インフォメーション
〜介護分野など伸び顕著、ASEAN出身者が9割占める〜
出入国在留管理庁によれば、今年9月末時点で「特定技能1号」の在留資格を取得して日本に在留する外国人の総数は3万8337人と、3か月前の6月時点(2万9144人)から31%(9193人)増加した。分野別では飲食料品製造業(1万3826人)を筆頭に、農業(5040人)、介護(3947人)、建設(3745人)、産業機械製造(3180人)が続くが、このうち直近の増加率が最も高いのは介護(+46%)で、建設(+34%)、飲食料品製造業(+32%)等も伸びが目覚ましい。新型コロナウイルス感染症に伴う水際対策で、海外からの新規入国が年明け以降約10か月間に渡り停止された影響で、人手不足が顕著となっていた業界を中心に、特定技能の枠組みによる国内在留外国人の吸収が進んだとみられる。ルート別では、技能実習生からの移行組が3万734人と8割を占めた。
「特定技能1号」の在留資格者を出身国別に見ると、ベトナムが2万3972人と全体の62%を占めており、受入れ14分野中12分野で最多となっている。特に建設では74%、飲食料品製造では73%とベトナム出身者の比重が高い。一方、造船・舶用工業分野で全体の6割を占めたフィリピン出身者は自動車整備分野でもベトナム出身者を上回り、全分野で3591人とベトナムの次に総数が多かった。
このほかに、総数3位の中国(3194人)を除けば、インドネシア(3061人)、ミャンマー(1733人)、タイ(827人)、カンボジア(767人)など、特定技能の主要な担い手は東南アジア地域の出身者がほぼ独占する形となり、その割合は少なくともASEAN6か国だけで全体の9割近くに及んでいることが裏付けられた。なおインドネシアとカンボジアの出身者は、就労分野別で農業が多い。
都道府県別の状況では、特定技能外国人の総数トップは愛知県で唯一の3千人超(3314人)となっているほか、千葉県(2607人)、埼玉県(2305人)、茨城県(2158人)、東京都(2138人)等、首都圏が比較的多い。西日本エリアでは大阪府(1999人)、福岡県(1620人)、兵庫県(1459人)、広島県(1417人)の順。特定技能外国人の数が単一都道府県で千人を超えているのは、上記以外に神奈川県(1969人)、北海道(1798人)、群馬県(1294人)、静岡県(1039人)を合わせた計13都道府県だった。
★地方空港の国際線再開に向けた体制確保を要望
〜全国知事会が政府向け緊急提言まとめる〜
全国知事会は21日、最近の新型コロナウイルス感染症の感染状況を受け、「第6波への備えと日常生活の回復に向けて」と題する政府への緊急提言をまとめた。基本的な感染対策の継続と安全・安心な日常生活の確保を柱に、地方との十分な協議を踏まえ、実効性ある感染対策と新たな経済対策にスピード感を持って取り組むよう求めている。
知事会提言では水際対策について、政府による新規入国者の条件付き受入れ決定を踏まえ、地方経済の回復を左右する「外国人観光客の受け入れ再開に向けて、海外のワクチン接種や入国制限緩和の状況を踏まえた具体的なプロセスを早急に示す」ことを提言。焦点となっている「地方空港における国際線の再開」に関しては「新型コロナワクチン接種証明書の活用などを含め、必要な体制を確保すること」を取り組むべき課題に挙げた。
***********************************************************