人)も引き続き千人を超えており、さらに堅調な伸びをみせている。
これらのほか、800-900人台の留学生数を擁しているのが、首都圏では上智大学(952人)と立教大学(974人)、西日本で流通科学大学(866人)と関西学院大学(851人)などだ。日本経済大学は、東京渋谷キャンパスだけで839人が在籍している。
今年度、留学生数が千人超ないしは千人近くを数える各大学は、昨年度の本紙調査時点との単純比較でみると、一部校を除き、軒並み総数を上積みしている。新型コロナに対する日本政府の水際対策が昨春以降段階的に緩和された効果で、昨年1年間に「留学」の在留資格を得て新規入国した外国人は史上最多の約16万7千人に上った。さらに今年1月から4月の期間には、約5万4千人の留学生が新たに来日している。コロナ禍以降、大幅な減少に見舞われていた各大学の留学生数は、2023年度を境にV字型回復へと転じることが確実な情勢だ。
(注)上記の調査結果は対象となる基準時に加え、休学者や本国滞在中の学生に関する各校の集計基準が各校ごとに異なっているため、単純な比較はできない。また日本学生支援機構(JASSO)が毎年5月1日時点で集計している留学生の在籍状況調査結果とは必ずしも一致しない。
********************************************************************************
★有力私大の2024年度留学生募集概要等、最新情報を満載!スマホからも簡単アクセス!
「2024大学特集号」オンライン電子版 配信中!↓↓
https://cdn.goope.jp/176510/230716133706-64b373f241f00.pdf
********************************************************************************
【注目!主要大学の2024年度留学生入試情報】
★明治大学 2024年度外国人留学生入学試験 試験科目・日程等一覧(学部)
https://www.meiji.ac.jp/cip/prospective/admission_exams/6t5h7p000001f23y-att/2024intexam.pdf
★駒沢女子大学 外国人留学生入学者選抜
https://www.komajo.ac.jp/uni/admission/pdf/index/admission_guide.pdf
★同志社大学 2024年度学部外国人留学生入学試験要項
https://intad.doshisha.ac.jp/attach/page/GO_ABROAD-PAGE-JA-109/178873/file/2024_youkou.pdf
★関西学院大学 オープンキャンパス情報【留学生向けイベントあり】(8月5日/6日開催)
https://www.kwansei.ac.jp/admissions/event_web/opencampus/detail/6
★名城大学 外国人留学生特別入試
https://www.meijo-u.ac.jp/admissions/examination/other/international_student/
★立教大学 2024年度外国人留学生入試
https://www.rikkyo.ac.jp/admissions/undergraduate/foreigner.html
********************************************************************************
★専門学校進学相談会 今週21日開催
~日本語教育機関職員が主対象、留学生の参加も可~
東京都専修学校各種学校協会は7月21日に、「外国人留学生のための専門学校進学相談会」を都内で開催する。都内の有力校がブースを設け、個別の進学相談に応じる。留学生の進路指導を行っている日本語教育機関の教職員が主対象で、2024年春に専門学校への進学を目指す留学生も参加できる。
会場は渋谷区代々木の全理連ビル9階会議室で、13時から16時30分まで。参加の申し込みなどは下記の同協会ホームページより。
https://forms.gle/YDiSWYWd4Ex2pP8k9
********************************************************************************
★「留学生新聞」ベトナム語版 最新2023年夏号 配信開始!
