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2023-08-29 16:04:00

 

~対前年比で14%増、6月試験合わせ5万人超える~

 

今年1112日に予定されている年度内2回目の日本留学試験(EJU)で、最終的な応募状況が明らかになった。日本学生支援機構(JASSO)のまとめによれば、日本国内で19852人、国外で5198人の計25050人が応募した。昨年11月試験の当初応募者数(21953人)との単純比較では14%の増加で、国内外共にほぼ同様の伸びとなった。

 

国内の受験地別では東京都が13951人と全国の7割を占め、大阪府(1757人)、京都府(1037人)、福岡県(727人)の順に多い。また国外は韓国・ソウルが2488人と群を抜き、香港(767人)、韓国・プサン(513人)、台湾・台北(258人)が続いている。この内、香港は、昨年11月試験(293人)から26倍に受験者数が急回復した。ベトナムはハノイとホーチミンを合わせて168人だった。

 

なお今年6月に行われた第1EJUの当初応募者も、今回第2回目とほぼ同水準となる25688人で、うち22602人(国内18317人、国外4285人)が実際に受験している。両試験を合わせると、今年度の当初応募者数は5万人を突破し(5738人)、前年度(39342人)からは1万人以上の増加で、回復傾向が鮮明となっている。今後実施される各大学等の2024年度入試の出願状況は、概ね堅調に推移しそうだ。

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2023-08-25 15:50:00

 

~コロナ禍前を上回るペース、中国が2万人で全体の3割近く~

 

今年上半期の6か月間で、新たに日本へ入国した外国人留学生が7万人に迫る水準となったことがわかった。コロナ禍以前の3年間、新規留学生の数はいずれも年間12万人台で、今年はそのペースを上回っていることになる。入国制限が段階的に緩和され、未入国のままだった留学予定者が一斉に入国した2022年(年間167128人)には及ばないものの、来日状況は今年も極めて順調に推移していると言える。

 

関係機関の情報をもとに本紙が集計したところ、「留学」の在留資格を新たに取得し、実際に日本へ入国した外国人は、今年1月から6月までの累計で69202人だった。出身国・地域別では、最多の中国が2万人に迫り(19688人)、全体の3割近くに達している。これに、4月以降急激に伸びたネパールが11508人で続く。ベトナムは7150人だった。上記3か国で、全入国留学生の55%を占める。ほかに韓国(4813人)、ミャンマー(3892人)、台湾(2575人)、アメリカ(2450人)、スリランカ(2352人)等も多い。さらにバングラデシュ(1313人)、インドネシア(1187人)、タイ(1076人)、モンゴル(1072人)も含めると、計12の国・地域が千人超となっている。欧州ではフランス(922人)が最多で、ロシアからも627人が入国したことがわかった。ウクライナからの留学生は19人にとどまっている。

 

なお香港は統計上、上記「中国」の数には含まれておらず、パスポート表記別で「中国香港」が818人、「英国香港」が96人の計914人だった。

 

6月単月では中国が全体の半数占める

 

 一方、今年6月の1か月間に新規で来日した留学生は6624人で、前月より減少した。元々、留学の端境期に当たることや、前月は4月期の遅れ入国組が上積みされたことも影響したとみられる。なお前月はネパールからの入国者が群を抜いて多かったが6月は517人にとどまり、逆に中国からの入国者が3210人と留学生全体のほぼ半数を占めている。両国のほか、ミャンマー(509人)、ベトナム(436人)、モンゴル(218人)、台湾(202人)からの入国者も一定数に上った。

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2023-08-24 15:47:00

 

 先の通常国会で成立した「日本語教育機関認定法」に盛り込まれ、来年度からのスタートが見込まれる「認定日本語教育機関」に関して、国が制定を目指す認定基準の概要が明らかになった。文化庁国語科がこのほど、関連する省令や告示等の案を示し、同案はすでに民間からの意見聴取手続きに入っている。

 

新たな基準案では留学、就労、生活の分野ごとに、異なる基準に基づき審査を行うとしていて、それぞれの概要を定めている。この内、留学生向けの日本語教育を担う「留学」関連でも、教職員の体制や日本語教育課程等について、「認定日本語教育機関」として認める上での具体的な基準案が示された。

 

※「留学」分野の認定日本語教育機関 具体的な基準案は?

