インフォメーション
2022年中に新規で来日した留学生が1-12月の累計で16万7128人に達したことが、先に出入国在留管理庁の速報値で明らかになったが、新たにその大まかな内訳見通しも判明した。
11月までの来日留学生を出身国・地域別に算出すると、最多の中国が5万4290人で全体の3分の1を占め、ネパールが2万9051人、ベトナムが1万4835人で続いている。この後12月の「留学」新規入国者は単月で2240人にとどまっていて、最終的に年間の来日者数は中国が5万5千人前後、ネパールが3万人前後、ベトナムが1万5千人弱となる見込みだ。
このほか、韓国が9千人台、台湾が5千人前後、インドネシア、スリランカ、ミャンマーが各4千人台で、米国も4千人水準に達することが濃厚。また11月までにバングラデシュが3500人超、タイ、モンゴル、フランス、ドイツが各2千人台に達している。
なお香港からの来日留学生は、上記「中国」には含まれておらず、旅券区分の「中国香港」と「英国香港」を合わせると、11月までの累計で2052人となっていて、最終的に2100人弱に落ち着くとみられる。
※11月はネパールが出身国別で最多
一方、昨年11月の単月で新たに来日した留学生の出身国・地域別内訳では、ネパールが4386人と最多で、全体(6587人)の3分の2を占めた。中国は1074人で、バングラデシュ275人、ベトナム199人、スリランカ99人が続いている。中国が比較的少なかったのは季節的な要因とみられる。
★2022年度「留学生論文コンクール」審査結果を発表
公益財団法人大学セミナーハウスでは、2022年度の「留学生論文コンクール」審査結果を発表した(本紙共催)。同コンクールは「在日留学生に日本語による論文作成能力を向上させる機会を提供するとともに、日本留学の成果を発表していただくことを目的としたもの(主催者)」で、2009年から開催されている。今年度は鳴門教育大学の台湾人留学生、李千菁さんによる「多角的な視点から見る『現代のうつ病』」が金賞に輝いたほか、日本経済大学のフィリピン人留学生ら2名が銀賞を、また神奈川工科大学の中国人留学生ら2名が銅賞を、それぞれ受賞した。受賞者と受賞作品は下記の通り。
【留学生論文コンクール2022 受賞者と受賞作品】
★金賞
李 千菁(リ センセイ・台湾)/鳴門教育大学
多角的な視点から見る「現代のうつ病」 ※「留学生新聞」2月15日号に受賞論文を掲載予定。
レークインアイン(ベトナム)/名古屋経済大学
廃棄物処理方法について
LEONIDA RHANZEL LARIOQUE(レオニダ ランザル ラリオク・フィリピン)/日本経済大学
国境を越えた「子ども食堂」の可能性:フィリピン・マニラ市内のスラム・トンド地区を例に
★銅賞
林 詩容(リン シーロン・台湾)/愛知大学
持続可能な開発目標(SDGs)に潜む問題
何 其歓(カ キカン・中国)/神奈川工科大学
ポストコロナ時代にオリンピックの価値と展望
***************************************************************