https://cdn.goope.jp/176510/230630115259-649e438b555c8.pdf
*********************************************************
出入国在留管理庁は7月10日、宮城県仙台市青葉区の「未来の杜学園日本語科」について、留学生受入れ業務を行うことができる告示日本語教育機関(留学告示別表第1)から除外した。事実上の告示抹消処分にあたり、同校は新たな留学生の受入れを5年間停止される。入管庁では様々な調査を踏まえ、在籍留学生に対する人権侵害行為があったと判断した模様だ。
日本語教育機関の告示基準では告示抹消の基準を定めた条文の中に、学生の出席率平均や在留期間を超過し在留している者の比率などを定めているほか、生徒に対する「人権侵害行為」を行うなど、「留学生受入れ事業を行わせることが適切でないと認められる場合」には「同表から抹消するものとする」と明記している。
「未来の杜学園」は1979年に、前身となる仙台イングリッシュセンターが設立され、日本語科は1993年4月に開講した。学校によれば、毎年200名の留学生が卒業し、大学・大学院に進学しているという。
なお同様の告示抹消処分は昨年、福岡県の西日本国際教育学院に対しても行われているが、その後、学院側が提起した抹消処分取消に関する訴訟を受けて、福岡地方裁判所が第1審判決言い渡しまで、抹消処分の効力を停止している。今回のケースでも、学園側の対応次第では曲折が予想される。
★留学経験を通じた日本への信頼・共感をASEAN全体に共有
~外務副大臣がASEAN元日本留学生評議会でスピーチ~
武井俊輔外務副大臣は先週訪問したインドネシアで、ASEAN元日本留学生評議会(ASCOJA)の総会に出席した。ASCOJAは1977年に設立された東南アジア10か国の元日本留学生会から成る連合体組織で、現在の会員数は5万人を超えている。総会は毎年行われ、今年のテーマは「質の高い生活のためのSDGsにおける日・ASEAN協力」で、各国から約200人の元留学生が出席した。
外務省によれば武井副大臣はスピーチで、日本留学経験を通じて元留学生らの間に育まれた日本への信頼や共感を、地域全体に共有していく上でASCOJAが重要な役割を果たしているとして、一連の取組を後押ししていく考えを示した。またインドネシアの元日本留学生協会会長を務めるラフマット・ゴーベル国会副議長との会談では、留学交流をはじめとする二国間関係のさらなる促進について意見を交換したという。
********************************************************************************
厚生労働省は今年度の「介護福祉士国家試験」について、日程を官報に公示した。筆記試験は来年(令和6年)1月28日、実技試験が同3月3日で、いずれも日曜日に行われる。合格発表日は同3月25日。
筆記試験は全35都道府県、実技試験は東京都と大阪府で実施される。経済連携協定(EPA)に基づく東南アジア3か国からの外国人介護福祉士候補者に加え、外国籍の受験者については、申請すれば、通常の問題のほかに、全ての漢字にふりがなが付記された問題用紙を配布する等、受験上の配慮が行われる。受験申込期間は今年8月9日から9月8日までと比較的早い。同時期は教育機関の多くが夏季休暇中のため、受験予定者は出願を忘れないよう注意が必要だ。
※昨年度は新卒留学生千人超が合格
「介護福祉士国家試験」は日本の専門学校や大学等、養成施設で学んだ留学生らが卒業後、公私の機関で介護業務に従事する際に原則として合格が求められており、出入国在留管理庁に就労を目的とした在留資格変更許可を申請する際には、同試験の受験票(登録後は介護福祉士登録証)の提出が必要だ。
今年1月に実施された前回の「介護福祉士国家試験」では、養成施設ルートで受験した新卒(予定)留学生が2151人に上り、この内半数を超える1083人が合格している。
★夏の間に感染拡大の可能性指摘、「第9波」への言及は避ける
厚生労働省の新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードは7月7日に開催した会合で、直近の感染状況に対する評価を行った。沖縄県で定点当たり感染者数が高止まりしているほか、全国的に新規入院者数と重症者数が増加傾向にあると分析した上で、夏の間に一定の感染拡大や医療提供体制への負荷が生じる可能性を指摘。幅広い医療機関で引き続き、新型コロナ患者に対する医療体制への移行を進めていくとした。
新型コロナをめぐっては、7月5日に日本医師会の幹部が「現状は(感染)第9波と判断することが妥当だ」と述べたが、加藤勝信厚生労働大臣は同7日の会見で「政府として、例えばこの波がいつからいつでという定義をしているわけではない。波に関する言及は差し控えたい」と語り、
アドバイザリーボードの現状分析でも「第9波」には言及しなかった。
一方、海外からの入国者に対して実施されている入国時感染症ゲノムサーベイランスについて厚労省は、5月分(全面的な水際緩和後の5月8日以降31日まで)の解析結果を公表した。5空港において、コロナに類似した有症状者で任意の協力が得られた114人の内、新型コロナ陽性が確定したのは71人だった。系統別では、国内でも主流となっているXBB系統が多数を占める。
★特定技能人材の受入れ促進へ キルギスと協力覚書を交換
政府は中央アジアのキルギス共和国との間で、特定技能の枠組みによる外国人材の受入れを加速させたい意向だ。7月6日に両国の政府関係者が、協力覚書を交換した。覚書では、双方が適正な送り出しと受入れ体制を確保するため、悪質な仲介業者を排除するための情報共有や問題是正に向けた協議、試験等における協力について細かく定めており、運用開始から2年後には枠組みの見直しを行うとしている。
法務省によれば、昨年末時点でキルギスから来日し在留資格「特定技能」で就労している人はのべ27人で、介護分野がほぼ半数(14人)を占めるほか、建設(7人)、外食業(3人)、ビルクリーニング(2人)等に従事する。絶対数は少ないものの、中央アジア諸国の中ではウズベキスタン(16人)を上回り最も多い。
*********************************************************