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水際対策見直し、指定宿泊施設で待機求める国を再度変更
政府は水際対策を再度変更し、4月29日よりベトナム、スリランカ、トルコの3か国からの入国者について、検疫所が指定する宿泊施設での待機が必要な対象国から外し、空港検疫で陰性が確認されれば、自宅等における待機とすることを決めた。一方で、ラオス、ブルガリア、南アフリカの3か国に関しては、今月1日以降、待機措置の扱いを、これまでの自宅等待機から検疫所指定宿泊施設での3日間待機へと変更した。
これに伴い当面、いわゆる3日間待機措置の対象国は、エジプト、韓国、パキスタン、ブルガリア、南アフリカ、ラオス、ロシアの7か国となった。
★韓国アシアナ航空も円滑入国スキーム参入
平日便の空席などを活用し、入国を希望する留学生へ優先的に割り当てる「留学生円滑入国スキーム」に、新たに韓国アシアナ航空(OZ)が参入した。大韓航空に次ぎ、韓国キャリアでは2社目。これにより、来日留学生が多い中国、韓国との間に就航便を持つ主要航空会社が、ほぼ同スキームに加わったことになる。
アシアナ航空の予約を希望する留学予定者は、同スキームを使ってソウル/仁川から、成田、関西、中部、福岡行きの所定の平日便が利用できる。すでに座席が予約で埋まっている場合に、OZ予約センターでキャンセル待ちの仮予約を作成し、受入れ教育機関が外国人留学生入国サポートセンターに申請する。該当便は下記の通り。
【対象便】いずれも5月31日(火)までの下記便。
●OZ-102便(月曜~木曜運航便) = ソウル / 仁川 10:00 → 成田 12:20
●OZ-112便(月曜~木曜運航便) = ソウル / 仁川 08:45 → 関西 10:30 ※5月2日・9日は運休
●OZ-122便(5月25日のみ運航) = ソウル / 仁川 08:30 → 中部 10:25
●OZ-132便(毎水曜運航便) = ソウル / 仁川 08:40 → 福岡 10:20 ※5月4日は運休
★受付済証の発行総数が40万件を超える
日本への新規入国を希望する外国人からのERFS(入国者フォローアップシステム)を通じた「受付済証」の発行件数が、4月29日までに40万件を超えた。5月1日18時時点では40万1978件。政府は今年1月時点で、在留資格認定証明書(COE)を取得済みで入国できていない外国人待機者の総数を、約40万人と見込んでいた。
ただ受付済証は発行されていても、各国・地域によっては査証(ビザ)の取得が難航したり、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う外出制限等の影響に直撃されたりして、まだ入国できていない人が多数に上る状況。政府は段階的に水際緩和を進めていく方針だが、引き続きビザ発給や検疫体制見直しなど受入れ促進に向けた環境整備が課題となる。
★政府に追加の水際緩和求める声 経済財政諮問会議で相次ぐ
先月27日に開催された政府の経済財政諮問会議で、複数の民間議員が水際対策の追加緩和を求めていたことが、会議後に行われた内閣府政策統括官による追加説明で明らかになった。ある民間議員は水際でのチェックのさらなる迅速化とともに、「外国人の入国はビジネス客がすぐにでも入れるようにするべき。将来の日本との懸け橋となる留学生も同様」と述べた上で、観光客も段階的に緩和していくべきだと述べた。また別の民間議員も、海外の人々の日本への関心が失われつつある現状に危機感を示し、水際対策の早期緩和で観光客受け入れを進めるなど、人が交流できるようにするための実体的な取組が大事だと主張したという。
一方、日本経済団体連合会(経団連)の十倉雅和会長など4名の有識者議員は同会議への提出資料において、「諸外国に比して遅れている水際対策(入国者総数上限引き上げ、査証なし渡航等)について、合理性がなく、有効性がうすれた段階で早急に緩和する」ことや、さらなる緩和に向けた条件の明示などを政府に求めた。
★ブローカーを介さず適切な技能実習生の訪日実現を
〜日越首脳会談で岸田首相が新サイト構築を表明~
ベトナムを訪問した岸田文雄首相は5月1日、ハノイの首相府で、ファム・ミン・チン首相と日越首脳会談を行い、双方の経済協力や安全保障分野における防衛協力、脱炭素化など国際社会共通の課題等について緊密な連携を確認した。会談の中で岸田首相は一連の技能実習生を巡る失踪、不法残留、悪質なブローカーの介在等は深刻な問題であると指摘し、チン首相は両国の社会や経済にとって重要な役割を担う実習生をめぐる問題の解決に向け、取り組んでいく考えを述べた。
会談後の共同記者発表で岸田首相は「日本ではベトナム人技能実習生に活躍していただいているが、このシステムを悪用する関係者がいるのも事実。今般、ブローカーを介さずに技能実習生が自ら送出機関や求人情報にアクセスできるサイトの構築で合意した」と述べるとともに、技能実習生等の適切な訪日が実現するよう、チン首相のリーダーシップ発揮に期待を示した。
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