インフォメーション

2022-03-01 13:55:00

本日(31日)から外国人の新規入国が再開されたのに合わせ、入国予定者が日本入国前にアプリを使って検疫手続きの一部を事前に済ませることが可能な「ファストトラック」の運用が、本格的に開始された。すでに先行して先月7日からサービスを開始していた関西国際空港に加え、31日からは、羽田、中部国際、福岡も合わせた国内4空港で稼働する。現時点では、成田は対象外。

「ファストトラック」の手続きには、「My SOS」と呼ばれる入国者健康居所確認アプリを利用する。入国前に同アプリをスマホにインストールし、検査証明等の情報を入力しておけば、事前に審査の一部を終えることが可能になり、入国時には所定の画面を見せるだけで手続きがスムーズになる。

事前手続きに際して用意が必要なのはMy SOSがインストールされたスマートフォンの他に、パスポート番号、ワクチン接種証明書、検査証明書(出国前72時間以内の検査が必須)となっている。

さらに日本へ入国後の待機期間中は、このMy SOSを通じて入国者の健康状態、位置情報や居所の確認等を厚生労働省(入国者 健康確認センター)がフォローアップする形になるため、学校等の「受入責任者」は、入国者が事前にスマートフォンを用意できる場合には、あらかじめMy SOS をインストールしておくよう案内しておくのが望ましいという。

 なおオミクロン株の「非指定国・地域」からの入国者で、ワクチン3回接種が完了している入国者については、入国後の自宅等待機が免除される関係で、My SOS によるフォローアップの対象外となるが、厚生労働省では入国者が万一濃厚接触者となった場合等も想定し、入国時点でインストールがされていない入国者等には空港検疫でMy SOS をインストールしてもらうとしている。

 

 インストール先等の詳細は下記リンクを参照。

https://www.hco.mhlw.go.jp/fasttrack/

 

★ロシアへの査証発給停止は関係者限定 留学生等への影響はなし

岸田文雄首相はロシア軍によるウクライナ侵攻を受けて、日本が決定したロシア向けの措置に関連し、「資産凍結と査証発給停止によるロシアの個人・団体などへの制裁」に言及した。この内、査証停止の中身について228日の会見で問われた松野博一官房長官は「日本への入国査証の発給停止は、現在の事態に関係するいわゆる両共和国やロシアの関係者をその対象とするものであり、ロシア国籍を有していることのみを理由に、直ちに査証の発給を停止することを意図したものではない」と述べた。31日からの水際緩和に伴う来日予定者への影響を否定すると共に、同問題をロシアの一般国民への対応とは切り分けて対応する意向を確認した形だ。現時点では、来日を計画している留学予定者らへの影響は避けられる見通しとなっている。

 

※ウクライナ・ロシア両国籍者に対し在留上の配慮も

一方、日本国内に滞在中のウクライナ国籍者に加え、ロシア国籍者についても反戦運動に参加するなどで帰国後に身の安全が懸念される在留者が出ていることに関連して、松野長官はいずれの場合も「難民認定申請がなされた場合には難民条約の定義に基づき適切に認定」し、また「難民条約上の難民とは認められない者であっても、本国情勢等を踏まえ人道上の配慮が必要と認められる者については、わが国への在留を認める」との方針を示した。

 

★公明党が留学生入国者の「別枠」確保を要請

公明党は25日に行った党文部科学部会で、水際緩和に伴い一日当たりの入国者上限数が5千人に引き上げられる措置とは別に、留学生の入国枠を別途確保するよう政府に要請したことを明らかにした。2020年からほぼ2年間に渡り入国が制限されていた影響で、同時期の来日留学生層が欠落し、日本の損失につながりかねないことを申入れの理由に挙げている。また在留資格認定証明書(COE)の有効期限延長や、留学見通しを立てる上で欠かせない情報の周知なども求めた。

 

★官房長官「段階的に人の往来を増やす」

松野博一官房長官は31日午前の定例会見で、水際措置の更なる緩和見通しについて「国内外の感染状況や日本人を含む入国需要の動向、検疫状況等を勘案し、段階的に国際的な人の往来を増やしていく」考えを重ねて明らかにした。留学生の受入れについては「外国との友好関係を構築し、わが国の教育・研究力の向上・発展に重要で、受入れは公益性が高く、これまでも個別に入国を認めてきた」として、往来再開は「社会・経済活動の活発化に資する」と述べた。

**************************************************************