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2022-02-14 12:40:00

 

岸田文雄首相は12日、検査体制などの視察で羽田空港を訪れた際に、水際対策の緩和に向けた検討を進めていく方針を明らかにした。

留学生、技能実習生等外国人に対する今後の対応について記者団から問われた岸田首相は、「様々な意見があるということは十分承知している。変異種も含めたオミクロン株に対する科学的な知見の蓄積、内外の感染状況の変化、更には海外における水際対策のありようを総合的に勘案していかなければならない」と改めて原則論に言及した上で、「緩和に向けた検討を進めていきたい」と明言した。

政府はこれまで外国人の新規入国を2月末まで原則禁止する水際対策の「骨格」を維持するとしてきたが、首相は緩和の方向で「骨格自体どうあるべきなのか見直し」を行うとも述べた。緩和の対象や入国者数などについては今後検討していくとして直接の言及を避けた。

関係機関のまとめによれば、現在入国待機中の留学予定者は147千人に上っており、技能実習生や就労予定者らも含めた海外人材の来日がほぼ2年間に渡り滞る状況が続いている。特に年明け以降は国内外の学界や経済界を中心に、政府の硬直的な水際対策に対する批判の声が噴出。今週に入ってからは与党内の有力者からも、見直しを求める声が相次いでいた。

2月末に迫った当初期限を前に、週明けにも政府の具体的な方針が示されるとみられる。

 

岸田首相の水際対策に関するコメントは下記の通り。

(今後の水際対策についての考え)

水際対策については、様々な意見があるということは十分承知している。しかし基本的な考え方として変異種も含めたオミクロン株に対する科学的な知見の蓄積、内外の感染状況の変化、更には海外における水際対策のありようを総合的に勘案していかなければならないと思う。その上で緩和に向けた検討を進めていきたいと思う。

 

(水際緩和の対象や入国上限数に関する考え)

具体的な中身は今後検討していかなければならないと思っているが、従来から留学生の方、ビジネス目的、更にはそれ以外の文化・スポーツ、様々な分野において入国を求める方々に対して国益の観点、更には人道的な観点から個別に判断をし、入国を認めてきた。そうした骨格は守りながらも個別の対応を行ってきたというのが現状である。そうしたことを行ってはきたが、様々な観点から水際対策の骨格自体どうあるべきなのか見直し、緩和の方向で検討していきたいと考えているところだ。具体的にはいろいろな対応を考えていかなければならないと思うが、今申し上げたような観点からぜひ検討を進めていきたいと考える。

 

(現時点で緩和の検討に至った理由は?)

(背景には)様々な意見がある。しかし大きな感染対策の流れの中で考えていかなければならない。そして状況がどんどん変化しているわけだから、変化の中でどうあるべきなのか、これを検討していくということだ。

 

(緩和時期のめどは?)

まず今の水際対策の骨格は2月末までということでご協力をお願いしている。ただその中で状況は変化していく。科学的な知見の収集や内外の感染状況の差、国内の状況など様々な観点、それから各国の水際対策も変化しているわけだから、変化の中でどうあるべきなのか見直しの検討をしていきたいと思っている。(緩和の)タイミング等についても変化の中でどうあるべきなのか、しっかり検討していきたい。

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