インフォメーション
~合格率は昨年試験比で2ポイント上昇~
今年実施された第36回「介護福祉士国家試験」の結果が、本日発表された。厚生労働省によれば、外国人留学生の今年度新卒者は受験者1843名中、合格者が963名で合格率は52.3%だった。昨年の50.2%から2ポイント、実数にして27名増えている。一方で留学からの既卒者は受験者1065名に対し、合格者は僅か1割の129名止まりだった。卒業後に同試験に合格し在留資格「介護」を取得する道もあるとはいえ、実情は至難の業となっている。日本で介護専門職に就き長期間活躍する上で、在学中の合格が極めて重要といえる。
全国にある介護福祉士養成施設の中で、新卒留学生の合格者数が最も多かったのは、日本福祉教育専門学校と専門学校アリス学園の各37名で、森ノ宮医療学園ウェルランゲージスクール(33名)、中部学院大学短期大学部(30名)などが続く。これらを含め、単独施設で20名以上の留学生合格者を輩出した養成施設が、全国に計10施設あった。
一方で日本人学生を含めた合格者全体では、中部学院大学短期大学部が63名で全国トップとなり、関西社会福祉専門学校(58名)、あいち医療福祉専門学校(53名)等が続いている。首都圏では日本福祉教育専門学校(48名)のほか、東京未来大学福祉保育専門学校(47名)が多かった。首都圏の前記2校は、既卒者を含めた合格者では共に50名で並ぶ。
「介護福祉士国家試験」全体の受験者は7万4595名で、合格者は6万1747名、合格率は82.8%だった。
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~合格率は昨年試験比で2ポイント上昇~
今年実施された第36回「介護福祉士国家試験」の結果が、本日発表された。厚生労働省によれば、外国人留学生の今年度新卒者は受験者1843名中、合格者が963名で合格率は52.3%だった。昨年の50.2%から2ポイント、実数にして27名増えている。一方で留学からの既卒者は受験者1065名に対し、合格者は僅か1割の129名止まりだった。卒業後に同試験に合格し在留資格「介護」を取得する道もあるとはいえ、実情は至難の業となっている。日本で介護専門職に就き長期間活躍する上で、在学中の合格が極めて重要といえる。
全国にある介護福祉士養成施設の中で、新卒留学生の合格者数が最も多かったのは、日本福祉教育専門学校と専門学校アリス学園の各37名で、森ノ宮医療学園ウェルランゲージスクール(33名)、中部学院大学短期大学部(30名)などが続く。これらを含め、単独施設で20名以上の留学生合格者を輩出した養成施設が、全国に計10施設あった。
一方で日本人学生を含めた合格者全体では、中部学院大学短期大学部が63名で全国トップとなり、関西社会福祉専門学校(58名)、あいち医療福祉専門学校(53名)等が続いている。首都圏では日本福祉教育専門学校(48名)のほか、東京未来大学福祉保育専門学校(47名)が多かった。首都圏の前記2校は、既卒者を含めた合格者では共に50名で並ぶ。
「介護福祉士国家試験」全体の受験者は7万4595名で、合格者は6万1747名、合格率は82.8%だった。
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昨年末(令和5年末)時点で留学生として日本に在留する外国人が前年より約4万人増の34万0883人となり、コロナ禍前の水準に戻ったことが出入国在留管理庁のまとめで分かった。在留資格「留学」所持者の数は令和元年末に過去最高となる34万5791人に達したが、新型コロナ拡大の影響により直後の2年間で14万人近く減少。その後の水際緩和を受けて、令和4年末には30万人までV字型回復していた。昨年以降も留学生の新規入国者数は順調に推移しており、こうした流れが在留者数にも反映された形だ。
「留学」在留者を出身国・地域別にみると、最多の中国が13万4651人と全体の4割近くを占めた。コロナ禍の前後を比較しても、中国出身者の比重は4割前後でほぼ変わっていない。これに次ぐのが近年急増しているネパール(5万5604人)で、初めて2位に浮上した。3位のベトナム(4万3175人)を合わせた主要3か国で、留学生全体の68%に達する構図だ。
