インフォメーション
2022年度第1回目となる6月19日の日本留学試験(EJU)の応募者数が判明した。日本学生支援機構(JASSO)によれば、日本国内は1万1688人、国外が5702人の計1万7390人となっている。日本国内の実施地域別では東京都(7829人)の受験者数が最多で、大阪府(1047人)、京都府(781人)等が続く。国外会場は韓国・ソウル(2335人)と香港(1398人)が多く、韓国・プサン(491人)や台湾・台北(350人)、モンゴル・ウランバートル(217人)も一定数に上る。
EJU6月試験は今月11日までで応募受付を終了しており、5月20日に受験票の発送を予定している。
★上海の外出制限 留学予定者にも相応の影響
中国・上海市において、新型コロナウイルス感染症の再拡大を受けた厳格な外出制限が行われている状況を踏まえ、松野博一官房長官は3月31日の会見で、「帰国を予定していた在留邦人にも影響が出ていると承知している」とした上で「在上海日本国総領事館から上海市当局等の関係部局に対して、在留邦人の市内への移動等について累次に渡り働きかけを行ってきている」ことを明らかにした。
同問題を巡っては、中国内から日本など海外へ出国予定の留学予定者らの「足」にも影響が及んでいる。近く日本留学を予定していて訪日ビザを申請中だという学生の母親は、本紙に寄せた連絡で、「自宅のあるエリアが封鎖されていて、空港へ行くのはおろか外出もできない」と述べ、子女が予定通り出国できるか不安な胸中を語った。
一方で、コロナ感染がそれほど拡大していない北京市や南部の広東省など上海以外のエリアでは、中日間の航空便の座席確保が難しい状況は続いているものの、いわゆるロックダウン的な外出制限は行われてしない。日本政府も、中国全土からの入国者に対する現行の検疫措置を維持する方針を先に表明済みだ。
★水際措置を再度見直し インドネシアとイランが自宅等待機に
政府は水際対策に伴うオミクロン株の指定国・地域を4月1日から再度変更し、インドネシアとイランからの入国者を従来の検疫所指定施設での3日間待機から、自宅等における7日間待機へと変更した。これに伴い、日本入国時に検疫所指定施設で待機が必要なのは、韓国、ベトナムなど下記の8か国となった。
※検疫所の宿泊施設での3日間待機措置の対象国・地域 (8か国)
エジプト、韓国、サウジアラビア、スリランカ、トルコ、パキスタン、ベトナム、ロシア全土
★ERFSによる新規入国希望者向け「受付済証」の発行件数 約33万3千件
3月31日:3093件(18時までの日計)
3月30日:3761件(最終)
35日間累計:33万3641件
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JASSOが「外国人留学生在籍状況調査」の最新統計を公表
(早稻田大学)
日本学生支援機構(JASSO)が例年実施している「外国人留学生在籍状況調査」の集計結果が判明した。同調査は、日本の大学・大学院、専門学校、日本語教育機関等で「留学」の在留資格により在籍している外国人留学生の数を集計している。それによると昨年(2021年)5月1日現在の留学生総数は24万2444人で、前年に比べ3万7153人(13.3%)の減少となった。2019年の31万2214人をピークに、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、2年連続で3万人超が目減りした形だ。(注:同統計には入学に必要な手続きが完了したものの入国制限で来日できていなかった留学生も含まれている。)
留学生の出身国・地域別では中国が11万4255人で最も多く、以下、ベトナム(4万9469人)、ネパール(1万8825人)、韓国(1万4247人)、インドネシア(5792人)、台湾(4887人)の順となっている。この内、日本語教育機関の在籍者のみでみると、中国(2万192人)とベトナム(1万877人)両国の出身者で全体(4万567人)の76%を占める構図だ。
留学生が在籍している教育機関別では大学学部(7万3715人)と大学院(5万2759人)を合わせると全体の半数を超えていて、短期大学2331人、高等専門学校453人、専門学校7万268人となっている。日本語教育機関は4万567人で、この他、準備教育課程に2351人が在籍していた。
専攻分野別の動向をみると、社会科学(7万6301人)と人文科学(7万2954人)がほぼ拮抗しており、両分野の専攻者で6割強を占める。理科系では工学(4万1009人)、理学(4413人)、農学(4094人)等が多い。時代状況を反映してか、保健分野の専攻者(5990人)も前年から百人超増えている。最も伸びが大きかったのは芸術分野(1万3361人、272人増)だった。
