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「留学」と「技能実習1号」の在留資格認定証明書交付申請に際して、出入国在留管理庁(入管庁)は今月22日より、申請者本人と受入責任者(教育機関等)のそれぞれに対し、ファストトラック及び「Visit Japan Web」の利用に関する「確認書」の提出を新たに求めることを決めた。
「ファストトラック」と「Visit Japan Web」は日本への入国を予定している外国人が、空港検疫で必要な手続きの一部を、アプリやWebサービスを使って入国前に済ませるシステムで、これらの浸透により入国手続きがさらにスムーズになれば、政府が一日あたりの入国者総数上限を引き上げやすくなる。
一方で、依然として入国者の一定割合が同制度を利用していない実態もあり、中でも留学生と技能実習生は入国者の取得する在留資格に占める割合が特に大きいことから、入管庁では検疫を始めとする入国手続きの滞留につながりかねないとみて、今回の措置に踏み切った。
「確認書」の提出が必要となるのは6月22日以降の在留資格認定証明書の申請分からで、すでに交付を受けた者は必要ない。またすでに認定証を取得済みで、査証(ビザ)申請がまだの場合には、現地の日本大使館・総領事館でビザ申請時に、確認書の提出が必要となる。
★留学生入試の試験問題流出 文科相「怒りすら感じる」
末松信介文部科学大臣は10日の会見で、今年1月31日に実施された一橋大学の私費外国人留学生選抜試験において、試験時間中に試験問題の画像を流出させた疑いで同大学に在籍中の留学生らが逮捕された件に関し、「事実であれば、公平公正に行われるべき入試の信頼性を著しく損なう行為であり、誠に遺憾だ。怒りすらも感じる」と語った。一橋大学からは現時点で警察の捜査中につき、本件に関する内容は公表できないが、捜査に全面的に協力していく意向を確認したという。
※電波遮断など技術的対策には高いハードルも
入試における不正行為をどう防止していくかは、日本人学生を主対象とする一般入試においても喫緊の課題だが、末松文科大臣は今月公表した新たな大学入学者選抜実施要項で、試験会場における巡視の強化以外に、抑止効果を期待できる内容を相当程度盛り込んでいると述べ、一定の実効性が担保されるとの認識も示した。
一方で当初、技術的な対応策として検討に上っていた試験会場の電波遮断、電波発信源の特定、防犯カメラの設置等に関しては、導入コストや法令・運用上の問題点をクリアできず、今回は不正防止対策への盛り込みが見送られている。文科省としては当面、各大学に対し個別に不正防止対策の点検・充実に努めるよう求める以外に、打つ手が限られるのが現状のようだ。
末松文科大臣は今後、今回の事案に関する一橋大学からの報告内容を通じて全容の把握に努め、必要に応じて更なる対応策を検討していく考えを明らかにした。
★シンガポール大統領、日本の水際緩和を歓迎
シンガポールを訪問中の岸田文雄首相は11日、同国の大統領宮殿においてハリマ ヤコブ・シンガポール大統領と会談した。ウクライナ情勢やデジタル、気候変動等、国際社会が直面する様々な課題がテーマとなる中、両国の経済関係や、水際措置の緩和を含む新型コロナウイルス感染症対策も話し合われた模様だ。外務省によると、ヤコブ大統領からは、日本の水際措置の緩和を歓迎するとともに、日新両国間における人的往来の再活性化を期待する旨の発言があったという。
★「日本語能力試験」 中国で続く中止の連鎖
〜華南エリアにも波及、広西大学が7月試験中止を発表〜
日本語能力試験(JLPT)の中国内における中止の連鎖に歯止めがかからない。7月3日の試験に関連して、すでに中止を発表済みの13会場(13大学)に続き、新たに広西チワン族自治区・南寧の広西大学で予定されていた試験も取りやめとなった。華南エリアでは初の中止となる。
実施元の国際交流協会では当初、中国内45の都市でJLPTを行う計画だったが、すでに中止となる会場が出た都市は10都市に上っている。
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