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2022-03-08 13:10:00

 

日本入国前に検疫手続きの一部を事前に済ませることが可能な「ファストトラック」が、明日39日より成田国際空港でも運用を開始し、海外から成田へ到着する留学生らも利用が可能となる。すでに先行して先月7日よりサービスを開始していた関西国際空港と、31日の水際緩和に合わせて稼働済みの羽田、中部国際、福岡各空港に次ぎ、5か所目。

「ファストトラック」の手続きには、「My SOS」と呼ばれる入国者健康居所確認アプリを利用する。入国前に同アプリをスマホにインストールし、検査証明等の情報を入力しておけば、事前に審査の一部を終えることができ、入国時の手続きがスムーズになる。

事前手続きに際して用意が必要なのはMy SOSがインストールされたスマートフォンの他に、パスポート番号、ワクチン接種証明書、検査証明書(出国前72時間以内の検査が必須)となっている。

 

★ウクライナ危機でロシア・欧州方面からの来日に影響

一連のウクライナ危機による影響で、ロシア発着航空便の運航が厳格な制限を受け始めた。アエロフロート航空などロシア系航空会社は、ロシアへ到着する日付が38日以降の航空券を所持している乗客の搭乗を36日以降認めていない。日系航空会社ではモスクワ直行便を運行している日本航空(JAL)が「ロシア・ウクライナ情勢に伴い、当面の間、羽田-モスクワ発着便(JAL040JL049便)は予約販売を停止」するとしている。

在ロシア日本国大使館によれば、モスクワと日本との往来が可能な便は、現時点で全て、カタールやUAE、トルコを経由する便のみとなっている。

また欧州発着の航空便もロシア上空を通過する便は飛行できない状況で、欠航や遠回りを余儀なくされている。周辺エリアからの航空券は価格が高騰していて、今後の情勢によっては、日本への入国を予定している欧州方面の留学生にも、大きな影響が出る恐れがある。

松野博一官房長官は7日の会見で、日本政府がロシア航空機の領空内飛行を禁じるかについて問われ、G7を始めとする国際社会と連携して適切に取り組む方針を重ねて表明した。

また松野長官は、ウクライナから第三国経由で避難する人の日本への入国については、水際対策とは別枠で対応すると述べ、所定の入国者総数(17千人)には含めない考えも示した。当面は親族や知人が日本にいる人から優先的に受入れるとしている。

 

★日本語教育機関6団体が議連に新たな要望書提出

日本語教育機関6団体は4日に行われた日本語教育推進議員連盟の総会において、要望書を提出した。主要な要望事項は、①新規入国受入人数枠の増枠及び日本語教育機関の待機留学生の受入人数枠の創設、②待機留学生への支援、③日本語教育機関への支援、④「日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための日本語教育施設の認定等に関する法律案」の早期成立、の4点。

この内、②は航空券の高騰やホテル等における待機費用、移動費用など留学予定者の負担が増していることから、今年4月期生以降の入学者も対象にした「困窮留学生の緊急給付金」等の支援を要望している。③は破綻の危機に瀕している日本語教育機関の事業存続が念頭にあり、また④では「日本語教育の推進に関する法律」の附則を受けた方案の早期成立を求めた。

 

★入学時期の差に配慮した学修上の配慮を

~文科省が専門学校・各種学校に要請

文部科学省は留学生を受入れている専門学校・各種学校等に対して、卒業式や入学式、その他の学事日程に関し、入国に一定の制限が続く中、留学生ごとに入国時期の差が発生しうる状況であることに鑑み、可能な限り学生に寄り添った修学上の配慮を行うよう要請した。また予定していた時期に入学できないとか、入国後待機が必要なケースでは、遠隔授業を活用する等、学修機会の確保に努めるとともに、入学手続きや履修登録でもオンライン等による柔軟な対応を求めている。

 

★殺到するビザ申請に処理追いつかず 発給人数の制限も

今月から再開された留学生らの新規入国に関連して、各国・地域の在外公館では来日予定者からの査証申請が殺到し、ビザ発給において一定の人数制限が行われていることが判明した。自民党文部科学部会関係者が明らかにした。今回の水際緩和においては事前に外国人の受入れ機関がオンラインシステムで入国予定者の情報を入力し、出力した「受付済証」を本人に送付すれば現地でのビザ申請が直ちに可能となるなど、手続きが簡素化されている。「受付済証」の発行は相当のハイペースで推移している一方で、在外公館における処理は追いついていないのが現状のようだ。例えば台湾の在外公館では、8日も予想を超える申請が殺到し、時間を繰り上げて受付を終了する状況となった。自民党関係者は文部科学省を通じて、留学生のビザ発給の人数制限を解除し速やかな発給を行うよう、外務省に対して要請したとしている。

 

★受付済証の発行 累計で226千件に

入国者フォローアップシステム(ERFS)による来日予定者向け「受付済証」の発行件数は、昨日(7日)が18時までの日計で12810件となった。これにより、システム稼働後11日間の累計は226291件となった。

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