 

まず教員体制では、「認定日本語教育機関」の教員数を現行の法務省告示基準と同じく、課程の収容定員20人につき1人以上(各機関の最低数3人)、「本務等教員」を同40人につき1人以上(同、最低数2人)と定めた。ここでいう「本務等教員」とは、従来の専任教員に相当するが、新基準では、日本語教育課程の編成や認定日本語教育機関の運営について責任を担う専任教員か、又は本務として同等以上の業務を担当する教員と規定している。具体的にどの教員が「本務等教員」に該当するかは、業務内容等から総合的に判断される。学校の校舎面積に関する基準は現行ルールと同じだが、各校舎間の距離を概ね800m以内、かつ3か所以内と規定した。

 

一方、日本語教育課程の中身については、各課程が目指す「留学」の目的に沿った日本語能力を習得させることを目指し、原則として日本語教育の共通参照枠(CEFRB2以上の課程を1つ以上置くことや、修業期間を1年以上(要件を満たす場合は6か月以上も可)とすることを定めた。同時に日本語課程全体の中で、「聞く」、「読む」、「話す(会話)」、「話す(発表)」、「書く」のすべてを盛り込み、授業はこうした担当能力のある教員が、適切な教材を用いて行うとした。

 

授業時間は1週間当たり20単位時間以上、年間760単位時間以上(1単位時間=45分以上)としており、いずれも現行の法務省告示基準と変わらない。ただ、修了要件として、所定の授業科目を履修させるだけでなく、「試験の合格等の適切な要件」を設けることも求めている。加えて、各機関が認定基準の教育要件を満たすかどうかは、今後策定される「コアカリキュラム」を参照の上で判断するとしていて、よりハードルが高まりそうだ。

 

コロナ禍で需要が高まった遠隔授業に関しては、感染症の拡大等により対面授業が困難な場合には、臨時的に実施できることが明文化された。

 

また「認定日本語教育機関」の収容人数に関しては、現行の法務省告示機関に「現有の収容定員数」を認めるとしたほか、新規の教育機関は当初100人以下とし、以後は要件を満たせば、隔年ごとに15倍まで増員を可能とした。(要件は、実員が定員の8割以上いることや生徒の在留継続に必要な支援体制が適切であること等)。現在は増員申請に際し、「過去1年以内に増員を行っていないこと」が要件になっているが、新基準では増員が最速で2年に1回となる。

各機関は、「1年課程」「2年課程」など設置する課程ごとに、入国時点で各生徒がどの課程に入るかを確定させる必要がある。また認定基準上の入学時期は、これまでの「年2度以内(やむを得ない場合は年4度以内)」が、「年4回以内」となる。新規校等の入学時期が、広がることになりそうだ。

 

基準案では、「認定日本語教育機関」に対し、毎年1回以上の自己点検・評価のほか、文部科学大臣への定期報告を行う必要があるとした。報告内容には卒業・退学者、進学・就職者の状況等のほか、生徒の授業出席率や資格外活動の状況など、現在、法務省告示の日本語教育機関が報告を求められている内容も引き続き含まれている。

 

また焦点となっていた「認定日本語教育機関」で日本語教育を担当する教員の要件について、基準案は令和113月末まで5年間の「経過措置期間」を設定。新設される「登録日本語教員」の資格がない場合でも、所定の要件をクリアしていれば、当面は引き続き教員として勤務できるとした。

この具体的な要件としては、①日本語教員養成の420単位時間以上修了か日本語教育に関する大学の単位26単位以上を修得し、かつ学士・修士・博士等の学位を有する者、②日本語教育能力検定試験の合格者、③平成3141日以降に、法務省告示機関、大学または文科大臣が別途指定の日本語教育機関で日本語教育に1年以上従事した経験者、のいずれかに該当する必要がある。

 

※大学等の日本語課程についても教員数等を規定

 

