インフォメーション

2021-08-26 11:50:00

コロナ禍の入国制限や日本語の習得難が影響か

 

「特定技能」の在留資格をもつ外国人の内、82%が、「留学」など他の在留目的から在留資格変更許可を受けて在留している実態が明らかになった。当初から「特定技能」目的で在留資格認定証明書を申請し日本入国時に許可を受けている人は頭打ち状態で、ここのところ全体の2割を下回る状況が続いている。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う入国制限で、海外からの新規入国が半年以上滞っている影響もあるとみられる。

出入国在留管理庁が今年6月末時点の速報値で明らかにしたところによると、「特定技能」外国人の総数は2万9144人で、3か月前から約3割増加したが、増加分はほぼ日本国内における在留資格の変更者で、これに該当する人は2777人増の2万3917人。前年度に大学や専門学校を卒業した留学生が相当数、就職先で「特定技能」の在留資格を取得した実態が垣間見える。

一方、「特定技能」全体でみると、就労分野別では「飲食料品製造業」の比率が35%と最も高く、以下、農業、建設、介護が続く。この内、最近留学生の就職者も多い介護分野は、昨年末時点の939人から半年でほぼ28倍の2703人に急増した。出身国・地域別では、「特定技能」全体の6割をベトナム(18191人)が占めており、フィリピン<2621人)、中国(2499人)、インドネシア(2338人)、ミャンマー(1265人)までが千人以上となっている。

なお分野ごとに行われる技能試験の合格者は6月末に47千人を超えるなど一定の規模に達しているが、同時に実施されている日本語試験(JFT Basic)の合格者数と受験者数との間には大きな開きがあり、制度上、日本語の習得が大きな壁となっている実態もうかがえる。

 

★「宣言」地域を再追加 教職員へのワクチン接種推進を要請

政府は緊急事態宣言とまん延防止等重点措置の対象地域を、27日から再追加する方針を決めた。これに伴う海外からの水際対策に、大きな変更はない。一方、基本的対処方針には、学校における教育活動の安定的な継続のため、教職員のワクチン接種を推進する取り組みが盛り込まれた。

具体的には、大学拠点接種の実施大学に対して接種希望者への積極的な協力を依頼するとともに、各地域の教育委員会や私学担当部局がワクチン担当部局と連携し、教職員ができるだけ早く接種できるよう配慮を要請するとした。すでに20日には、文部科学大臣名で各地方自治体や大学拠点接種の実施大学に対し、優先接種への協力を依頼しているという。

一方、厚生労働省が武田薬品工業からの報告を受け、モデルナ製のワクチンに関連して39件に上る異物の混入が見つかったと発表し、一部のワクチンの使用を中止する事態となった。今後の状況次第では、同ワクチンを使用し実施中の大学拠点接種にも何らかの影響が出ないか懸念される。

*****************************************************************