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厚生労働省が1月28日に公表した「外国人雇用状況」によれば、日本国内の外国人労働者数は昨年(令和3年)10月末時点で172万7221人となり、対前年比では0・2%増だった。統計上は過去最高の数だが、留学生アルバイトの数が同12%減となるなど、新型コロナウイルス感染症の影響も随所に表れた。
外国人労働者を在留資格別に見ると、「技術・人文知識・国際業務」、「経営・管理」、「特定技能」など留学生が卒業後の就職に際して取得することが多い「専門的・技術的分野の在留資格」の該当者が約39万4千人に上り、「技能実習」は35万1千人、「特定活動」が約6万5千人となっている。「専門的・技術的分野の在留資格」の内、「特定技能」は6万5928人で前年からの増加率が44%と最も高かった。この他に「永住者」や「定住者」、「日本人の配偶者等」といった「身分に基づく在留資格」で働く人が約58万人いる。
また本来の在留目的に応じた活動をしながら、アルバイト等の「資格外活動」に従事する人が約33万4千人おり、この内「留学」生アルバイトに該当する人は26万7594人で対前年比3万8963人減(-12・7%)となっている。長引くコロナ禍により全国的に廃業・休業した事業所などが相次ぎ、留学生のアルバイト先が少なくなった影響が顕著に表れた形だ。なお留学生アルバイトを出身国・地域別の内訳で見ると、ベトナム(10万9583人)、中国(7万730人)、ネパール(3万6406人)、韓国(6504人)、インドネシア(4748人)などが主要な構成国だ。
一方、外国人労働者全体の出身国・地域別では、約45万3千人と最多のベトナムが全体の26%を占め、次いで中国(約39万7千人)、フィリピン(約19万1千人)、ブラジル(約13万4千人)、ネパール(約9万8千人)、韓国(約6万7千人)、インドネシア(約5万2千人)の順となっている。主要な就労形態は出身国ごとに異なり、ベトナムとインドネシアは「技能実習」が半数前後を占めているが、中国と韓国は「専門的・技術的分野の在留資格」がそれぞれ3割と4割に達する。フィリピン及びブラジルは「身分に基づく在留資格」が圧倒的な比重を占める形だ。
外国人を雇用する国内事業所数は約28万5千箇所で、産業別では製造業が27%を占め、サービス業や卸売業・小売業も多かったが、外国人労働者数と事業所数の双方で増加率が目覚ましかったのは「医療・福祉」だった。
都道府県別の外国人労働者数では、東京都(約48万5千人)、愛知県(約17万7千人)、大阪府(約11万1千人)がトップ3となった。
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