さらに韓国(1万4671人)とミャンマー(1万2177人)、及びスリランカ(1万0378人人)が1万人を超えているほか、台湾(8154人)、インドネシア(7741人)、バングラデシュ(7231人)等も一定数に上る。
都道府県別の「留学」在留者では、全国の3分の1近くを占める東京都(11万2916人)を筆頭に、大阪府(3万7318人)、福岡県(1万9921人)、京都府(1万7701人)、神奈川県(1万6473人)、埼玉県(1万6455人)、千葉県(1万5507人)、愛知県(1万5169人)、兵庫県(1万3664人)の計9都府県が1万人を超えている。
なお、同様に昨年末時点で、留学生が卒業後に日本企業等へ就職する際に取得する在留資格「技術・人文知識・国際業務」の在留者数は、前年から約5万人増の36万2346人だった。「技・人・国」の出身国・地域別では、ベトナム(9万3391人)が中国(9万2141人)を上回り、最多となっている。また「技能実習」は40万4556人、特定技能は20万8462人で、いずれも同7-8万人増えている。在留外国人全体の数は341万人余りで、過去最高を更新した。
★学校除籍後の在留等で「留学」の在留資格取消が183件
昨年(令和5年)1年間に、留学生が「留学」の在留資格を取り消されたケースが183件に上ることが、出入国在留管理庁のまとめで分かった。同取消の件数は令和2年にピークとなる524件に達した後、翌年(令和3年)は157件に激減したが、ここ2年は再び増加傾向に転じている。
入管難民法では、在留資格に応じた活動を一定期間行うことなく在留していた場合等に在留資格を取り消すことができると定めており、在留資格「留学」の場合はこの期間が3カ月となっている。昨年の取消事例で特に多かったのは、学校を除籍された後、学業に携わることなく3カ月以上在留していた等のケースで、7割近く(126件)を占める。また同時にこうした対象者がアルバイトを行うなど、他の活動を行いつつ在留している事例も3割(56件)に上った。
「留学」を取り消された者の出身国別ではベトナム(121件)が全体の6割で、中国(17件)、ネパール(12件)など、いずれも留学生在籍者数の多い国となっている。
在留資格「留学」の所持者全体(約34万人)に占める在留資格取消者の割合は0.05%にすぎないが、こうした事例を減らしていくためにも、取消ルールを含めた在留資格制度に関する留学生への周知が、改めて課題となりそうだ。
なお、令和5年における、他の在留資格も含めた在留資格取消件数は全体で1240件となり、前年より1割増えている。在留資格別では「技能実習」が983件で最も多かった。
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~日本語教育部会の第1回会合、本日開催~
認定日本語教育機関に求める基準等について審議する場となる文部科学省の日本語教育部会が、3月18日に第1回会合を開催する。同部会は、各日本語教育機関に対する認定や取消、或いは勧告・命令に際して事前の意見聴取を行うほか、認定機関向けに毎年行う実地視察について、その方法を定める役割も担う。
実地視察の対象となる認定日本語教育機関は、日本語教育部会長が決めるとされており、部会では具体的な方法を記載した規定案を近く正式決定する見通しだ。現在検討されている規定案によれば、対象機関は「第三者機関による客観的な質保証の仕組みを有しない認定日本語教育機関」を優先的に選定する。各機関から行われる定期報告をもとに、過去に視察を実施していない機関や、前回視察から一定の時間が経過した機関の中から、課題や好事例となり得る取り組みを基準に選ぶとしている。実施機関数は毎年決定される。
視察対象となった機関に対しては調査票を提出してもらった上で、日時と視察事項が事前に通知される。視察の際は授業見学や生徒・教員へのヒアリングが行われる場合もあるほか、「留学」課程設置機関については、必要に応じて出入国在留管理庁の担当官が同行するとしている。視察を通じ明らかになった改善事項については、指導と助言を通じて是正措置を求める。
実地視察の結果は報告書として日本語教育部会に提出され、了承後に公表となる。万一対象機関が関係法令に違反している場合、部会では文部科学大臣に意見を述べることができるとされている。
※日本語教育部会とは?
