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~JASSOが2021年度中の留学生進路状況を調査~
021年度中(21年4月1日から22年3月31日まで)に日本の教育機関を修了した外国人留学生の進路状況が、日本学生支援機構(JASSO)の行った調査で判明した。日本国内で就職した留学生が修了者に占める比率は大学院博士課程で30%、同修士課程で24%、大学学部は32%だった。前年度との単純比較では、博士課程が3ポイント増加したが、修士課程や学部はほぼ変わりがない。一方で大幅に伸びたのが短期大学と専門学校で、短大修了者は65%が、専門学校修了者は半数近い47%が、それぞれ日本で就職している。短大は修了者の絶対数自体がさほど多くないが、専門学校を修了後に日本で就職した留学生は前年度から約3800人増の1万5057人と、就職留学生全体の6割を占めた。いずれも、コロナ禍前の2019年度水準をも上回っており、中長期的な進路動向の変化につながるか注目される。
一方で、日本国内における留学生の進学状況を学種別にみると、大学学部で20%が大学院修士課程に、同修士課程では18%が同博士課程に、それぞれ進学していて、学部修了者の内、大学院進学者の割合は前年度より2ポイント(約500人)増えている。専門学校は就職者が著しく増えた影響で、進学者の割合が8ポイント減り24%にとどまった。また大学や大学院、専門学校への進学予備軍が多い日本語教育機関では、修了者の8割(1万6271人)が日本国内で進学していて、この比率はコロナ禍の前後でほぼ変動がない。日本語教育機関からダイレクトに日本国内の企業等に就職している留学生も修了者の1割程度(9%)に達していて、この割合は特に北米(修了者の30%)や中南米(同24%)の出身者で高い。2021年度の修了留学生で、日本国内での就職者は少なくとも高等教育機関で2万5054人、日本語教育機関で1834人に上る。
さらに日本国内における留学生進路状況を、日本での専攻分野別にみると、高等教育機関全体では家政、社会科学、工学等の分野で就職者の割合が高く、理学や農学は実数で就職者よりも進学者の方が多い。学種ごとに就職者比率が高い分野は、大学院で工学(33%)、学部で社会科学(37%)と人文科学(33%)、教育(33%)、専門学校は工学(68%)、農学(59%)、及び社会科学(59%)の修了者だ。一方で進学する人の割合が高いのは、大学院で理学(28%)、学部で理学(55%)と工学(52%)、専門学校では人文科学(58%)の各専攻者となっていて、在学段階によっても傾向が分かれる形だ。
政府の教育未来創造会議は先月、第2次提言に向けた論点整理の中で、留学生の卒業後の国内就職率(進学者を除く)を10年間で60%にする目標を掲げている。今後各教育機関における就活サポートなどの取組が、成否のカギを握る。
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