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2022-05-18 16:00:00

〜過去最大規模、水際緩和後の2か月で6万人超える〜

 

今年4月の一か月間に、日本へ新規で入国した留学生が46889人に上ったことが、出入国在留管理庁のまとめでわかった。新型コロナウイルス感染症の蔓延以降では単月で最も多かった202011月の2920人を倍以上も上回り、コロナ禍以前を含めても過去最大規模の留学生入国ラッシュとなった。

 

水際緩和が行われた当月の3月(14810人)と合わせると、直近でのべ61699人の留学生が新たに来日したことになり、在留資格認定証明書(COE)を交付済みの待機留学生の内、早期来日を希望していると政府が見込んでいた約117千人の内、半数を超えたことになる。

 

一方、4月中には留学生の他に、技能実習生(37689人)や特定技能外国人(3692人)なども相当数が来日していて、短期滞在(15598人)やその他の在留資格者(2471人)を含めると、計124339人の外国人が新規入国しており、この数は前月(48418人)比で25倍を超えている。

 

また在留資格を所持する外国人の再入国者は33219人でほぼ前月並みだった。日本人帰国者(101504人)を含めた4月の入帰国者数は259062人となり、前月より約86千人増えた。

 

★韓国を3日間待機国から除外~本日0時より

 

政府は本日(17日)0時より、検疫上3日間待機が必要な「変異株に対する指定国・地域」から韓国を除外した。入国時の検査で陰性が確認された場合には、検疫所長が指定する場所での待機や入国後3日目の検査をいずれも求めない。これにより韓国からの入国者は、原則として入国後7日間の自宅等における待機へと直接移行できる形となり、入国時にワクチンの3回接種済み証明書を提示すれば自宅等待機も免除される。

 

韓国からの外国籍入国者については、4月最終週(2430日)の空港検疫における検査で、検体数2254件に対し陽性17件で陽性率が075%1%を下回っていた。

 

これにより「3日間待機」の対象国はラオス、パキスタンのアジア2か国と、エジプト、ブルガリア、南アフリカ、ロシアを合わせた計6か国となる。

 

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2022-05-16 16:02:00

 

中国国家移民管理局の幹部が去る10日、同国の出入国管理を厳格化し、国民の不要不急の出国を厳格に制限する趣旨の発言を行ったが、現時点では海外留学への直接的な影響は避けられる見通しだ。現地関係者らによると、ビザ発給制限の主要な対象となるのは観光など短期間の出国となる方向だという。複数の留学仲介機関関係者も15日時点で、特に留学に関する新たな通知などはなく、通常の申請受付を続けていると語った。当局は一時的に出国した中国民が海外で感染し帰国してクラスターなどに繋がることへの警戒を強めており、中長期的な海外留学などによる出国は、制限の対象外となる可能性が高い。

 

★広州総領事館でのビザ申請代行 COEによる全ての申請が可能に

 

上海地区で厳格な外出制限が続く中、在上海日本国総領事館は5月に入って以降も「臨時閉館」を続けており、こうした中、来日査証(ビザ)の申請に関する新たな措置が決まった。同総領事館の管轄エリアである上海市、浙江省、江蘇省等の留学希望者に関するビザ申請は、すでに4月中旬より広東省広州にある在広州日本国総領事館でも受付を始めているが、関係機関からの情報によれば、513日以降は留学だけでなく、在留資格認定証明書(COE)による全ての査証申請を、広州総領事館で受理することが可能になった。申請には、広州サイドで代行手続きを行うための理由書が必要で、代理申請機関を通じ申請を行う。

 

上海からの渡日者 特定便で「出発96時間前」まで検査有効に

 

中国・上海市内で実施されている大規模な封鎖措置に関連して、在上海日本国総領事館は、日本への渡航を予定している人が事前に取得する検査証明書で、特定便の搭乗者については特別に「出発96時間前まで」の検査証明書の有効性が認められることになったと発表した。通常は出国前72時間以内の検査証明書が必要とされている。該当便は下記の通り。

 

「出発96時間前まで」の検査証明書の有効性が認められる便

513()東方航空(MU523)515()全日空(NH920)及び春秋航空(9C6217)

