インフォメーション

2022-11-10 11:48:00

 

法務省は今年度の第2次補正予算案に、インバウンド需要の回復と拡大等への対応に関連した費用として74500万円を盛り込んだ。入国制限が緩和されたのに伴い、外国人入国者の数が増加傾向にあることから、こうした需要をさらに取り込むための施策を強化する。具体的には主要な国際空港の出入国審査場に、出入国審査の補助として「イミグレーションアテンダント」を配置し、旅客案内などに従事してもらう。出入国在留管理庁では「入国審査官が出入国審査に専念できる体制を整えることで、インバウンド需要の腰を折ることなく、 円滑かつ厳格な出入国管理業務を維持する」としている。

 

このほか第2次補正予算案には、外国人出入国情報システム用の端末の増配備や、入管収容施設における医療用機器の充実に関連した費用も含まれる。

 

※水際対策の着実な実施向けには592億円

 

一方、厚生労働省は水際対策を着実に実施するための検疫体制の確保向けに、第2次補正予算案で592億円を盛り込んだ。感染拡大の防止と経済活動の両立を図る必要性から、水際緩和下で検疫の実効性をいかに確保するかが課題となる。

 

政府は開会中の臨時国会に同予算案を提出し、速やかな成立を図る見通しだ。

 

★厚労相 「感染第8波の可能性も念頭に取り組む」

 

加藤勝信厚生労働大臣は8日の会見で、新型コロナウイルスの感染状況について「第8波につながる可能性も念頭に置きながら、まずは医療提供体制の整備、(季節性インフルエンザとの)同時流行を前提とした検討に、先手先手で取り組んでいきたい」と述べて、事実上、第8波入りを前提とした対応に臨む方針を表明した。水際対応については言及しなかった。国民に対してはオミクロン株対応ワクチンの接種と、発熱時に備えた抗原定性検査キットや解熱鎮痛剤の事前購入を呼び掛けた。

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2022-11-08 11:47:00

~「第8波」の感染拡大に備え 国に緊急提言~

 

新型コロナウイルス感染症の感染者が全国的に再拡大の傾向にある現状を受けて、全国知事会は7日の会合に際しまとめた緊急提言で水際対策に言及し、変異株の発生状況に応じた検疫体制の強化などを国に対して求めた。これに先立ち、国が先月開催したタスクフォースでは、今冬に新型コロナと季節性インフルエンザが同時流行するリスクについて、国民向けに注意喚起を行っている。7日の全国都道府県知事会議に出席した岸田文雄首相は、今後の同時流行に備えるため、外来等保健医療体制の拡充と、オミクロン株対応ワクチンの接種加速を呼び掛けた。国は先月以降、水際対策を大幅に緩和し、個人観光客の入国を認めると共に、原則としてワクチン接種証明書の提示により出国前検査証明書なしでの入国を可能とした。専門家の間では水際緩和で人の往来が活発化したことに伴い、変異ウイルスの感染スピードが速まる可能性を指摘する声も出ていて、今後の政府の対応が注目される。

 

全国知事会が公表した「第8波の感染拡大に備え的確に対応するための緊急提言」では、水際緩和で国際的な往来が本格的に再開されたことを踏まえ、政府の水際対応のあり方について問題提起した。具体的には、▶入国者に対する基本的な感染防止対策や陽性判明時の対応をより適切なものに見直す、▶入国時の多言語による分かりやすい情報発信と啓発を行う、などのほか、▶外国人受診者の医療費不払いが発生した場合に国が補填するなど、医療提供体制に与える影響を防止することや、国内での感染拡大と医療ひっ迫が生じた際には、海外旅行者らの感染対策を国が主体的に講じる、ことなどを要望している。

 

さらに提言では、海外における変異株等について、発生状況の監視と分析を踏まえ、状況に応じて「検疫体制を迅速に強化」することや、外国人旅行客のコロナ罹患時の対応で国に万全な体制を構築することを求めており、今後の水際再強化策についても暗に政府の対応を促した内容となっている。

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2022-11-07 11:49:00

   入管庁、連続2回の未履行で「適正校の基準を満たさず」~

 

出入国在留管理庁(入管庁)は1日、日本語教育機関等に対して、入管法(出入国管理及び難民認定法)に定められた留学生の受入れに関する定期的な届出を適切に行うよう求める通知を発出した。

 

留学生の受入れ教育機関は、留学生の受入れ開始時と5月、11月の年2回、及び受入れ終了時に、それぞれ入管庁への届出が必要で、前者は受入れ開始・終了日から14日以内、後者は各月1日を起算日として14日以内が期限となっている。

 

