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~中国が好調、ネパールは10月に入国者集中か~
今年9月の1か月間に、留学の在留資格を得て日本へ新たに入国した外国人が3万人を超えたことが出入国在留管理庁のまとめで分かった(3万0775人)。昨年9月の留学入国者(約2万6千人)を15%上回る数となる。
9月来日者を出身国・地域別にみると最多の中国が1万0471人で、全体の3割強に達した。次に多いのがベトナムで2106人、さらに台湾(1966人)、ミャンマー(1684人)、韓国(1588人)が続く。香港は中・英両パスポート所持者を合わせて308人。これらのほか欧米からの留学生も引き続き堅調で、米国(1145人)、フランス(1138人)、ドイツ(940人)等が際立つ。
一方、ネパールは862人と比較的少なめだった。最近、同国は現地側のビザ発給の遅れなどにより新学期前後まで来日時期がずれ込むケースが多いことから、今回も日本語教育機関の入学月である10月に来日者が集中していたことが想定される。インドネシアは1108人だった。
※年間来日者数17万人超えへ 史上最多更新の公算も
上記を含めると、今年1月から9月までに新規入国した留学生は累計で14万0318人となった。こちらも昨年同時期(9月時点で約11万1千人)より25%増のペースで推移しており、実数では3万人近く増加している。
来日者の出身国・地域別では中国(3万8277人)を筆頭に、ネパール(2万6583人)、ベトナム(1万3299人)、ミャンマー(1万0253人)、韓国(6544人)が特に多く、上位5か国で全体の3分の2強を占める。これらに次ぐ米国(4980人)、台湾(4946人)、スリランカ(4928人)はほぼ同水準の数。さらにバングラデシュ(3106人)、インドネシア(2538人)、フランス(2361人)、ドイツ(1792人)、タイ(1703人)等も含め、千人以上の入国者を輩出した国・地域の数は16あった。香港は両パスポート所持者の合計で1189人だった。
なお、昨年(2023年)は10月から12月までの3か月間で約2万7千人が留学生として新たに来日している。過去に最も来日留学生数が多かったのは新型コロナウイルス感染症による入国制限が緩和された2022年の年間約16万7千人。今年10月以降の留学入国者数が昨年と同水準以上で推移すると仮定すれば、2024年は少なくとも年間17万人を超え、過去最多を更新する公算が高い。