インフォメーション

2021-11-22 16:05:00

テーマ:「With/Post コロナの中国と世界」
開催日:202218日(土)

日 程

202218日(土)

開催形式

Zoomを用いたオンラインセミナー

対象

大学生(大学院生、留学生を含む)、社会人

参加費

会員校学生500円、一般校学生1,000円、講師ゼミ生500円、社会人3,000
資料代、消費税を含みます。

会員校リストはこちらへ
学生は大学院生、学部生、留学生、研究生を含みます。

会 場

Zoomミーティングルーム

申込

URLhttps://iush.jp/

申込締切

202215()

主催

公益財団法人 大学セミナーハウス

【開催趣旨】

 この講座では、コロナとともにある、またはコロナ後の中国について、その世界との関わりを踏まえて考察することを目的とする。中国は共産党成立百周年を契機に全面小康社会が実現したとし、経済政策の面で「双つの循環」政策をとり、共同富裕と呼ばれる政策目標を設定している。対外的には、2049年の中華人民共和国の百年に際してアメリカに追いつくという目標を設定し、外交、軍事両面で積極的な政策を採用しながらも、現段階では気候変動などでアメリカとの協力を模索し、またCPTPPに参加申請をするなど自由貿易を支える姿勢を示している。このように、中国のことはある意味でわかりにくい面があるし、またコロナ下、あるいはコロナ前後で状況は急速に変化している。日本と中国との関係も、「新時代」という共通の言葉を踏まえて、どのように構想されていくのか。この講座では、こうした状況を踏まえて、「四つの大きな問い」を設定し、それを中心にしたグループ討論などを通じて、中国に迫る手がかりを得ることを目指す。(川島真企画委員長)

【基調講演】

テーマ:「With/Post コロナの中国と世界」
講演者:川島 真(東京大学大学院教授・当セミナー企画委員長)

【分科会】

1分科会
テーマ:習近平政権および共産党による統治は、ポストコロナ時代も盤石でしょうか?
講 師:小嶋華津子(慶應義塾大学教授)

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主 旨:習近平政権は発足以降、党が前面に立って政府のあらゆる業務を代行する制度を構築してきました。また、複数の共産党指導者による集団指導ではなく、習近平個人に多くの権力を集中させたことも、習近平政権下の統治の特徴の一つです。こうした統治体制の下、中国共産党は、イデオロギー教育、法、テクノロジー、公安や軍などのツールを用いて、統治の強化を図ってきました。このような体制や統治のツールは、ポストコロナ時代を迎える習近平政権さらには中国共産党の統治の安定に寄与するのでしょうか、それとも不安定要因となるのでしょうか。皆さんとじっくり議論したいと思います。

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2分科会
テーマ:中国共産党の社会統制にはいかなるメリット、デメリットがあるのか?
講 師:金野純(学習院女子大学)

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主 旨:2021年、中国共産党は結党100年を迎えた。現在、中国共産党は党員9200万人以上を抱える世界最大の政党となり、今なお強力な一党独裁体制を維持している。その強権的ながらもスピーディーな政策実行能力は、中国におけるコロナウィルスの封じ込めに一定の効果を発揮したとされるが、他方で個々人の人権への配慮の欠如は民主主義社会の人々に違和感を感じさせること事実である。現在、中国共産党による社会統制は、デジタル技術の積極的な利用と一党独裁に有利な法規制の拡大によって、かなり強固なものとなっている。変化の激しい現代社会において、その社会統制の在り方にはどのようなメリット、そしてデメリットがあるのか。本分科会では中国共産党による社会統制を多面的に議論したいと考えている。

3分科会
テーマ:中国経済は持続的安定成長を実現できるか?
    ~ポストコロナ期のリスクと対応策~
講 師:森路未央(大東文化大学准教授)

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主 旨:中国経済は2010年代以降の減速傾向に対して、新たな発展パターンへの転換、構造改革による安定成長を目指しました。しかしその最中にコロナが発生し、2020年のGDP成長率は2.3%まで低下しました。回復が期待された2021年は、全人代においても「内需拡大」「対外開放の推進」などで構成される「双循環」政策を掲げたものの、半導体の供給不足、自動車販売の減少など消費停滞、これまで不安視されていた金融や不動産のリスクが表面化しています。こうした現状から、中国経済はコロナにかかる不確実性を回避し、どのように持続的安定成長を実現させるのでしょうか。本分科会では中国経済の安定成長の持続性を焦点に、現状、リスク、対応策などについて皆さんと議論していきます。

4分科会
テーマ:中国の目指す国際秩序とは何か。それは世界から支持されるのか。
講 師:川島真(東京大学大学院教授)

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主 旨:習近平政権の下で中国はその対外関係を制度化した。まず、「党の領導」の下で対外政策も党の指導性を明確にした。また、政策面では新たな秩序形成を明確にし、新型国際関係という考えかたを提起した。中国はもはやあらたな「標準」を創出する存在になろうとしている。だが、自由貿易枠組みなど、既存の秩序に寄り添おうとする分野もあり、他方で国連の下にある組織での行動のように途上国にとって不利な部分を是正しようとしたり、あるいは先進国の作ったルールに反発する時もある。では、中国の想定している秩序はどのようなものなのだろうか。そして、世界はその秩序を受け入れられるのだろうか。その両面から中国の対外政策を考えてみたい。

【当日プログラム】

930      開会・館長あいさつ
9
35 1045 全体会1(基調講演30分・パネルディスカッション40分)                                   
10
451200 分科会討論1
12
001300 お昼休み
13
001500 分科会討論2
15
001730 全体会2(各グループ討論結果発表・講師コメント・企画委員長総括)
17
301830 懇談会(自由参加)
18
30             閉会

企画委員

川島 真【委員長 】(東京大学大学院総合文化研究科 教授)
小嶋 華津子(慶應義塾大学法学部 教授)
金野 純(学習院女子大学国際文化交流学部 教授)
森 路未央 (大東文化大学外国語学部 准教授)
 

お問い合わせ

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042-676-8512(直)FAX042-676-1220(代)
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