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2022年12月に国内外で実施された日本語能力試験(JLPT)の全体的な結果が判明した。実施元の日本国際教育支援協会と国際交流基金によれば、最終的な受験者数は国内が19万150人、海外が24万1299人の総計43万1449人だった。比較対象で前年となる2021年12月試験(34万8992人)との対比でみると、実数で約8万2千人、率にして23.6%増えている。試験地が異なるので単純な比較はできないが、2022年6月試験(36万5505人)と比べても6万人強のプラス。JLPTで試験1回あたりの受験者総数が40万人を超えたのは、コロナ禍以降初めてとなる。
レベル別で難易度が最も高いN1は国内受験者4万6725人の内、認定者は1万2110人で認定率25.9%、海外受験者は3万3793人中、認定者が1万2672人で認定率37.5%だった。同様にN2に関しても、海外受験者の認定率(42.3%)が国内受験者(26.4%)を大きく上回っている。
※N1受験者は韓国が最多、中国は試験中止の影響で受験者1万8千人止まり
また海外の実施国(地域)別状況をみると、最も受験者数が多かったのはミャンマーの4万5778人で、これに台湾(3万3272人)、韓国(2万8626人)、ベトナム(2万4612人)が続く。この内ミャンマーはN1とN2の受験者を合わせても5%程度で、大半がN4の受験者だ。N1受験者の数だけを見ると韓国が1万165人で最も多く、台湾が8713人でこれに次ぐ。
一方で例年、最大規模の受験者数を擁する中国は、昨年12月試験が新型コロナの感染拡大により多数の会場で中止された影響で、香港・マカオを含め1万8583人の受験に止まった。中国内における試験都市別の受験者数は、上海市が7333人で最も多く、香港(6631人)、寧波市(2223人)、福州市(1322人)、厦門市(623人)、マカオ(451人)の順だった。レベル別では、中国内受験者の3割近くにあたる5326人がN1を受験しており、N2(5904人)も合わせると6割に達する。
これらのほか、アジアではスリランカ(1万3356人)、インドネシア(1万2974人)、タイ(1万2601人)の各国が、受験者数で1万人超となっている。欧米諸国では、米国が4796人で最も多かった。
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