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木原誠ニ官房副長官は13日のフジテレビ番組に出演した際、政府の水際対策について「緩和に向けて検討していく。昨年いったん(一日あたりの入国者数)3500人を5千人まで上げようという議論もした。これも一つの視野に入ってくると思う」と述べ、入国上限数の見直しに言及した。さらに「諸外国ではワクチンを打っているかいないかで(検疫上の)取り扱いを変えている例もある。検討したい」と述べた。木原副長官は岸田文雄首相に最も近いとされる側近の一人。
※一日の入国者上限5千人への引き上げが論点 現状は?
出入国在留管理庁のまとめによれば、昨年10、11月の入国者総数は帰国日本人を含めて、11月が約7万5千人、12月が約8万人(1日平均11月2400人、12月2700人)で、いずれも一日の入国上限数のめどである3500人を下回っている。この内外国人の新規入国者は各月約1万人ずつ、再入国者が同2万人ずつとなっている。また12月の入国者総数は上限数(1日3500人)に相当する10万8千人に達したが、これは年末の季節要因で帰国日本人が増えたためで、外国人入国者は政府の水際対策強化に伴いトータル2万3千人、うち新規入国者は2700人にとどまった。ここ数か月間の通常期だと、日本人帰国者は月4、5万人前後、再入国者はほぼ2万人台で推移しているのが現状だ。
今後、日本政府が一日の入国者数上限を1日5千人に引き上げた場合には、月あたりの入国可能枠は最大で15万人となる。ただ国内空港における検疫体制の確保や入国者のワクチン接種状況にも左右されることから、実際の稼働率などは流動的と言えそうだ。
※外相と官房長官 「水際緩和に向け検討中」
林芳正外相は12日、訪問中のホノルルでの会見で、政府が近く緩和する方針の水際対策について問われ、「(同日の)ぶら下がり会見で総理が述べたとおり、基本的な考え方として状況が変化している中で、変異種も含めたオミクロン株に対する科学的な知見の蓄積、内外の感染状況の変化、海外の水際対策のありようなどを総合的に勘案して、新型コロナウイルス感染症対策全体の流れの中で、緩和に向けた検討を進めているところ」と述べた。
また松野博一官房長官は14日午前の会見で、今後の水際対策に関し問われた際に、外相と全く同様の見解を示したうえで、「引き続き入国時における検疫での検査と共に、指定国からの入国者に対する待機措置の確保を進めるなど検疫体制の強化を講じていきたい」と述べた。具体的な対象者や入国者数については言及を避けた。
★日本留学試験(6月)の出願を開始
今年6月(19日)に予定されている日本留学試験(EJU)の出願受付が、本日2月14日(月)より国内外で開始された。日本国内の出願は「EJUオンライン」から行う。3月11日(金)17時が締切となる。
★関学大、未入国の留学生向け支援を強化
関西学院大学は、新型コロナウイルス感染症の水際対策により入国できない状況が続く外国人留学生向けの支援を強化する。今月27日に、オンラインによる留学生応援企画「バーチャル京都ツアー&学生交流イベント」を開催することを決めたほか、コロナ禍で孤立が懸念される留学生に対する動画配信での呼びかけや、担当する国際連携機構の職員による留学生一人ひとりへの電話連絡も行う。
関学大によれば、バーチャルツアーは2D映像で京都を巡り、舞妓の舞など日本文化と直接触れられる機会を設定。キャンパスツアーや、日本人学生も交えたチームによるクイズなども計画しているという。オンラインとはいえ日本随一の観光スポットを体感してもらい、関学生とリアルに交流できる場を設けることで、本来の学生生活とはほど遠い生活を余儀なくされている学生らに寄り添う大学の思いを伝える。
これに先立ち、関学大では留学生への応援メッセージのYouTube配信を開始した(https://youtu.be/aPNygEVLas4 )。今月時点で入国できていない約230名の外国人留学生に対しては、大学が個別に連絡をとり、状況確認や現在抱えている問題、不安等の聞き取りを実施している。
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