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~今年4月に3504人が入学、ネパール出身者が急増~
今年4月に国内の専門学校や大学等の介護福祉士養成施設に入学した外国人留学生が、前年度(1802人)から7割増、実数にして約1200人増え3054人となったことがわかった。日本人学生を含めた入学者総数(6546人)も3年ぶりに増加へと転じる中、特に留学生の伸びは顕著で、養成施設の入学者全体に占める留学生比率は46%まで高まった。
日本介護福祉士養成施設協会(介養協)によると、入学した留学生の出身国・地域別内訳ではネパールが同3.5倍増の1311人と急増し、前年度まで一貫してトップだったベトナム(今年度は431人)を上回り最多となった。ミャンマーも200人強増の533人で、2番手に浮上している。これら3か国以外では、中国大陸(223人)、インドネシア(205人)、スリランカ(115人)、フィリピン(95人)、バングラデシュ(63人)等が比較的多い。実数こそ少ないが、東アジアでは中国大陸の他に、台湾や韓国(各12人)等も散見され、養成施設で学ぶ「介護留学生」の出身国・地域の数は20に及ぶ。
これら留学生の入学経路を辿ると、出身国・地域からの直接入学は1割に満たず(279人)、日本国内の日本語教育施設からの入学者が9割近く(2710人)を占めている。これらのほかに、国内の日本語教育機関以外から入学してきた留学生も26人いた。
※介護を学んだ留学生の98%が日本国内で就職
一方、介養協は今春(令和6年3月)、養成施設を卒業した留学生(1680人)の進路状況も明らかにした。卒業留学生で介護福祉士国家試験を受験した1586人の内、53%にあたる851人が試験に合格している。また就職状況では卒業留学生の98%(1657人)が日本国内で就職しており、介護分野を学んだ留学生は「完全就職」に近い状態が続いている。
留学生の就職先の内訳では、介護老人福祉施設(730人)が引き続き最も多い。養成施設に在学時から奨学金の保証人だった施設が就職先となるケースも多いが、有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅など、最近は進路選択の幅が広がっているという。
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