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出入国在留管理庁は7月10日、宮城県仙台市青葉区の「未来の杜学園日本語科」について、留学生受入れ業務を行うことができる告示日本語教育機関(留学告示別表第1)から除外した。事実上の告示抹消処分にあたり、同校は新たな留学生の受入れを5年間停止される。入管庁では様々な調査を踏まえ、在籍留学生に対する人権侵害行為があったと判断した模様だ。
日本語教育機関の告示基準では告示抹消の基準を定めた条文の中に、学生の出席率平均や在留期間を超過し在留している者の比率などを定めているほか、生徒に対する「人権侵害行為」を行うなど、「留学生受入れ事業を行わせることが適切でないと認められる場合」には「同表から抹消するものとする」と明記している。
「未来の杜学園」は1979年に、前身となる仙台イングリッシュセンターが設立され、日本語科は1993年4月に開講した。学校によれば、毎年200名の留学生が卒業し、大学・大学院に進学しているという。
なお同様の告示抹消処分は昨年、福岡県の西日本国際教育学院に対しても行われているが、その後、学院側が提起した抹消処分取消に関する訴訟を受けて、福岡地方裁判所が第1審判決言い渡しまで、抹消処分の効力を停止している。今回のケースでも、学園側の対応次第では曲折が予想される。
★留学経験を通じた日本への信頼・共感をASEAN全体に共有
~外務副大臣がASEAN元日本留学生評議会でスピーチ~
武井俊輔外務副大臣は先週訪問したインドネシアで、ASEAN元日本留学生評議会(ASCOJA)の総会に出席した。ASCOJAは1977年に設立された東南アジア10か国の元日本留学生会から成る連合体組織で、現在の会員数は5万人を超えている。総会は毎年行われ、今年のテーマは「質の高い生活のためのSDGsにおける日・ASEAN協力」で、各国から約200人の元留学生が出席した。
外務省によれば武井副大臣はスピーチで、日本留学経験を通じて元留学生らの間に育まれた日本への信頼や共感を、地域全体に共有していく上でASCOJAが重要な役割を果たしているとして、一連の取組を後押ししていく考えを示した。またインドネシアの元日本留学生協会会長を務めるラフマット・ゴーベル国会副議長との会談では、留学交流をはじめとする二国間関係のさらなる促進について意見を交換したという。
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