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2021-11-29 15:33:00

 

岸田首相、全世界を対象に「緊急避難的な予防措置」

 

岸田文雄首相は29日の会見で、新型コロナウイルス感染症の変異株であるオミクロン株の世界的な拡大を受けて、全世界からの外国人の入国を30日0時より禁止すると述べた。最悪の事態を避けるための緊急避難的な予防措置としている。これにより今月8日から10か月ぶりに条件付きで再開されたばかりの留学生の入国も、再び停止を余儀なくされる。オミクロン株に関して政府は、感染が確認された南アフリカと周辺の計9か国に対する水際強化策を手始めに更なる対応を検討していたが、首相判断により、最も厳格な入国停止という異例の措置に再度踏み切った。

 

岸田首相は「まだ状況がわからないのに、『岸田は慎重すぎる』という批判については、私は全て負う覚悟でやっている。万が一でご不便をおかけする国民の皆さまにはご理解をいただきたい」と語り、今後も変異株の世界的な感染力やワクチンの効果、重症化の可能性に関する分析などを踏まえ、現状の把握に努めた上で機動的に対処していく方針を示した。

 

また政府からは、水際強化措置対象国の一つであるナミビアより入国した1名について新型コロナ陽性の疑いがあることから、直ちにゲノム解析を行っていることも明らかにされた。オミクロン株に該当するかどうかは現時点で判明していないという。

 

※岸田首相のコメント内容は下記の通り。

 

【全世界からの外国人の入国禁止】

 

オミクロン株への緊急的な対応について、国民の皆様に直接ご協力をお願いしたい。オミクロン株の病毒性とかブレークスルー感染力等、いまだ世界的に専門家ネットワークの分析が行われている分析途上の状況にある。しかしながらWHO26日の日に、「懸念される変異株」に指定した。よって、わが国も最悪の事態を避けるために、緊急避難的な予防措置として、まずは外国人の入国については1130日午前0時より全世界を対象に禁止する。そして日本人等についても、南アなど9か国に加えて、感染が確認された14か国・地域から帰国する場合には、リスクに応じて指定施設における厳格な隔離措置を実施する。これらはオミクロン株についての情報がある程度明らかになるまでの念のための臨時・異例の措置である。なおわが国はG7の中でも最高のワクチン接種率、且つ2回目接種から最も日が浅い状況にある。マスク着用をはじめ、行動自粛への国民の協力についても世界が称賛している状況だ。オミクロン株のリスクへの耐性は各国以上に強いと認識している。国民の皆様には落ち着いて対応するよう呼びかけたい。未知のリスクには慎重の上にも慎重に対応すべきと考えて、政権運用を行っている。まだ状況がわからないのに、「岸田は慎重すぎる」という批判については、私は全て負う覚悟でやっていく。万が一の措置でご不便をおかけする国民の皆さまにはご理解をお願いしたい。詳細については改めて事務方に説明させたい。

 

【ナミビアからの入国者の状況について】

 

(水際強化措置対象の)対象国から今まで32名の入国があったが、その内ナミビアからの入国者1名について新型コロナ陽性の疑いがあり、直ちにゲノム解析を行い、詳細を調べていくとの事実関係の報告を受けている。ゲノム解析の最中なのでオミクロン株かどうか、まだ判断されていない。ゲノム解析には4日から5日かかると聞いている。」

 

【観光目的の入国受入れ再開方針について】

 

まずは状況把握に努め、現状を把握した上で機動的・柔軟に対応していくことが重要と考えている。オミクロン株については世界的に感染力がどうなのか、ワクチンが効くのかどうか、重症化する可能性がどれだけあるのか、まだまだこれから専門家の分析・解析が進んでいく状況にあるので、これをしっかりと確認した上で様々な対応を考えていかねばならない。ぜひ状況把握に努めたい。

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