だが教育機関の中には届出を履行しなかったり、開始時と5月、11月の届出を混同する事例がみられるという。入管庁では届出が確認できない場合、毎年、教育機関の選定結果(在籍管理優良校、適正校等 ※参照)を各校へ通知する際に「指導書」を送付しているが、連続して2回、同指導を受けた場合は、適正校の基準を満たさないものとして取り扱うとしている。

 

例えば今年、同指導を受けた教育機関の場合は、次回も届出を履行しないと、令和5年の選定において適正校に選定されないことになる。ちょうど現在が11月の届出時期にあたるため、入管庁では教育機関に対し改めて注意喚起を行った。

 

※教育機関の選定~在籍管理優良校」と「適正校」

 

教育機関の選定は、出入国在留管理庁(入管庁)が留学生の入国・在留審査を適切・円滑に行う観点から、留学生の受入れ教育機関の内、在籍管理が適正に行われていると認められるところを「適正校」として選定する形で行われている。原則として、不法残留者や在留期間更新不許可者、資格外活動許可取消者等の「問題在籍者」が、在籍者数の5%以下であることや、在籍管理が適切で在留状況が確認できることなどが「適正校」の要件とされている。さらに今年からは、適正校の内、3年以上同状態が継続しているなど在籍管理が優良な教育機関を「在籍管理優良校」として選定する取り組みも試行中だ。「在籍管理優良校」に選定されると、留学生の在留許可申請に際しての提出書類が大幅に簡素化され、原則として申請者の国・地域に関わらず「在留資格認定証明書交付申請書」と旅券のみで申請を可能とする運用が行われている。

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~入管庁、連続2回の未履行で「適正校の基準を満たさず」~

2022-11-01 16:29:00

 

日本語教育機関6団体による団体連絡協議会は、政府が検討している新たな日本語教育関連法案への要望事項をまとめた。早期成立を目指し来年の通常国会へ法案を提出することや、新たに制度化される「認定日本語教育機関」と「登録日本語教員」資格の活用に向けて、具体的な仕組みを構築するよう求めている。28日に開催された日本語教育推進議員連盟の総会で提示された。

 

新型コロナウイルス感染症の影響で、留学生の新規入国が今年2月まで足掛け2年以上ほぼ停止していた影響により、日本語教育の現場ではこの間、多くの教員が離職しており、留学生の来日状況が回復した今も慢性的な人材不足を解消できていない状況にある。6団体はこうした現状に危機感を強めており、関係議員でつくる議連に対し、「日本語教師の質的量的確保」に向けた制度面での整備を要望した。

 

具体的な要望事項には、①日本語教育機関を正式に文部科学省の所管とし、「認定日本語教育機関(正規課程)」に在籍する学生への優遇措置を検討、②認定機関と関係省庁、地方自治体などが連携し、留学以外の就労や生活の場でも、特定技能、技能実習等と連携させ日本語教師が活用される仕組みづくり、③既存の法務省告示制度や専修学校・各種学校制度との緊密な連携の確保、などを盛り込んだほか、日本語教員の国家資格化にあたっては、現在要件を満たす現職教員らを念頭に、十分な経過措置の検討を求めた。

 

※「認定日本語教育機関」が在留資格「留学」による学生受入れの要件に

  外国人児童生徒の「就学」面における活用も課題

 

政府内で現在検討が進められているのは、「日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための日本語教育機関の認定等に関する法律案(仮称)」。日本語教育機関の内、一定の要件を満たすものを「認定日本語教育機関」として認定するほか、同機関において日本語教育を行う「登録日本語教員」の資格を創設することを謳っている。

具体的には日本語教育機関の設置者が文部科学大臣の認定を受けられるようにし、法務省は省令を改正して「認定日本語教育機関」であることを在留資格「留学」による学生受入れの要件に定める。日本語教育機関の基準作成や認定にあたっては、関係省庁による連絡協力体制づくりを進める。また「登録日本語教員」については「認定日本語教育機関」での試験合格と所定の研修修了を要件に、文部科学大臣が登録する形を想定している。

 

同時に政府は一定の教育の質が保証された日本語教育機関の機能を、「留学」以外の「就労」や「生活」等の領域にも拡大するよう促す見通しで、特定技能、技能実習等での活用も見据える。例えば技能実習制度では、監理団体の基準づけで「認定日本語教育機関」の活用を加点要素に加える方向だ。様々な在留資格をもつ外国人を念頭に、地域が一体となった日本語教育の体制づくりを進めることで、「多文化共生社会」の構築に繋げる狙いがある。

昨今は日本語面でのハードルを抱える外国人の児童生徒も急増していて、これら対象者の「就学」面においても、新制度が活用され得るような仕組みの構築が中長期的な課題となる。

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