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新型コロナウイルス感染症変異株の拡大を受けて、政府は12日夜、水際対策の新たな強化措置を正式に決定した。日本上陸前14日以内にインド、パキスタン、ネパールの3か国に滞在歴がある全ての外国人は、5月14日午前0時(日本時間)より日本へ入国できなくなる。留学等、日本での在留資格を所持する人の再入国も、特段の事情がない限り拒否されるため、関係者は注意が必要だ。期間は「当分の間」とされている。
留学生への影響は限定的か
一方、『留学生新聞』が関係機関から独自に得た情報によれば、これら3か国から日本へ再入国した留学生の数は、2020年下半期の半年間でネパールが239人、インドが124人、パキスタンが41人となっており、新年度が間近に迫った2021年の年明け1月から2月の2か月もネパール99人、インド43人、パキスタン19人に止まっている。片や昨年6月時点の日本における在留資格「留学」所持者はネパール2万4821人、インド1694人、パキスタン517人であり、単純な比較はできないものの、再入国者の数はかなり小規模で、今回の水際強化措置による留学生への影響は限定的と言えそうだ。
なお上記の措置では、5月13日までに再入国許可をもって出国した「永住者」、「日本人の配偶者等」、「永住者の配偶者等」、「定住者」の在留資格を所持する外国人が、これら3か国から再入国する場合は、原則として「特段の事情」があるものとして扱われるが、5月14日以降に出国した者は一律に再入国拒否の対象となる。一方で「特別永住者」については、14日以降も上記3か国からの再入国が可能とされている。
★ネパールも変異株流行国に指定
水際対策の強化措置に併せて政府は、新たにネパールを「新型コロナウイルス変異株流行国・地域」に指定した。5月15日午前0時より対象となる。インドとパキスタンは、すでに同地域に指定済みとなっている。
日本語教育機関の6団体は、連休前に行われた日本語教育推進議員連盟(第14回)総会において、留学生の入国制限を早期に緩和することや、経営困難となっている日本語教育機関への支援を求める要望書を連名で提出した。新型コロナウイルス感染症の影響により、留学生等外国人の新規入国は今年1月22日より再停止されたままで、各教育機関では在籍者数の大幅な減少に見舞われている。要望書では現下の状況を「影響は深刻かつ長期間に亘っており、存亡の危機」と位置付けた上で、日本語教育機関の破綻や、納付金の未返還に伴う国際問題化を防ぐための支援を検討するよう政府に求めている。
具体的にはまず日本語教育機関に対する支援策として、事業の存続・継続のための財政的な支援を要望。一例として、留学生の入国前手続きである在留資格認定証明書の交付数(キャンセル分を含む)に応じた事業継続緊急給付金の支給を挙げた。同時に入国制限により授業を開講できないクラスが増え、非正規雇用を含む教職員への影響も深刻になっていることから、雇用調整助成金等の特例措置延長を求めた。
さらに問題の根源となっている入国制限については、今後のコロナ感染状況が不透明で、日本政府としても慎重な判断が必要であることに理解を示しつつも、現状のままでは在留資格認定証明書が交付されても(入国ビザが不交付のために)、多くの学生が入国できない状態となっているとして、日本にとっての留学生の重要性に鑑み、早期の制限緩和を行うよう要望している。
★「公認日本語教師」や教育機関の類型化でも意見書
同時に6団体は、現在文化庁の調査研究協力者会議で検討が進んでいる日本語教師の資格化や日本語教育機関の類型化についても、独自の意見書を提出した。来年度以降の国家資格化が有力となっている「公認日本語教師」については「制度化にあたっては、現職者の不利益がないように」としているほか、教育機関の類型化は「留学・就労・生活の3類型」とする方向で基本的に同意する旨を盛り込んだ。
さらに意見書では、▶日本語教育機関の所管を「教育は文部科学省、留学生の在籍管理は法務省」と法律に明記し、支援についても明確化する、▶質保証制度の対象を「専ら日本語教育を行う機関」だけでなく、全ての日本語教育を行う機関とする、▶技能実習生や特定技能人材等に日本語教育機関を活用する、ことも併せて求めている。
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東京都や大阪府など4都府県に、4月25日から5月11日までの期間で緊急事態宣言が再発出されたが、6月20日の日本留学試験(EJU)は、現時点で予定通り実施される見通しだ。実施元の日本学生支援機構(JASSO)関係筋が26日、明らかにした。昨年度は新型コロナウイルス感染症の拡大により6月試験が中止された経緯がある。
政府の基本的対処方針では、コロナ禍における大学等の入試に関して、実施者において「感染防止策や追検査等による受験機会の確保に万全を期した上で、予定通り実施する」ことを求めていて、同方針が今後行われる日本語検定や各資格試験の実施の目安となる可能性が高い。
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(本报讯)4月25日至5月11日东京都和大阪府等4个都府县,再次发出了紧急事态宣言,这对于准备参加6月份考试的考生来讲,最关心的就是6月20日的日本留学考试(EJU)能否按期进行。据实施单位的日本学生支援机构(JASSO)相关人士于4月26日称,6月份的日本留学考试 (EJU)将按预定计划实施。去年因受新型冠病毒感染症的扩大影响,取消了6月份的考试。
今年,政府提出的基本应对方针是,关于新冠疫情期间的大学等的入学考试,要求实施单位“在确保万全的预防感染对策和追加检查等考试环境的基础上,按计划实施”。该方针有可能成为今后实施的日本语检定考试和各种资格考试的防疫标准。