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~内閣官房の審議会が議論とりまとめ、文科省が制度設計へ~
東京都23区内の大学に対して、東京への一極集中を是正するためとして、4学部・学科の定員が増やせないように規制がかけられている現状について、内閣官房に設置されている審議会がこのほど、「高度なデジタル人材については、本規制の限定的な例外措置を講ずることを検討すべき」との意見をまとめた。永岡桂子文部科学大臣は17日の会見で、「23区内の収容定員増抑制について、限定的な例外措置を講じる旨の合意がなされた」との認識を示した。例外が適用される要件については、▶高度なデジタル人材を育成する情報系学部・学科に限定、▶一定期間後に、元に戻すことが前提の臨時的な定員増、▶地方における就職促進策を組み込んだプログラム、の3点を求める見通し。今後文科省では全国知事会などの意見も踏まえた上で、制度設計に向けた検討に入るとみられる。
※東京都は「不十分な内容」と批判
一方で東京都は、内閣官房における議論とりまとめを受けて、小池百合子知事名のコメントを発表し、例外措置の対象が高度なデジタル人材に限定されていることを「不十分な内容と言わざるを得ない」と指摘するとともに、政府が力を入れている脱炭素、ライフサイエンス、科学技術・イノベーション、及びスタートアップ等の成長分野も対象とするよう求めた。都側は一貫して、大学の設置場所のみを理由に制限が課されることは学生の選択や大学経営の自由を縛るものだと主張しており、今後も国に対して同規制の撤廃を求めていくとみられる。
★中国が日本の水際措置見直しを再度申し入れ
先週末にドイツ・ミュンヘンを訪問していた林芳正外務大臣は18日、中国外交の統括者である王毅・党中央外事工作委員会弁公室主任と対面での会談を行った。この中で林大臣は日中間の様々な課題や懸案について提起するとともに、経済分野での協力の可能性や、「青少年交流を含む国民交流再活性化の重要性」について述べ、王毅氏からも同様の考えが示されたという。
また日本政府が中国からの入国者に対して今なお求めている水際強化措置については、中国側から見直しに向けた申し入れがあったが、林大臣は日本側の立場を改めて説明したという。