留学生が学んでいる校舎の所在地(都道府県)別では、東京都(8万5191人)を筆頭に、大阪府(2万1783人)、福岡県(1万6537人)、京都府(1万3638人)、兵庫県(1万756人)、埼玉県(1万309人)、愛知県(9672人)、千葉県(8683人)、神奈川県(7215人)の順となっている。
また宿舎別状況については、民間の宿舎・アパートに居住している留学生が全体の85%に達しているが、学校設置の留学生宿舎が比較的多い日本語教育機関の留学生に限定すると、この比率は73%に下がる。
★留学生受入れ数の多い大学:総数上位30校中、私大が19校
JASSO調査では、昨年(2021年)5月1日現在で留学生在籍者数の多い主要大学の概況も明らかになった。全国で最多の留学生を受入れていたのは4084人の東京大学で、京都大学(2493人)、大阪大学(2408人)、九州大学(2261人)、筑波大学(2171人)等を含め、総数上位15校中9校を国立大学が占めている。
一方、私立大学では早稲田大学(3967人)を筆頭に、日本経済大学(2984人)、立命館大学(2752人)、立命館アジア太平洋大学(2465人)、慶應義塾大学(1784人)など計19校が、総数上位30校以内に入った。
※留学生受入れ数の多い国公立大学 (2021年5月1日現在)
①東京大学4084人、②京都大学2493人、③大阪大学2408人、④九州大学2261人、⑤筑波大学2171人、⑥東北大学2044人、⑦北海道大学1991人、⑧名古屋大学1937人、⑨東京工業大学1818人、⑩広島大学1622人、⑪神戸大学1107人
※留学生受入れ数の多い私立大学 (2021年5月1日現在)
①早稲田大学3967人、②日本経済大学2984人、③立命館大学2752人、④立命館アジア太平洋大学2465人、⑤慶應義塾大学1784人、⑥東京福祉大学1705人、⑦東洋大学1661人、⑧日本大学1571人、⑨明治大学1477人、⑩京都情報大学院大学1313人、⑪東海大学1301人、⑫帝京大学1170人、⑬東京国際大学1149人、⑭同志社大学1094人、⑮関西大学1083人、⑯京都精華大学1081人、⑰上智大学1078人、⑱法政大学1074人、⑲拓殖大学1037人
★東京入管管内で在留手続きのオンライン予約システムが稼働
東京出入国在留管理局では、3月30日より在留手続きのための来庁日の予約をオンラインで受け付ける申請予約システムの利用が可能となった。在留資格変更や在留期間延長、資格外活動許可などの申請が対象で、4月4日の申請分から同システムを使った事前予約が可能となっている。在留カードを持っている人なら誰でも利用できる。詳細は下記リンクを参照。
https://www.moj.go.jp/isa/content/001370641.pdf
★ERFSによる「受付済証」の発行件数 33万件超える
新規入国希望者向けに入国者フォローアップシステム(ERFS)を通じて発行された「受付済証」の件数は3月30日時点で33万件を超えた。
3月30日:3401件(18時までの日計)
3月29日:3629件(最終)
34日間累計:33万188件
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~JALなど一部便は週末到着便も利用可に~
留学生の入国を円滑に進めるため、原則として平日の航空券の空席を留学生に活用してもらう「留学生円滑入国スキーム」について、文部科学省は3月29日より外国航空会社5社が参画することになったと発表した。5社は中国国際航空、中国南方航空、春秋航空、厦門航空の中国系4社とネパール航空。
また4月8日以降は、金曜日から日曜日までに日本へ到着する下記の便についても、同スキームによる入国が可能になるという。
・日本航空 大連→成田便(金曜到着)/・日本航空 広州→成田便(金曜到着)/
・春秋航空 上海→成田便(日曜到着)/・厦門航空 福州→成田便(金曜到着)/
・ネパール航空 カトマンズ→成田便(土曜到着)
各航空会社の予約方法等は下記リンクにて参照。
https://www.mext.go.jp/a_menu/coronavirus/mext_00149.html
★在留資格「留学」所持者 昨年末時点で20万7千人
出入国在留管理庁によれば、2021年12月末時点で日本に在留する留学生(在留資格「留学」所持者)はコロナ禍の入国制限に伴う影響等により、前年より26%減の20万7830人となった。出身国(地域)別では、中国(9万6594人)が最多で、ベトナム(4万6403人)、ネパール(1万6858人)、韓国(8616人)、インドネシア(4686人)、台湾(3907人)等が続いている。在留資格「留学」による在留者は2年前の2019年末時点で34万5千人余りだったが、新型コロナウイルス感染症の蔓延以降、新規来日が滞った影響で大幅に減少した。
