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2021年度の第2回日本留学試験(EJU)が、14日(日)に国内外で一斉に行われた。実施元の日本学生支援機構(JASSO)によると、予定されていた国内16都道府県(27会場)と国外13か国・地域(17都市)の全会場で試験は無事に開催された。6月の第1回試験は新型コロナウイルス感染症拡大の余波を受け、国外の多くの実施会場が中止に追い込まれたが、今秋以降、デルタ株が日本やアジア地域でほぼピークアウトしつつある中、今回は当初の予定会場で実施が中止となったのはフィリピン(マニラ)のみで、申込受付開始後に中止となった会場は皆無だった。
とはいえ、一部の実施地域では直近の感染状況再燃による影響で、現地政府の通達によりワクチン2回接種と陰性証明が受験条件になったところもあり、全体的な受験率にも一定の影響が出るとみられる。
※追試験には再入国留学生や家族滞在者なども応募
一方、試験前の体調不良者やコロナ感染者及び濃厚接触者等を念頭に設定された追試験は、昨日応募が締め切られた。政府の入国制限解除が追試験の出願締切直前となったために、新規留学生はタイミング的に今回来日して受験することが叶わなかったが、JASSO関係者によれば、最近再入国した留学生の中には追試験の応募に間に合った受験生がいる模様だ。また応募者の中には、家族滞在者など、「留学」以外の在留資格者も含まれるという。追試験は今月30日に、ベルサール東京日本橋で開催される。
なお本試験、追試験とも成績発表日は12月24日となる予定なので、昨年度同様、多数の大学が両試験の成績を出願書類として認めるとみられる。
★待機期間中にホテル内コンビニを利用 条件付きで容認
新規入国の留学生らを対象とする入国制限緩和策で、原則として来日後14日間は個室待機が求められ、簡単な生活必需品の買い出しもできないとされていることに関して、文部科学省が新たな見解を示した。例えばホテルでの待機期間中、やむを得ない理由があり、受入れ責任者から入国留学生に対し必需品等の直接提供が難しい場合に、事前に受入れ責任者がホテル側と調整を行うことを前提として、ホテル内にあるコンビニエンスストアを利用しても差し支えないとしている。ただ同措置は管理体制が「個室待機に準じるもの」であることが要件で、イートイン利用は不可としているほか、留学生専用の利用時間を設けてもらうなど一般客と接触しないような利用法についてホテル側と事前の意思疎通を求めている。
なお上記の措置は、日本政府が変異株指定国・地域に指定している国からの入国者については、ホテルでの待機中に必要なPCR検査で最終的に陰性が確認されるまでは対象外となる。最新の指定状況によると、変異株指定国・地域に該当するのは22か国・地域で、英国やロシア<モスクワと沿海地方)、トルコ等が含まれる。来日留学生の多くを占めるアジア地域ではネパール、パキスタン、フィリピン、モンゴル、ウズベキスタンの5か国が指定されている。