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松野博一官房長官は28日の定例会見で、新型コロナウイルス感染症の再拡大により同日から事実上の都市封鎖が始まった中国・上海市の状況を踏まえた水際対応について、「中国については現時点では(検疫強化の対象国・地域に)指定する状況にあるとは考えていないが、引き続き中国を含めた各国・地域の感染状況を注視し、必要な判断を行っていく」と述べた。
また日本政府の水際措置(検疫強化)における対象国・地域の指定基準について、松野官房長官は、①各国・地域における感染状況、②当該国からの入国者の日本の水際における陽性率、等を踏まえた流入リスクを、総合的に判断していると語った。
厚生労働省によれば、水際措置が緩和された今月前後の検疫所における滞在国・地域ごとの検査状況では、中国からの来日者は2月27日から3月5日の週が陽性率0%(検体数1580件、陽性0件)、3月6日から12日の週が同0.05%(検体数1974件、陽性1件)となっている。いずれも香港とマカオを含む統計。
★COEの申請可能件数 当初の受入れコースに基づき算出
日本語教育機関で新型コロナウイルス感染症の影響により当初の入学予定時期が遅れた学生の扱いに関して、在留資格認定証明書(COE)の申請が可能な件数にカウントするかどうかの扱いが焦点となっていたが、出入国在留管理庁(入管庁)では当初の受入れコースに基づいて算出する方針を決め、関係機関に通知した。具体的には入国の有無にかかわらず、当初の受入れコースの終了日をすでに経過した入学者は申請枠の算出にあたり在籍者数に算入しないが、同コースの終了日を過ぎていない者は在籍者数に算入する。
例えばもともと昨年10月期生(1年コース)として入国予定だった学生の場合、通常なら今年9月に修了する予定なので、今年10月期生としてCOEを申請する場合には在籍者数に算入しない。一方で昨年4月期生(2年コース)への入国を予定していた学生は、通常の修了時期が来年3月となり、今年10月期生としてCOEを申請する際には在籍者数に算入する扱いになるという。
入管庁ではこのほかに、コロナ禍により十分な学習時間が確保できなかった者等について、本来の上限である2年を超えて日本語教育を受けることを認めており、これについてはCOEの申請件数算出に伴う在籍者数には含めないが、適切な教育環境と円滑な運営が損なわれないよう各教育機関に求めている。
★「受付済証」発行32万件 当初待機者の8割超える
留学生等、来日を希望する外国人がビザ申請に際して在外公館に提出する「受付済証」の発行件数は、3月28日18時時点で32万件を超えたことが分かった。入国者フォローアップシステム(ERFS)のオンライン集計によるもので、2月25日から32日間の累計。政府は今年1月時点で、在留資格認定証明書(COE)の交付を受けながら来日できていない待機外国人を約40万人としており、同数値との単純比較では、すでに対象者の約8割が来日へ向けた準備に着手したことになる。
一方で来日を取りやめた人も一定数出ているほか、別途、4月期以降に新規で早期来日を希望している留学生らも見込まれるため、実際の来日者数を見極めるにはまだ流動的な要素が残る。
※ERFSによる新規入国希望者向け「受付済証」の発行件数 約32万2千件
3月28日:3252件(18時までの日計)
3月27日:534件(最終)
32日間累計:32万2600件
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