インフォメーション
~文科省、大学の国際化状況(令和2年度)を公表~
日本国内の大学で、英語による授業のみで卒業・修了できる学部があるところが、令和2年度時点で43大学(86学部)と全大学の5%程度だったことが、文部科学省の調査で分かった。内訳は私立大学27校、国立大学12校、公立大学4校。大学院研究科段階では106大学(276研究科)に上るが、全体比では16%に止まる。いずれも前年度より実数が減少していて、授業の多言語対応が遅々として進んでいない状況が伺える。
一方で、海外の大学との間で、大学間交流提携を締結している大学の数は対前年比で5大学校増え677大学となり、全大学の87%を占めた。この内、大学間交流協定に基づく単位互換を実施中の大学が同11大学増の428大学と全体の半数を超え、また双方が学位を授与するダブルディグリー制度を導入した大学も同11大学増の209大学に上った。この内、単位互換制度の実績(学生数)では送り出し、受け入れ双方とも6万人を超えている。海外に何らかの拠点を設置した大学は、全体の約2割にあたる160大学で、前年度から横ばいだった。
コロナ禍で人的な往来が制限を受ける中でも、学術面における海外大学との連携ニーズは根強いことが改めて浮き彫りになった形だ。
いずれも文科省が、大学における教育内容等の改革状況について行った調査で、「グローバル人材育成と大学の国際化の状況」を尋ねた結果をまとめたもの。
★中国内のJLPT「中止ドミノ」止まらず 北京にも波及
~新たに17会場が試験とりやめ判明、中止は少なくとも32会場に~
12月4日に迫った今年度2回目の日本語能力試験(JLPT)で、中国内における中止ドミノが止まらない。23日までに、首都北京の会場として予定されていた北京外国語大学、北京語言大学と北京第二外国語学院の3大学がいずれも、試験のとりやめを決めた。この内、北京第二外国語学院は大学の所在地である北京市朝陽区の全域がコロナ感染拡大のハイリスク地域に指定されたとしていて、北京外大と北京語言大も対コロナ対応に伴う北京市からの要求を踏まえ中止に踏み切ったとしている。
このほか、東北部の吉林大学、延辺大学、遼寧大学など4大学や、江蘇省の蘇州科技大学と揚州大学、広東省の広州商学院も含めると、中国全土で少なくとも新たに17会場が、試験の中止を決めた。いずれも受験費用は全額返金される。
これにより、中国では当初、全国53の会場で試験が行われる予定だったが、21日までに少なくとも計32会場で中止となった(注:これらの他にも中止とみられる未確認情報あり)。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う「ゼロコロナ」政策によって、中国各地では厳格な外出制限や防疫措置が講じられ、現地ではJLPTのみならずTOEFLやIELTSなどの試験も相次ぎ中止に追い込まれている。今年7月の第1回試験に続き、JLPTも深刻な影響が避けられず、同試験結果を中国籍留学生の入学選考に活用している各大学では、何らかの対応を迫られそうだ。
[JLPT12月試験の中止が判明した会場] ※赤字は新たに判明した中止会場
[中央直轄市]
北京市:北京外国語大学、北京語言大学、北京第二外国語学院
天津市:天津外国語大学
重慶市:四川外国語大学
[各省・自治区]
黒龍江省:黒龍江大学(哈爾浜市)、
吉林省:吉林大学(長春市)、延辺大学(延吉市)
遼寧省:遼寧大学(瀋陽市)、瀋陽師範大学外国語学院(瀋陽市)
内蒙古自治区:内蒙中日友好語言培訓中心(呼和浩特市)
甘粛省:蘭州大学(蘭州市)
河北省:河北師範大学(石家荘市)
河南省:信息工程大学洛陽校区(洛陽市)
山東省:山東大学(済南市)、山東師範大学(済南市)、山東科技職業学院(イ坊市)
陝西省:西安外国語大学(西安市)、西北工業大学(西安市)
四川省:成都信息工程大学(成都市)
浙江省:浙江越秀外国語学院(紹興市)
江蘇省:蘇州科技大学(蘇州市)、揚州大学(揚州市)、蘇州大学(蘇州市)、南京師範大学(南京市)、江南大学外国語学院(無錫市)
安徽省:安徽三連学院(合肥市)
江西省:南昌大学外国語学院(南昌市)
湖南省:中南林業科技大学(長沙市)
広東省:広州商学院(広州市)、中山大学(広州市)
海南省:海南大学外国語学院(海口市)
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