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2023-02-14 11:10:00

来年度予算案で外国人留学生向け奨学金は1億円減額

 

政府が通常国会に提出した令和5年度予算案では、例年通り、留学生の受入れと送り出しに関する「大学等の留学生交流の充実」経費が盛り込まれた。予算枠自体は昨年とほぼ同規模の332億円だが、今回はコロナ禍で停滞した留学生交流の中でも、日本人学生の海外留学を活性化させるため必要な施策に、配分が7億円ほどシフトされている。

 

文科省が公表した内訳によれば、「優秀な外国人留学生の戦略的な受入れ」に関する予算は255億円で、この内、外国人留学生向けの奨学金制度は同1億円減額の223億円となる見通し。受給対象者ごとの内訳は「国費外国人留学生制度」が同196人分減の11148人、「留学生受入れ促進プログラム(学習奨励費)」が同443人分減の6611人と、いずれも厳しい状況だ。

 

一方、新規項目として「高度外国人材育成課程履修支援制度」に800人分を計上しており、留学生の国内就職を立て直すため、既存の「留学生就職促進プログラム」も3千万円が増額され、3拠点を新たに採択する方針だ。世界中の優秀な外国人材を呼び込み、国内企業への就職促進を強化したい政府の思惑を踏まえ、「出」の部分にウェイトを置いた予算配分となっている。

 

また日本学生支援機構(JASSO)の運営交付金の内、日本留学試験(EJU)の実施や留学生宿舎の運営など留学生事業分は、前年から2億円減額の59億円となっている。

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