517()吉祥航空(HO1333)519()中国国際航空(CA929)

520()東方航空(MU523)522()全日空(NH920)及び春秋航空(9C6217)

524()吉祥航空(HO1333)526()中国国際航空(CA929)

527()東方航空(MU523)529()全日空(NH920)及び春秋航空(9C6217)

531()吉祥航空(HO1333)    

 (注)春秋航空(9C8999)5月中運休。

 

外国籍入国者の検疫状況は引き続き良好

 

4月最終週(24-30日)の空港検疫における外国籍入国者の検査状況が判明した。総検体数39545件中、陽性228件で、陽性率は057%と、前週(076%)よりさらに低下した。入国者数が最も多い中国(本土及び香港、マカオを含む)からの来日者は、6065件の全部が陰性だった。また台湾は検体数478件中、陽性が2件だったが、43日以降28日間で陽性3件と低水準に止まっている。

 

なお陽性者数が最も多い1か国が、全陽性件数の過半数(122件)を占めていて陽性率も1.3%となっているが、他の国・地域は概ね良好に推移していると言えそうだ。こうした状況も踏まえ、政府は6月より一日あたりの入国者数上限を引き上げる方向で、詰めの調整を続けている。

 

7月の日本語能力試験 ロシアは全5会場が中止に

 

73日に国内外で実施される日本語能力試験(JLPT)の国外会場の内、ロシアの5会場が全て中止となったことがわかった。該当するのはモスクワ、レニングラード、ウラジオストク、エカテリンブルク、ニジニ・ノヴゴロドの大学等で予定されていた試験。実施元の日本国際教育支援協会では「諸般の事情による」としているが、ウクライナ危機やロシア国内のコロナ感染拡大が理由と見られる。

 

なお日本語学習者が比較的多い極東地域ではウラジオストクを除けば、ハバロフスクやユジノサハリンスクで7月試験は予定されていない。ただ現下の混乱が長引けば、12月に予定されているこれら地域での試験実施にも影響が及ぶことは必至とみられる。

 

ロシアをめぐってはすでに、日本学生支援機構(JASSO)も、619日に予定していたウラジオストクでの今年度第1回日本留学試験(EJU)の中止を決めている。

 

★「留学」生の難民認定申請が激減

 

出入国在留管理庁(入管庁)によると、令和3年中に難民認定手続きを経て日本での在留が認められた外国人は654人で、この内、正式に難民と認定されたのは65人に止まり、他の580人は「人道的な配慮」を理由に在留が認められていたことが分かった。難民認定者の国籍別ではミャンマーが32人で最も多く、以下、中国(18人)、アフガニスタン(9人)、イラン(4人)が続く。人道的な配慮による在留許可でも、昨年初めに軍事クーデターが起こったミャンマーの出身者が498人と圧倒的に多かった。

 

一方、難民認定申請を行った人は前年(3936人)から4割減の2413人だった。在留資格別では「技能実習」が623人と最多で、「留学」生は470人に上った前年から86%減の65人となっている。「留学」生による難民認定申請は平成29年には2千人を超えていたが、直近の4年で激減した形だ。入管庁ではここ数年、申請案件の振り分けによる処理の迅速化に努め、在留・就労の長期化を認めない措置を導入していて、全般的な申請数の減少にはこうした政策も寄与したと見られるが、コロナ禍で日本政府が水際対策を強化したことや、在留者の本国への帰国が増えたことも一因とみられる。

 

ウクライナ避難民向けにマッチングサイト開設

 

古川禎久法務大臣は先週の会見で、ウクライナ避難民が日本の企業等から支援の申し出があった支援物資やサービスの提供を受けることができるようにするため、専用のマッチングサイトを開設したことを明らかにした。今後、避難民に対して同サイトにアクセスするためのIDとパスワードを発行し、継続的に日本での生活に役立つ情報を得てもらうという。

 

同時に、各地方出入国在留管理局においては、自治体やウクライナ避難民からの相談等に対応するウクライナ避難民受入支援担当も配置された。古川大臣は「自治体との情報共有を進め、地域に居住している避難民の方々にしっかりと寄り添う支援に努めていく」と述べた。