日本語教育機関認定法では、認定を受けようとする日本語教育機関に対し教員体制や教育課程等で求める基準について、文科省令で定めると規定している(同認定法第2条第3項第2号)。その上で同基準の制定や改廃にあたっては、あらかじめ法務大臣と協議するとともに、審議会の意見を聴くこととされていて、この審議会は政令により中央教育審議会とすることが決まっている。
日本語教育部会は、中央教育審議会の権限とされた上記事項を処理するため設置されたもので、外国人向け日本語教育の推進に関し、専門的な調査や審議を行う機能も担う。当面の設置期間は、令和7年3月9日までの約1年間。
★2月の新規入国者259万人 観光需要が回復を後押し
出入国在留管理庁のまとめによると、今年2月の1か月間に日本へ新たに入国した外国人の総数(概数)は259万1千人で、1月(245万2千人)より約14万人増えた。来日者の出身国・地域別内訳では韓国が80万7千人と引き続き最多で、台湾(48万2千人)、中国大陸(36万7千人)が続く。中国大陸は前月より5万人以上増えた。このほか香港(19万2千人)、アメリカ(14万5千人)、タイ(10万人)も合わせた計6か国・地域が、10万人超となっている。
上記は観光客を含めた、全ての在留資格者の新規入国者数。コロナ禍の落ち着きと昨今の急激な円安ドル高傾向を受け、世界各国からの観光需要が高まっており、入国者数のV字型回復を主導する流れが続いている。
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「留学生新聞」電子版 配信中!
★中国語版2024年3月15号 配信中!
https://cdn.goope.jp/176510/240314130856-65f27858e5d0c.pdf
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■日本語教師 勉強会「新しい時代の日本語教材を考える」
▽オーガナイザー
畑佐由紀子 先生(広島大学大学院人間社会科学研究科 日本語教育学プログラム 名誉教授)
日本語教師向けの勉強会「新しい時代の日本語教材を考える」(全5回)を開催。その本編に先立ち、プレ講義(予告編)を下記のとおり行います。
※参照枠に基づくカリキュラム開発とその課題
▽会場 Zoomミーティング
▽日時 2024年3月24日(日)11:00-12:00(日本時間)
▽参加費 無料
※「日本語教育機関に所属し、クラス単位で指導している教師の方」のみご参加可。
※お申し込みにあたって、アンケートへのご回答が必須となります。
※勉強会本編は参加費有料で、後日受付を開始します。
https://www.9640.jp/2024_h-seminar/
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メディアチャイナ株式会社(留学生新聞
~新年度より適用、R7年度に「改善指導対象校」を指定・公表へ~
文部科学省は、外国人留学生に対する在籍管理が適正に行われていない大学等に対する監督体制を、来年度から強化する方針を固めた。毎月実施する退学者や除籍者に関する定期報告を通じて、各校の在籍管理状況を引き続き確認。全留学生数に対する1年間の「退学者、除籍者及び所在不明者」の割合が5%を超える状態にある大学等に改善指導を実施し、在籍管理が非適正と判断された場合、「改善指導対象校」として指定・公表する。留学生数の基準日は毎年5月1日とし、1年間の期間は4月から翌年3月までがベースとなる。留学生数が19人以下の場合は、退学者数等が1人を超える場合に対象校となる。
「改善指導対象校」に対しては、出入国在留管理庁(入管庁)から情報の提供を受けるとともに、合同で改善指導を実施するとした。同指導の過程では、各大学の在籍管理責任にはあたらない突発的な要因による退学者等のケースも把握する。これらを踏まえ、指定の翌年度又は翌々年度に退学者等の割合が全留学生数の5%以下となった場合には「改善指導対象校」の指定は解除される。一方で、在籍管理が非適正な状態が3年間連続した大学等は、文科省が新たに「在籍管理非適正校」として指定・公表し、出入国在留管理庁に報告するとしていて、事実上、当該校においては留学生の受入れができなくなることが想定される。
いったん「在籍管理非適正校」となった場合には、その後3年続けて在籍管理が適正と認められるか、又は留学生の在籍者がゼロにならない限り、同指定は解除されない。また後者のケースでは指定解除後に外国人留学生の募集を再開する場合、改善内容を盛り込んだ実施計画書を文科省に提出する必要がある。
文科省では直近の来年度(令和6年4月以降)における退学者等から、新たなルールの適用を始める。令和6年度の在籍管理状況を踏まえ、同7年度以降に「改善指導対象校」の指定が開始され、運用開始3年後の同9年度には「在籍管理非適正校」の指定が行われる見通しだ。
なお今回の措置については「学校教育法第1条」に規定する大学と高等専門学校が対象校となっている。
外国人留学生の在籍管理については、2019年に文科省と入管庁が合同で発出した対応方針のほか、昨春の「教育未来創造会議第2次提言」においても、全ての留学生や留学制度全体の信頼・信用の失墜につながらないよう「在籍管理の徹底・強化を図る」必要性が盛り込まれていた。文科省では、大学等に対して遅くとも来年度初めから適切な指導を行う必要があると判断。新ルールに関する意見聴取手続きの期間を短縮し、速やかに着手する構えだ。
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