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厚生労働省は3月中に日本へ入国・帰国した人の内、空港検疫で新型コロナウイルス陽性が確認されたケースが77件だったと明らかにした。前月の163件と比べ半減している。内訳は日本国籍者52件、外国籍者25件で、この内、外国籍者の確認件数は前月(124件)の5分の1に激減した。政府が昨年末以降、臨時的な措置を講じていた中国からの入国者向け検査体制を3月に見直し、全員に対する入国時検査から最大2割程度を対象とするサンプル検査へと切り替えたことも作用したとみられるが、全般的に国内外における感染状況の落ち着きを反映した形だ。
その後4月以降は、中国からの入国者を含め、有効なワクチン接種証明書があれば出国前検査証明書は不要とする運用となっており、コロナ禍以降続いてきた海外向けの水際措置は、5月8日の廃止に向けた最終段階に入った。
★技能実習制度見直し 厚労相「大きな方向性に沿って更に議論」
政府の有識者会議が10日、現行の技能実習制度を廃止し、人材確保も目的に掲げた新たな制度を創設するよう求める案を発表したが、加藤勝信厚生労働大臣は11日の会見で、「検討の方向性が、まずは中間報告書に向けてのたたき台として示された」との認識を繰り返し強調した。今後については具体的な言及を避けつつ、「中間報告書が提出された後は、中間報告書で示された大きな方向性に沿って更に議論がなされていくものと承知している」と述べて、正式な報告書づくりに向けた議論の行方を、政府として注視していく考えを示した。
★「外交青書」で学生交流や帰国留学生の活動を紹介
外務省は11日、日本の外交活動と国際情勢についてまとめた令和5年版の「外交青書」を公表した。直近1年間の状況を反映し、ウクライナ情勢への対応や経済安全保障、対中国外交等を中心に、日本外交の取組と課題を記述している。
この内、対中国関連では「日中間の青少年交流」について、新型コロナの影響により国境を超える往来が制限される中でも、対日理解促進交流プログラムなどにより両国の学生・研究者同士がオンライン交流を実施したことに言及。韓国、モンゴル、ネパールとの間で行った同様の交流事業や学生フォーラムのほか、ネパールと日本が2022年に留学生交流120周年を迎えたことにも触れた。ベトナムに関しては技能実習生などを中心に在日ベトナム人の数が増加し、国別の在留者数で中国に次ぎ2番目になったと述べている。
また青書では、「留学生交流関連」としてメキシコの元国費留学生の活動例を中心に、海外における帰国留学生会の活動を取り上げた。コロナ禍の中で外務省がオンライン開催した昨年の帰国留学生総会に、50か国からの参加を得たことも紹介し、元留学生との関係維持が「外交上の日本の国益増進の面でも大きな意義」を持つと総括した。
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