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2021-07-13 14:05:00

 

~「大学入試のあり方に関する検討会議 提言」まとまる~

文部科学省の「大学入試のあり方に関する検討会議」はこのほど提言をまとめ、萩生田光一文部科学相に提出した。同会議は大学入学共通テストにおける記述式問題や英語民間検定試験の導入見送りを受けて、文部科学大臣の下に設置されたものだが、今回の提言では、外国人留学生や日本語指導が必要な生徒、難民等、外国にルーツを持つ人を対象とする特別選抜についても取り上げ、その現状と事例、及び今後求められる取組などについて言及している。

提言はいわゆる「特別選抜」のメリットとして、大学入試における実質的な公平性の追求やキャンパスの多様性実現の観点から意義が大きいとする一方で、選抜方法等の公平性・公正性をいかに確保するかや、大学での学修・卒業に必要な能力の判定に課題が残ると指摘。文部科学省に対して、特別選抜の普及を図るため、大学入学者選抜実施要項において他の模範となる取組や好事例を公表し、「多様な背景を持った学生の受入れの配慮」についての記載を充実させるよう求めた。

特別選抜の具体的な実施例としては、通常の外国人留学生入試のほか、日本語学校長の推薦による留学生受入れ区分や、日本語・英語を母語としない学生向けの日本留学試験(EJU)を利用した選抜区分の設定、定住外国人の比率が高い高校を対象とする英語重点型の公募型推薦入試などを列挙。さらに提言の参考資料では、国連難民高等弁務官(UNHCR)駐日事務所や国連UNHCR協会との協定に基づき、難民を対象とする選抜区分を設けている青山学院大学や関西大学等の事例も紹介されている。

片や日本語指導が必要な生徒やその保護者については、進学に関する情報が効果的に伝わっていない可能性に留意する必要があるとし、文科省に対して母国語別の高校・大学進学率や、特別選抜の実施状況に関する実態調査を行い、自治体や関係国大使館等との連携による課題の共有を求めた。

一方、提言では、ウイズコロナ・ポストコロナ期における課題に、「多様な価値観を持つ多様な人材が集まり新たな価値が創出される」キャンパスの実現を挙げ、「留学生、社会人などを含め、一層多様な学生を受入れていく必要がある」と指摘。教育再生実行会議が先に提言した秋季入学や4学期制など学事歴と修業年限の多様化・柔軟化を見据え、大学入学者選抜もこれらに対応したあり方を検討することが必要として、一般選抜の延長線上ではなく、「外国人留学生選抜など、学力検査を中心とする通常の一般選抜とは異なる多様な選抜基準・方法を中心に推進することが適当」とした。

 

★東京都に4度目の緊急事態宣言 水際対策は継続

菅義偉首相は8日、東京都を対象地域とする4度目の緊急事態宣言を正式に発出した。宣言が継続される沖縄県と同様に、期限は822日までとなる。宣言に伴う海外からの水際対策に、これまでと大きな変更はない。

8日に開催された政府の新型コロナウイルス感染症対策本部では、感染状況についてB.1.617.2 系統の変異株(デルタ株)によるクラスターが複数報告され、市中感染も確認されているほか、今後同変異株への置き換わりが進むことが想定されると分析。改訂された基本的対処方針では、さらに新たな変異株が発生し得ることを見据え、「特に懸念すべき変異株」と、従来株に分類した上で機動的な水際対策を講ずる必要性に言及している。

またすでに一部地域を対象に実施されている入国時の10日間の施設待機等や、在留資格保持者の再入国拒否についても、対象国・地域と入国者数の制限に関する検討が継続される。

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