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2021-06-28 12:06:00

入国制限下でも 日本へ戻る動き根強く

今年2月から4月までの3か月間に、所持している「留学」の在留資格で日本へ再入国した外国人が8375人いたことが、関係省庁の統計から判明した。月間ベースでみると、年度が替わった4月も2658人と、3月(4427人)よりは減速しているものの、依然として2月(1290人)の2倍強に上る再入国留学生がおり、コロナ禍の入国制限下にあっても新年度入りを前に日本へ戻る動きが続いていたことが裏付けられた。

4月に再入国した留学生の出身国(地域)別内訳では、中国が1705人で最も多く、韓国(310人)、ネパール(215人)、台湾(83人)、バングラデシュ(41人)等が続く。この内、ネパールとバングラデシュは新型コロナウイルス感染症デルタ株の蔓延に伴い、それぞれ514日と20日以降、日本政府が水際対策をさらに強化していて、現在では留学生の再入国も認められていない。

2月からの3か月間に日本へ再入国した留学生の総数は、中国(4703人)、韓国(1752人)、ネパール(383人)、台湾(352人)、の4か国(地域)で全体の85%を占めるほか、インドネシア(135人)、タイ(114人)、ベトナム(112人)の東南アジア諸国が各100人を超えている。

 

4月の「留学」新規入国は327

一方、新規で「留学」の在留資格を取得し来日した外国人が、4月の1か月間で327人いたこともわかった。この数は2月の50人から3月は102人に増え、4月は3月の3倍増となっている。出身国(地域)別では中国111人、ベトナム85人、韓国58人、台湾37人など。

現在日本政府は留学生ら外国人の新規入国について原則として認めておらず、これらの入国者は「特段の事情」によるものとみられる。5月以降は国費留学生の新規入国が部分的に再開されており、留学交流の正常化へ向けてさらなる増加が見込まれる。ただ新型コロナウイルス感染症のデルタ株が世界的に拡大傾向にあり、往来の正常化までには今後も紆余曲折が予想される。

★日本語能力試験 ジャカルタなども中止

今週末(74日)に迫った2021年第1回日本語能力試験(JLPT)は、新型コロナウイルス感染症の影響により、国外の会場で試験が相次ぎ実施できなくなっているが、先週追加で発表された中国の広州、ベトナムの4都市、タイの2都市、シンガポールのほかに、インドネシアの首都ジャカルタとバンドンの2会場も新たに中止が決まった。

※国内では大学の貸出中止で試験会場変更も

一方、日本国内の試験会場では、コロナ感染拡大の影響で、当初JLPTが予定されていた関西エリアの「流通科学大学」会場において、急遽貸出を中止する措置がとられたため、代替会場が確保された。同会場で受験予定だった人は、そのままの受験票を持参し、「神戸ポートピアホテル会場(最寄駅:ポートライナー市民広場駅)」で受験が可能となる。主催機関ではすでに受験者にメールで案内したほか、会場情報を別途郵送したという。