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2022-09-02 14:48:00

 

日本への入国者が事前に検疫手続きの一部を完了する「ファストトラック」では、「My SOS」のWebまたはアプリを使い、検疫に必要な書類などを事前登録するが、厚生労働省は改めて運用の見直しを行う。日本時間97日の午前0時以降は、利用者が「ワクチン接種証明書」または「出国前72時間以内の検査証明書」のいずれかを事前登録して、審査が完了すると、順次、画面が緑色または青色に変わるようになる。政府は同日より現行の水際対策を緩和し、日本入国時に求めてきた「入国前72時間以内の陰性検査(証明書)」について「ワクチン接種証明書(接種3回)」で代替できるようにする方針を決めており、「My SOS」の運用変更はこれに伴う措置となる。

 

今回の変更はシステムの切り替え以降、入国予定日が近い対象者から順次反映される形になるため、登録してから画面に反映されるまで最大2日程度の時間を要することがあるという。またもし70時の切り替え時よりも前のタイミングで、ワクチン接種証明書の登録を行っていた場合には、審査完了後も黄色画面のままとなっている場合があるが、同時刻以降に順次、画面の色が緑または青に変わる。

 

厚労省では利用者に対して、日本入国予定日から2週間以内を目途に、事前登録を行うよう呼びかけている。

 

★日本語教育推進で6億円増の16.8億円を概算要求

 

来年度予算の概算要求で、「外国人等に対する日本語教育の推進」に関する予算総額が168600万円と、今年度(102800万円)より約66千万円増額されていることがわかった。「外国人との共生社会の実現」を国策に掲げる政府は、留学生や外国人労働者らの増加を見据え、日本語教育を重要な柱として位置づけており、所管の文化庁では令和5年度予算において、日本語教育の環境整備を進めるための多様な予算措置を盛り込んだ。

 

中でも、政府の「骨太の方針」などで重要性が明記されている「地域の日本語教育の総合的な体制づくり」には、地域全体の日本語教育を統括するコーディネーターと総合調整会議の配置や、「生活」に関する教育課程を置く機関の設置に向けた準備を明記。日本語教育機関との連携等の取組に対して、補助率を加算する方向性も打ち出すなど、今年度比18500万円増の68500万円を要求した。同様に、日本語教室の空白地域を解消するための教室開設や、インターネットを活用した教材開発にも予算を拡充するよう求めた(要求額2700万円)。

 

また日本語学習や教育の共通指標として設けた「日本語教育の参照枠」を活用して、生活、留学、就労などの分野で教育モデルや教材開発を行う取組も引き続き支援する。(要求額は今年度同額の2500万円)。

 

さらに来年度予算では、質の高い日本語教育を提供する上でカギを握るとされる人材育成と資格整備を特に重視。具体的な措置としては、▶日本語教師の新たな資格に関する試験システムの導入や試行試験等の実施経費として今年度比18千万円増の23100万円、▶日本語教師の養成と研修、学び直しや復帰促進関連で同1900万円増の31千万円が、それぞれ要求事項に盛り込まれた。

 

なお、これらとは別に、難民への日本語教育に関する予算の拡充(16500万円)も求めている。

 

日本語教育をめぐっては今後、「地域における日本語教育の在り方について」の文化審議会国語分科会によるとりまとめや、日本語教育機関の認定制度等に関する新たな法案の提出が見込まれており、国を挙げて計画的な環境整備が進められる見通しだ。

 

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