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林芳正外務大臣は9日の定例会見で、中国の最近の対コロナ政策について、「(中国政府が)国内の防疫措置の調整を進めているが、そうした中で水際措置を変更するような発表は行われていないと承知している」と述べた。中国政府は厳格な感染対策に対する国内世論の反発を受けて、これまで多くの場所で提示を求めてきたPCR検査の陰性証明書を不要とし始めるなど、対策の緩和に着手している。だが、日本をはじめとした海外からの入国者に対しては、本国人を含めて、依然、隔離措置は撤廃されていないのが現状だ。
これに関して林大臣は、先般行われた岸田文雄首相と習近平・中国国家主席との日中首脳会談で双方が、両国の未来を担う青少年を含めた国際交流を推進していくことで一致した点に触れ、中国側の防疫措置を強い関心を持って注視していきたいと語った。
コロナ禍の終息後には再び活性化が見込まれる留学生等の青少年交流を念頭に、暗に中国側の対応を促した形だ。
★行動制限は行わず 経験踏まえた各自の取組を
~政府の新型コロナ対策分科会が「年末年始の過ごし方」で国民に要請~
政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は9日の会合で、年末年始の過ごし方について国民への周知を行った。「第8波」とされる感染拡大が全国的に見込まれることから、社会経済活動を維持しつつ、医療逼迫を招かないようにするための協力を求めている。
要望事項は、①受験や帰省など大切な時期を見据えた、オミクロン株対応ワクチンの早期接種、②検査キットの活用、健康フォローアップセンターへの登録と自宅療養など、医療ひっ迫防止への協力、③室内温度に留意した定期的な換気の実施、の3点。行動制限の呼びかけなどは行わない一方で、これまでの経験を踏まえた国民各自の取組を求めた。
今後、各教育機関に対しても、冬期休暇に向けたコロナ対応に関し、関係省庁からの通知が発出されるとみられる。
※新たな流行株の増加などにも注意を喚起
一方、分科会では新型コロナの流行株について、現在国内で主流となっているBA.5系統のほかに、免疫逃避の傾向があるとされるBQ.1系統など亜系統の割合が徐々に増えていると指摘し、季節性インフルエンザとの同時流行を含め、今後の推移に注意が必要だとしている。
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