なお日本語教育機関の内、大学や専修学校等(日本語教育以外の課程を設置している教育機関)が設置する日本語課程の教員数について、新基準案では「日本語教育を実施するための基本組織を置くこと」を求めている。教員数を収容定員40人につき1人以上とするルールは一般の日本語教育機関と変わらないが、日本語教育課程以外の教員が運営の責任を担う場合には、収容定員40人以下の場合の最低数を1人(通常は2人)でも可とした。また最低授業時数(年間760単位時間)についても、大学や専門学校の場合、日本語教育課程以外の科目を履修させることにより、160単位時限を上限に減らすことができるとした。収容定員に関しては、一定の確認を経た大学に対し「実績を踏まえた定員数」を認めるとしている。

 

 今回の基準案は現在、民間からの意見(パブリックコメント)公募を行っており、920日が締め切りとなる。

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2023-08-22 15:19:00

 

新たに日本語教育機関として法務省に告示され、今秋より正式に開校する学校が、全国で少なくとも12校に上ることが分かった。所在地別の内訳は東京都が4校で最も多く、愛知県2校のほか、茨城、京都、大阪、奈良、岡山、長崎の各府県でそれぞれ1校ずつとなっている。

 

『留学生新聞』が関係先から独自に得た情報を総合すると、これらの内、ゼロベースで新設される学校は3分の1程度とみられる。東京都の新たな告示校中、少なくとも2校は、老舗校が他の既存校に事業を売却・譲渡したことに伴うもので、両校ともに10月以降は新たな校名で再スタートを切る。愛知県と大阪府の各1校(計2校)は、日本語教育機関をもつ既存校による系列・姉妹校の立ち上げとなる。また西日本エリアでは、以前告示されていた専門学校等2校の日本語科が、今回再告示された。

 

これらのほか東京都では既存校の校名変更が2校あり、うち1校は専門学校の系列校が東京都から愛知県へ移転するのに伴う変更となる。

 

上記とは別に、今年4月には全国で19校が新たに開校しており(名称変更等含む)、2023年度中に新設の日本語教育機関は少なくとものべ30校強に上る見通しだ。

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2023-08-18 15:49:00

 日本語教育振興協会(日振協)は817日、2023年の「日本留学AWARDS」入賞校を発表した。同賞は毎年、同協会加盟校を対象に、「日本語教育機関の教職員が選ぶ留学生に勧めたい進学先」をウェブアンケートによる投票で選出。国公立大学、私立大学、専門学校の各部門で、東日本と西日本に分け各5校ずつが選ばれている。

 

 

 今年は私立大学文科系部門で柘植大学、明治大学、早稲田大学等が、同理工系部門では足利大学、東京電機大学、中部大学等が、また専門学校では日本電子専門学校、日本工学院専門学校等が、それぞれ入賞した。

 

 協会では91日にオンライン配信で各部門の大賞を発表し、表彰式を行う。

 

★家事支援外国人の在留期間 コロナ禍の影響踏まえ8年に延長へ

 

国が国家戦略特区の枠組みで実施している「家事支援外国人」の受入れ事業に関して、内閣府は、対象者が日本に滞在できる期間を大幅に延長する方向で検討を進めている。この事業は炊事や洗濯、掃除、児童の世話等、一般家庭に対する家事支援を、特区内の特定機関(受入れ企業)と雇用契約を結ぶ外国人材が来日し行えるようにしているもの。対象者は、本国で1年以上の実務経験、及び日本語能力試験N4以上と同等の日本語能力を持ち、来日前に一定の研修を受けることが必要だ。従来、同事業で活動できる期間は通算5年までとされていたが、コロナ禍の期間中、新たな受入れが進まなかった影響で、入国後24年目の人材が不足する状況にあるという。

 

 これを踏まえ内閣府では、コロナ禍の拡大により一時日本への入国が禁止される以前から同事業に携わり現在も雇用されている外国人か、雇用期間が終了し出国準備中の外国人について、同活動が可能な期間を通算8年に延長する方針だ。ただ現在、家事支援サービスの中核を担い、後輩指導などを行う指導的な立場にあることが条件となる。

 

 新たなルールは、パブリックコメント等の手続きを経て、今年10月にも適用される見通しだ。

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