インフォメーション
今年4月に介護福祉士養成施設へ入学した外国人留学生は2189人で、全体の過半数(1198人)を東南アジア出身者が占めたことが、日本介護福祉士養成施設協会(介養協)のまとめでわかった。新型コロナウイルス感染症の影響などで実数は前年(2395人)よりわずかに減ったものの、減少率は8%に止まっていて、入学した留学生の出身国・地域の数は28と、前年から逆に8か国増えるなど多国籍化が鮮明になりつつある。
留学生の国・地域別 入学者数ではベトナム(750人)を筆頭にネパール(620人)、中国(254人)が特に多く、以下、フィリピン(187人)、インドネシア(133人)、ミャンマー(75人)、タイ(41人)が続いている。
なお日本人学生を含めた介護福祉士養成施設全体の総入学者数は7183人で、高校生等新卒者が対前年比347人増えた影響もあり、3年続きで増勢を維持した。
★日本語能力試験、中国で中止の余波広がる
12月5日の日本語能力試験(JLPT)は、新型コロナウイルス感染症に伴う現地の規制等により、国外で中止に追い込まれる会場が多く出る結果となった。この内、中国では北京で北京大学、北京外国語大学等、上海で上海大学や華東師範大学等が実施を見送ったほか、南部の広州では中山大学に続き、広東外語外貿大学も試験会場周辺が中度リスク地域となった状況を受けて、前日の4日に中止が決まるなど影響が出た。少なくともいずれかの試験会場が中止となった都市は中国全土で20に上るとみられる。国際交流基金の関係者は3日時点の取材に対して、中国内で試験が受けられない学生は出願者ベースでほぼ半数に及ぶとの見通しを述べていた。
なお中国の大陸部では日本留学試験(EJU)が実施されていないことから、JLPT12月試験の一部会場における中止は、2022年以降の入学予定者に対する各大学等の書類審査にも、一定の影響を与えるとみられる。
★オミクロン株以外の「3日間待機国」 ワクチン証明で水際緩和
政府は水際対策の対象地域を再度見直し、12月5日0時から、米国のニューヨーク州、ハワイ州など4州とインドのカルナータカ州、及びルーマニアとギリシャを、新たにオミクロン株の指定国・地域とし、検疫所が指定する宿泊施設で3日間待機とした。
一方で待機施設の収容能力が逼迫してきた状況を踏まえ、これまで3日間待機を求めていた対象の内、オミクロン株が確認されていない国・地域からの入国者でワクチン接種証明書を持つ人に関しては4日0時より、入国後ダイレクトに自宅待機へと移行させる方針も決めた。アジア地域でこれに該当するのは、ネパール、パキスタン、フィリピン、モンゴル、ウズベキスタンの5か国で、一方、香港(待機3日間)と韓国(待機6日間)は引き続き指定宿泊施設での待機を求められる。
また南アフリカなど10か国に滞在していた外国人については、引き続き再入国者も含め入国禁止措置を継続する。
★文科省、水際対応に関するタスクフォース設置
文部科学省はこのほど、文部科学事務次官をヘッドとする「水際対策強化に伴う対応に関するタスクフォース」を設置することを決めた。オミクロン株に対する政府の緊急避難的な措置により外国人の新規入国が当面年末まで禁止され、内外で様々な影響が出ていることを踏まえた取組だという。
末松信介文部科学相は入国禁止などの政策について「丁寧な説明をするとともに、関係者の思いに真摯に耳を傾けたい」とした上で、水際強化に伴う課題や要望を聞き取り、同省としての対応を検討していく方針を明らかにした。
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