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2022-05-12 15:59:00

 

後藤茂之厚生労働大臣は10日の定例会見で、大型連休中に岸田文雄首相が表明した6月以降の段階的な水際緩和に関連し、現在関係省庁で具体策を検討中だとした上で、「検疫体制や防疫措置の実施状況、新型コロナの内外の感染状況、主要国の水際対策の状況等を踏まえながら、政府全体で適切に判断していきたい」と述べた。

 

410日より、入国者数上限を一日あたり1万人程度に引き上げた後の入国検疫状況については、一部の検疫手続きを事前にオンライン上で済ませることで入国時手続きがスムーズになる「ファストトラック」の利用率が入国者全体のほぼ半数に上るなど、スピードアップに寄与していると指摘。今年度より検疫所職員を130名以上増員し、エアライン関係者向けの業務委託を増やすなど体制整備を進めていることも強調した。その上で、入国時の待ち時間が長時間に及ぶなど混雑しているとの指摘はあるものの、現状では受入れ枠1万人に対応した体制を政府としてまかなえているとの認識を示した。

 

現在政府内には一日あたり入国者数上限のさらなる引き上げを模索する動きが出ているが、後藤大臣の発言には政府としての対応能力をPRする思惑もありそうだ。

 

※観光客の扱いなど具体的な水際措置は「検討中」~官房長官

 

松野博一官房長官は10日午前の定例会見で、外国人観光客も対象に含めた水際緩和の判断基準に関連して、大型連休後に見込まれる感染者数の増加や医療逼迫状況との兼ね合いを問われた際、「感染拡大防止と社会経済活動のバランスをとりながら、段階的な緩和を進めているところ」だと述べた。また松野長官は「連休後の感染状況をしっかりと見極めた上で、6月にもG7諸国並みに円滑な入国が可能となるよう、水際措置を見直していく」との基本的なスタンスを重ねて表明した。

 

外国人観光客に対する入国制限の扱いなど、6月以降の水際対策の具体的なあり方については「検討中」だとして、「検疫体制や防疫措置の実施状況等を勘案し、新型コロナの内外の感染状況、主要国の水際対策の状況等を踏まえながら、適切に判断をしていく」と、後藤厚生労働大臣と同様の見解を述べるにとどめた。

 

観光客向けの水際緩和を巡っては、まずは団体観光客の受入れから試験的に開始するのではないかとの観測が内外で浮上しており、与党関係者は「受入責任者(による管理)が前提の入国申請システム(ERFS)活用が念頭にあるのではないか」との見通しを述べている。

 

※経団連会長は「スピーディーに国を開いて」と要望

 

一方、日本経済団体連合会(経団連)の十倉雅和会長は9日の会見で、日本政府が6月以降、外国人観光客を受け入れる方向で検討しているとの観測について問われ、「事実であれば歓迎したいし、なるべく早く緩和してほしい。この大型連休中、多くの日本人が観光・レジャー目的で海外に渡航した。他方、日本は今なお外国人の観光目的の入国を認めていない。相互主義が世界の常識であり、現実的な検討を行っていただきたい」と述べた。また十倉会長は、現下の円安が訪日客にとってはチャンスだと位置付けた上で、大阪・関西万博を控える中、「海外の方々を日本ファンとして引きつけておくためにも、スピーディーに国を開いていただきたい」と迅速な対応を政府に求めた。

 

★「円滑入国スキーム」 韓国からの利用可能便が拡大

 

航空便の空席を入国予定の留学生へ優先的に割り当てる「留学生円滑入国スキーム」で、韓国からの来日者の利便性が広がる。これまでは対象が平日便に限定されていたが、今週13日以降は金曜日から日曜日までの一部到着便についても利用が可能となる。該当便は大韓航空とアシアナ航空のソウル(仁川空港)から中部空港行きで、大韓航空は土・日のKE741便(仁川910→中部1100)、アシアナ航空は金曜日のOZ-122便(仁川830→中部1025)。

 