一方で政府は3月から外国人向けの水際措置緩和に踏み切り、留学生の新規入国も再開された。今年1月時点で在留資格認定証明書(COE)の交付を受けながら来日できていない留学生は約15万人おり、文部科学省によればこの内約11万人が、早期の来日を希望している。今後、夏場に向けて入国がスムーズに進めば、「留学」生数も大幅な回復に転じる可能性が高い。
なお2021年中に新規で日本に入国した留学生1万1651人の出身国(地域)別内訳は、中国4446人、ベトナム1443人、韓国556人、インドネシア473人、ネパール379人、タイ362人、台湾260人等となっている。
★「留学」生の在留資格取消や不法残留が大幅に減少
2021年中に留学生が在留資格を取り消された事案は157件で、前年の524件から7割減と激減していたことが、出入国在留管理庁のまとめで分かった。この数は4年前と同水準となる。取り消された事由別では、正当な理由なく在留資格に応じた活動を行っていなかったケースが大半で、勉学を3か月以上行わないまま在留し続けていた(65件)とか、他の活動を行うか行おうとしていた(89件)事例が中心だという。具体的には学校を除籍後に、アルバイトをしながら在留していたケース等が該当する。
また今年1月1日現在、在留資格「留学」の不法残留者は2436人で、前年(5041人)から51.7%減とこちらも大幅に減った。一方で全ての在留資格における不法残留者の減少率は19.4%に止まっており、留学生と技能実習生(41.1%減)の不法残留者が際立って少なくなった形だ。コロナ禍の影響により、帰国者が増えたことも一定程度作用したとみられる。
★在中国日本大使館がビザ申請手数料を変更
在中国日本大使館は4月1日以降に提出される査証(ビザ)申請について、査証手数料を変更すると発表した。一般入国ビザは175元に引き下げとなる(3月末までの申請分は200元)。同手数料は原則として毎年1回、為替相場の変動を踏まえて4月1日付けで改正されており、今改定も最近の円安傾向が反映されたものとみられる。なお上海や瀋陽等の日本総領事館で申請を行う際も、同様の扱いとなる。なお中国でのビザ申請は原則として代理機関を通じて行うため、代理申請機関に支払う手数料等はこれまで同様、査証手数料とは別途必要だ。
★ERFSによる新規入国希望者向け「受付済証」の発行件数 約32万6千件
3月29日:3296件(18時までの日計)
3月28日:3810件(最終)
33日間累計:32万6454件
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松野博一官房長官は28日の定例会見で、新型コロナウイルス感染症の再拡大により同日から事実上の都市封鎖が始まった中国・上海市の状況を踏まえた水際対応について、「中国については現時点では(検疫強化の対象国・地域に)指定する状況にあるとは考えていないが、引き続き中国を含めた各国・地域の感染状況を注視し、必要な判断を行っていく」と述べた。
また日本政府の水際措置(検疫強化)における対象国・地域の指定基準について、松野官房長官は、①各国・地域における感染状況、②当該国からの入国者の日本の水際における陽性率、等を踏まえた流入リスクを、総合的に判断していると語った。
厚生労働省によれば、水際措置が緩和された今月前後の検疫所における滞在国・地域ごとの検査状況では、中国からの来日者は2月27日から3月5日の週が陽性率0%(検体数1580件、陽性0件)、3月6日から12日の週が同0.05%(検体数1974件、陽性1件)となっている。いずれも香港とマカオを含む統計。
★COEの申請可能件数 当初の受入れコースに基づき算出
日本語教育機関で新型コロナウイルス感染症の影響により当初の入学予定時期が遅れた学生の扱いに関して、在留資格認定証明書(COE)の申請が可能な件数にカウントするかどうかの扱いが焦点となっていたが、出入国在留管理庁(入管庁)では当初の受入れコースに基づいて算出する方針を決め、関係機関に通知した。具体的には入国の有無にかかわらず、当初の受入れコースの終了日をすでに経過した入学者は申請枠の算出にあたり在籍者数に算入しないが、同コースの終了日を過ぎていない者は在籍者数に算入する。
例えばもともと昨年10月期生(1年コース)として入国予定だった学生の場合、通常なら今年9月に修了する予定なので、今年10月期生としてCOEを申請する場合には在籍者数に算入しない。一方で昨年4月期生(2年コース)への入国を予定していた学生は、通常の修了時期が来年3月となり、今年10月期生としてCOEを申請する際には在籍者数に算入する扱いになるという。
入管庁ではこのほかに、コロナ禍により十分な学習時間が確保できなかった者等について、本来の上限である2年を超えて日本語教育を受けることを認めており、これについてはCOEの申請件数算出に伴う在籍者数には含めないが、適切な教育環境と円滑な運営が損なわれないよう各教育機関に求めている。
★「受付済証」発行32万件 当初待機者の8割超える
