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2022-05-23 12:52:00

~政府、61日よりさらなる水際緩和~

 

政府は61日より海外向けの水際措置をさらに見直し、一日あたり入国者総数の上限を現在の1日当たり1万人から、2万人を目途とする規模に引き上げると共に、入国時検査と入国後待機の要件も緩和する方針を発表した。岸田文雄首相が先にG7諸国並みの円滑な入国を可能にする意向を表明したことを受けたもので、松野博一官房長官は20日の会見で「入国時検査の対象者を流入リスクに応じて限定することで、空港施設内での入国待ち者数を減らすことができる」と述べた。

 

★滞在国・地域により検疫対応を3グループに区分

 

具体的には入国者を来日前の滞在国・地域によって赤、黄、緑の3グループに区分し、検疫対応を分ける。

 

まず最もウイルス流入のリスクが高いと位置づける「赤」グループの国・地域は、入国時検査を実施した上で、検疫所指定施設での3日間待機を求める。但しこの内ワクチン3回接種者については入国時検査で陰性の場合「自宅等待機」とする。

 

また「黄」グループに該当する国・地域は、同様に入国時検査を実施の上で「自宅等待機」へ移行するが、ワクチン3回接種者は入国時検査も自宅待機も求めない。入国後の「自宅等待機」期間は、自主検査を受けない場合、7日間を基本とする現行方針を維持する。

 

最後に最もリスクが低い「青」グループの国・地域の場合は、入国時検査を実施せず、自宅等待機も不要とする。

 

実際に各国・地域がどの区分に該当するのかは後日改めて発表されるが、空港検疫における各国・地域ごとの来日者の検査陽性率等が指標になるとみられている。

 

★「観光入国」再開に向けた検疫体制確保に着手

 

政府はこれらの見直し措置により、長らく停止したままの「観光入国」者受入れ再開に向けた検疫体制の確保に乗り出した形だ。近く先行して実施される訪日観光実証事業では、旅行会社や宿泊事業者の留意事項をまとめたガイドラインを作成するとしており、インバウンドの本格的な回復に向けた足掛かりとなるか、今後の成否に注目が集まる。

 

★官房副長官、水際緩和は段階的に進める意向

 

 一方で、木原誠二官房副長官は22日、テレビの報道番組で「現実問題、水際でも(感染者が)まだ発見されているという状況がある。感染状況を見極めながら、段階的に緩和をさせてほしい」と述べ、入国者総数上限を一日あたり2万人に拡大した後も、政府としては徐々に水際緩和を進めていく方針を示した。また「ストップ・アンド・ゴー、ゴー・アンド・ストップがあまり繰り返されるのはよくないと思う」とも語り、感染状況の局面ごとに水着緩和と再強化で政策にぶれが生じることは、経済にもマイナスの影響を及ぼすとする認識も明らかにした。番組内で橋下徹元大阪府知事がコロナ禍前までは一日約14万人の来日観光客がおり、「上限2万人はあまりにも少なすぎる」と指摘したのに応えたもの。

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