また韓国系航空会社で、新たにジンエアー(Jin Air)とチェジュ航空(済州航空)も同スキームへの参入が決まった。ジンエアーは531日までのソウル(仁川空港)から成田、関西、福岡行きの一部平日便が、また済州航空は同26日までのソウル(仁川空港)から成田と関西に向かう一部平日便が、それぞれ対象となる。いずれも、既販売分が予約で埋まっている場合に活用できる。

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2022-05-06 12:26:00

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岸田文雄首相は5日、訪問先の英国金融街シティにおける講演で、日本政府の水際対策を来月から他の主要7か国(G7)並みに緩和していく方針を表明した。首相は、海洋国家である日本が「世界と繋がり、人・モノ・カネ・デジタルが自由に往来することで成長してきた」とした上で、2月末まで自ら行ってきた鎖国的な水際対応に触れ、「昨年末、オミクロン株の世界的拡大を受けて水際対策を強化したが、それは国内への流入をできるだけ遅らせ、医療提供体制確保やワクチン接種を進めるために必要なことだった」と妥当性を改めて強調した。

 

さらに首相は「世界的に見ても、日本のコロナ対応は成功している」との認識を示し、「現在では大幅な(水際)緩和を実現し、6月には他のG7諸国並みに円滑な入国が可能となるよう、水際対策をさらに緩和していく」とも述べた。事後の記者会見でも「水際対策を含めコロナ対策を段階的に見直し、日常をさらに取り戻していきたい」との考えを示した。

 

一方、同講演で首相は「新しい資本主義」実現のための政策に言及し、いわゆるスタートアップ支援で、海外の一流大学の誘致を含めた「スタートアップキャンパス」の推進を改めて打ち出した。

 

★「ファストトラック」の事前手続きが到着6時間前まで可能に

 

日本到着時の空港検疫で求められる提出書類の一部を、アプリを通じて事前登録することにより、入国時の検疫手続きが簡素化される「ファストトラック」について、厚生労働省はさらに利便性を向上させる取り組みを始めた。これまでは「日本到着予定時刻の16時間前」までに事前審査の申請を行う必要があったが、事前審査の締め切り時間が「日本到着予定時刻の6時間前」まで短縮された。新たな措置はすでに先月27日より実施中だという。

 

「ファストトラック」では入国予定者本人が、入国者健康居所確認アプリ(My SOS)を通じて、事前にWEB上で質問票や誓約書に必要事項を記入し、出国前72時間以内の検査証明書とワクチン接種証明書の有効性も確認することができる。登録内容は検疫手続確認センターが事前チェックし、確認が完了するとアプリ画面が赤色から緑色に変わる。空港で同画面を検疫職員に提示することにより、入国時の手続きがスムーズになる仕組みだ。

 

現在、同措置の対象となっているのは、羽田、成田、中部、関西、福岡の国内5空港となっている。

 

★日本式制度を導入したタイの高専 岸田首相が視察

 

大型連休中に東南アジアを訪問した岸田文雄首相は52日、日本の円借款により設立・運営等の支援を行っているタイの「キングモンクット工科大学ラカバン校高等専門学校(KOSEN KMITL)」を視察し、教員や学生らと意見交換を行った。

 

外務省によれば、タイでは専門性を備えた技術者の養成を視野に、一部教育機関において日本の高専をモデルとする教育システムを導入しており、2019年にKOSENKMITLが開校の運びとなった経緯がある。さらに翌2020年には、同工科大学のトンブリ校高等専門学校(KOSENKMUTT)も開校し、現在の学生数は両校で計400名に上るという。この間、日本からタイ高専への教師派遣や、タイから日本の高専への留学等に対して円借款を通じた支援を実施するなど、タイが必要としている高度人材育成を支援してきた。

 

同時に日本政府はタイを海外、特に東南アジアにおける戦略拠点として最重視しており、現地でビジネスを展開中の日本企業にとってはエンジニアを始めとする優秀な人材確保が喫緊の課題だ。政府の令和4年度予算でも、「KOSEN(高専)の海外展開と国際標準化」を旗印に、日本の高専制度導入への支援が盛り込まれており、タイはベトナム、モンゴルも含めた重点対象3か国の一つとなっている。同枠組みでは、日本語教育体制の強化を通じた日本への留学生受入れ拡充も打ち出されていて、今後の展開が注目される。

