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2023-04-28 10:41:00

 

~教育未来創造会議が第2次提言案に盛り込む~

 

政府の教育未来創造会議は27日、第2次提言案となる「J-MIRAI(未来を創造する若者の留学促進イニシアティブ)」の中で、高度外国人材の受入れ促進と定着に向けた在留資格制度の改善案を盛り込んだ。第1次提言で言及されていた諸施策に加え、質の高い専門学校の認定制度を創設し、その卒業者の在留資格に関する運用を大幅に見直す方針が打ち出されている。

 

提言案には専門学校を卒業した留学生らが、在学中に学んだ専門知識や技術を活かし日本で活躍できる道を広げるため、就職に際し求められていた要件を緩和する方向性が明記された。企業等と連携して質の高い教育を行っている専門学校の認定制度を新たに創設し、認定校を修了した留学生については、在留資格「技術・人文知識・国際業務」への変更で柔軟に対応するとしている。具体的には文部科学大臣が認定する「職業実践専門課程」を要件の一つとすることが検討される模様だ。

 

目下、日本の専門学校を卒業した留学生が日本国内で就職する際には、在学中に学んだ専攻内容と就労先で従事する業務内容との関連性が相当程度求められているが、新たな制度では該当校の卒業者について「大学等を卒業した留学生と同等の取扱い」とすることを提言している。目下、大学等の卒業留学生に関しては在学中に修得した幅広い知識や応用的能力を活かした、比較的広範な分野への就職が認められていて、条件付きとはいえ大学等と同等の扱いになれば、専門学校修了者の就労先の拡大につながることが期待される。

 

また提言では、幅広い知識や応用的能力に加え、高度な日本語を要する職種に限定する形で、日本の4年制大学か大学院卒の留学生のみに認められている在留資格「特定活動」の制度(通称「特定活動告示第46号」)について、今後は認定を受けた修業年数4年以上の専門学校修了者(高度専門士)も対象とすることを盛り込んだ。但し同制度は在留資格申請の時点で、日本語能力試験N1またはBJTビジネス日本語能力テスト480点以上に準じる日本語能力が必要な運用となっている。

 

一方、これに先立ち政府は、高度人材を呼び込むための新たな在留制度として、▶学歴・職歴と年収が一定水準以上の者に在留資格「高度専門職」を付与する「特別高度人材制度」、▶優秀な海外大学の卒業生に日本国内で最長2年間、就職・起業活動を認める「未来創造人材制度」、の各運用を開始したが、今回の第2次提言案ではこれらについて、日本国内の大学を卒業した留学生らについても一定の要件を満たす場合、同様の措置が受けられるよう検討を求めた。

 

いずれの改善案も、実現には出入国在留管理庁など関係省庁の対応がカギとなるが、27日の教育未来創造会議に出席した岸田文雄首相は、永岡桂子文部科学大臣を中心として今夏までに施策の工程表づくりを進め、「J-MIRAI」計画を着実に実行するよう指示しており、制度改正に向けた取り組みが今後の焦点となる。

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