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留学生等、近く新規入国を予定する外国人の査証(ビザ)申請に際して必要な「受付済証」の発行総数が、入国者フォローアップシステム(ERFS)の稼働後最初の10日間で、21万3272件に達したことが分かった。関係機関のまとめによるもの。先週4日(金)は単日で1万8500件が発行されたほか、週末の2日間(5-6日)は受入責任者となる各機関が休日であるにも関わらず、6日18時時点で3306件が上積みされた。在留資格の事前認定を受けながら未入国となっている約40万人との単純比較でみると、すでにほぼ半数を超えたとみられており、ハイペースを維持している。
★台湾の来日予定者 「受付済証」によるビザ申請が事前予約制に
こうした状況の中、各国・地域の在外公館には、「受付済証」の発行を受けた査証申請が集中するなど相当の混雑が見られる。台湾における政府の出先機関である公益財団法人日本台湾交流協会は、台北と高雄にある事務所に先週より申請が殺到しており、混雑緩和の観点から「受付済証」による査証申請については今週9日(水)よりメールによる事前予約制に変更すると発表した。同日以降は、申請希望日(第2希望日まで)と氏名、生年月日、旅券番号、電話番号、入国予定日、受入責任者名、申請iD番号(受付済票記載)を記載の上、下記宛に前もって予約メールを送る必要があるので、申請を予定している人は注意が必要だ。
※台北事務所:track-tpe-k1@tp.koryu.or.jp
※高雄事務所:track-kao-k1@ka.koryu.or.jp
★文科大臣、留学生の着実・円滑な入国を全力支援
末松信介文部科学大臣は4日の定例会見で、留学生の優先的な入国を実施するために「留学生円滑入国スキーム」を設ける政府方針を改めて表明した。末松大臣は同スキームについて、①フライトごとの一般枠外で平日(月曜から木曜)の空席を留学生向けに活用する、②一日7千人を上限とする一般枠に上乗せして留学生が搭乗できるようになる、③4月からの新学期を控え最も需要が高まる3月中旬をめどに開始し、当面5月末までの便を対象に申し込みを受け付ける、等の概要を説明した。末松大臣は文科省として本スキームの活用などにより、4月から開始される新学期に向けて、「留学生が着実かつ円滑に入国できるよう全力で取り組んでいく」としている。
★政府、ステルスオミクロン株の流行状況に警戒
政府の新型コロナウイルス感染症対策本部は4日の会合で、再びコロナ対応の指針となる「基本的対処方針」を変更した。入国者総数の上限について今月14日より1日当たり7千人を目途とすると共に「留学生円滑入国スキーム」を設け、外国人留学生の受け入れを優先的かつ着実に実施することなど、3日に岸田文雄首相が表明した水際緩和の追加措置が文言として盛り込まれている。
一方で同対策本部は3月からの入国者に対する待機期間の緩和と並行して、国内外の変異株の流行状況等も踏まえ「水際対策の段階的な見直しを検証していく必要がある」として、入国時検査での陽性者については、「海外における流行株監視のため、全ゲノム解析を継続させることが必要」と指摘。感染力が非常に高いとされるステルスオミクロン株(BA.2株)への警戒感をにじませている。
★全国知事会 「水際維持」から一転、外国人の入国「別枠」主張
全国知事会は4日に発表した「全国的な感染拡大の長期化を受けた緊急提言」で、政府の水際対策に言及し「外国人枠を別枠で設定することを含め、柔軟かつ適切に対応すること」を主張した。同知事会は昨年来、外国人の入国制限で地域経済に広範な影響が及ぶ中でも「水際対策を維持」する提言を1月末まで頑なに継続。岸田文雄首相が水際緩和の検討を表明後の2月15日になって、「外国人留学生や技能実習生など社会活動に与える影響に配慮し、柔軟かつ適切に対応すること」を求め始めた。それからひと月もたたない内に、今度は政府方針を飛び越えて「別枠」要求まで踏み込んだ形だ。
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