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2022-01-20 13:42:00

 

木原誠二官房副長官は20日午前の会見で、世界保健機関(WHO)の新型コロナウイルス感染症の専門家による緊急委員会が19日、日本など一部の国が実施している入国規制について解除か緩和を勧告したことへの対応について政府の見解を問われ、「オミクロン株への対応にあたっては慎重にも慎重の上に対応すべきとの考え方から、G7で最も厳しい水際対策を講じ、流入を最小限に抑えつつ、国内感染の増加に備える時間を確保してきた」と改めて従来の見解を繰り返した。その上で「現時点での国内外における感染状況には大きな差があることは明らかだ。わが国の水際対策については引き続き当面2月末まで、現在の骨格を維持することとしている。」と述べ、勧告には従わない方針を示唆した。

同時に木原副長官は、「人道上、国益上の観点から必要な対応は取っていきたい」と述べたが、現状で日本政府が入国を認めた留学生は国費留学生87名のみで、来日待機中の留学生約15万人(私費留学生146万人、国費留学生960人)の内わずか005%にすぎない。すでにオミクロン株の市中感染が広がり、旧態依然とした水際対策の実効性には疑問の声が広がっており、外国人のみを差別的に排除する日本の入国管理政策は国内外で批判を招いている。WHOが渡航制限を「オミクロン株対策として失敗だった」と結論付けたことで外堀は埋まってきており、首相がこれ以上入国禁止策に固執し続ければ、日本政府が掲げる「外国人との共生社会」の理念は形骸化しかねず、国益そのものをさらに喪失する恐れがある。

 

※WHO、渡航制限の解除か緩和を求める

世界保健機関(WHO)は早い段階から、一律の渡航禁止策ではオミクロン株の国際的な感染拡大を防ぐことはできないと提言しており、このほど専門家による緊急委員会が出した勧告を19日付で正式に承認。オミクロン株に対する渡航制限には価値がなく、経済・社会に負担を与え続けるだけだと指摘して、日本など一部の国が実施中の制限を解除か緩和するよう求めた。

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