留学生等、来日を希望する外国人がビザ申請に際して在外公館に提出する「受付済証」の発行件数は、3月28日18時時点で32万件を超えたことが分かった。入国者フォローアップシステム(ERFS)のオンライン集計によるもので、2月25日から32日間の累計。政府は今年1月時点で、在留資格認定証明書(COE)の交付を受けながら来日できていない待機外国人を約40万人としており、同数値との単純比較では、すでに対象者の約8割が来日へ向けた準備に着手したことになる。
一方で来日を取りやめた人も一定数出ているほか、別途、4月期以降に新規で早期来日を希望している留学生らも見込まれるため、実際の来日者数を見極めるにはまだ流動的な要素が残る。
※ERFSによる新規入国希望者向け「受付済証」の発行件数 約32万2千件
3月28日:3252件(18時までの日計)
3月27日:534件(最終)
32日間累計:32万2600件
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今年1月30日に実施された第34回介護福祉士国家試験の合格者が発表され、全合格者6万0099人の内ほぼ1%に相当する616名が、現役の外国人留学生だったことが分かった。主催者によれば、留学生の受験者総数は2053名で合格率は30%。この他に、前年度までに卒業した元留学生の受験者が562名おり、うち41名が合格している。いわゆる「養成施設ルート」から今回、介護福祉士国家試験に合格した留学生と元留学生は、総勢657名となった。
※留学生の合格率は昨年より約7ポイント減
養成施設別で、現役留学生の合格者数が最も多かったのは専修学校香南学園(高知県)で受験者24名中21名が合格(合格率87%)しており、10名以上の留学生合格者を輩出した施設は全国に18校あった。一方で留学生の国家試験受験者が40名を超えた6校の内4校では、合格率が0~15%と低迷している。また昨年度の第33回試験と比較すると、留学生の合格者数は10名増えているが、受験者数も今回の方が約400名多かったため、合格率では昨年(36.7%)から7ポイント近く下がっている。
長引くコロナ禍で試験対策が様々な制約を強いられる中、外国人受験者も想定した質の高い学習環境をいかに確保するかが、引き続き課題となりそうだ。
★空港検疫の陽性率2%前後 水際緩和の前後で変化なし
3月6日から12日の週に、日本入国時の空港検疫における新型コロナウイルス感染症検査で、外国籍者の検体数1万3868件の内、陽性検体数は283件、検体数に対する陽性率は2%だったことが、厚生労働省のまとめで分かった。また日本人帰国者も含めた総検体数(3万2360件)に占める陽性率は1.4%(476件)となっている。一方、この前の週(2月27日~3月5日)は日本政府が外国人向けの水際措置を緩和した前後に当たるが、外国籍者の陽性率は1.9%(検体総数1万1812件、陽性が230件)となっており、水際緩和の前後2週間で状況にほぼ変化は見られない
来日した外国籍者の状況を入国前の滞在国・地域別にみると、入国者数が最多の中国は3月6日から12日の週で検体数1974件の内、陽性は1件のみで、台湾は入国者377件の全部が陰性だった。一方で国・地域によっては、日本入国時の検疫陽性率が3%から10%に高止まりしているところもわずかながらある。これらはいずれも、日本政府が現在、入国時に検疫所指定施設で3日間の待機を求める「指定国・地域」となっている。
目下、「指定国・地域」であっても3回のワクチン接種を完了している場合には、自宅等待機施設での待機となる緩和措置が採られているが、世界的に変異株の流入リスクが高まっていることから、入国後の健康観察には引き続ききめ細かな対応が求められる状況と言える。
★4か国を自宅等待機に変更、「指定国・地域」は10か国に
政府は26日から水際措置の対象国(地域)指定を再び見直し、ネパール、シンガポール、モンゴル、ミャンマーの計4か国を、自宅等待機へと変更した。2月27日から3月5日の期間の入国時検査(滞在国別)で、ネパールとシンガポールは外国籍者の陽性率が下がっており、モンゴルとミャンマーは陽性検体数ゼロとなっていた。これに伴い、検疫所指定施設で3日間の待機が必要な指定国・地域は、のべ10か国まで減少した。
*検疫所長の指定場所(宿泊施設)で3日間待機と入国後3日目の検査が求められる国・地域
【3月27日現在】
イラン、インドネシア、エジプト、韓国、サウジアラビア、スリランカ、トルコ、パキスタン、ベトナム、ロシア全土
★ERFSによる新規入国希望者向け「受付済証」の発行件数:約31万9千件
3月27日:426件(18時までの日計)
3月26日:856件/25日:4291件
31日間累計:31万9240件
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