 

★元横綱設立の「新モンゴル日馬富士学園」を視察

 

一方、同じく連休中にモンゴルを訪問した林芳正外務大臣は51日、大相撲の元横綱・日馬富士が設立した「新モンゴル日馬富士学園」を視察し、日馬富士理事長、ガルバドラフ学園長らと懇談した。外務省によれば、同学園は2018年に現地で開校した日本式教育を行う学校で、小中学校のカリキュラムを整備しており、現在の在校生は約1600人に上るという。今年度からは日本への留学生も送り出す予定で、近く留学予定の生徒による林氏への花束贈呈も行われた。

 

折しも2022年は日本とモンゴルの外交関係樹立50周年の節目となる「青少年交流推進年」にあたり、人的交流の活発化に期待が集まっている。この日は歓迎行事で同校生徒の校歌斉唱や民族楽器・馬頭琴による演奏が披露されたほか、外務大臣と理事長らとの懇談においては教育分野の交流強化に関しても意見交換が行われたという。

 

※「人材育成奨学計画」で16名のモンゴル行政官を日本留学へ招聘

 

さらに日本とモンゴルの間では、日本留学を通じた新たな人材育成の枠組みを推進することも決まった。各国の将来を担う若手行政官に日本の大学院等へ留学してもらうことにより、現地政府の人材育成や統治制度構築を支援する「人材育成奨学計画」の枠組みで、日本政府は令和5年度に最大16名のモンゴルの若手行政官等を日本へ招く方針を表明した。留学生らが、日本の大学院で博士や修士を取得できるよう支援する。現地を訪問中の林外務大臣が1日、バトムンフ バトツェツェグ・モンゴル外務大臣との間で交換公文に署名した。

 

★日・伊がワーキングホリデー協定に署名

 

日本政府は52日、イタリア政府との間で、ワーキングホリデー制度に関する協定に署名した。通称「ワーホリ」として知られる同制度は双方が相手国の国民に対し、入国後1年間、休暇目的の滞在を許可し、滞在期間中の旅行資金を補うための就労も付随的に認めるもの。相手国との青少年交流や相互理解の促進に寄与するとされ、日本はこれまでに26の国・地域との間で協定を交わしている。

 

今回の日伊間の協定では、就労可能な期間について、イタリアからの来日者は1年間「休暇の付随的な活動として就労許可なしに就労することを認める」とされているが、日本からイタリアに行く人の場合には、同条件で就労が可能なのは「合計で6箇月を超えない期間」とされている。滞在中の在留資格変更や在留期間の延長はできない。

 

なお一般社団法人日本ワーキングホリデー協会によれば、ワーホリ協定国・地域の中では現在、台湾や香港、豪州、ドイツなど、7の国・地域が日本からの渡航者に対して何らかの入国制限措置を採っているという。入国後の行動制限措置が求められる国・地域も19に上る。また日本政府も、ワーキングホリデー査証の申請を現時点で原則として受け付けていない。新型コロナウイルス感染症に対する水際対策を世界各国が緩和し始める中、人的往来の正常化へ向けた動きが加速することへの期待も高まっている.

 

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2022-05-02 13:22:00

 

水際対策見直し、指定宿泊施設で待機求める国を再度変更

 

政府は水際対策を再度変更し、429日よりベトナム、スリランカ、トルコの3か国からの入国者について、検疫所が指定する宿泊施設での待機が必要な対象国から外し、空港検疫で陰性が確認されれば、自宅等における待機とすることを決めた。一方で、ラオス、ブルガリア、南アフリカの3か国に関しては、今月1日以降、待機措置の扱いを、これまでの自宅等待機から検疫所指定宿泊施設での3日間待機へと変更した。

 

これに伴い当面、いわゆる3日間待機措置の対象国は、エジプト、韓国、パキスタン、ブルガリア、南アフリカ、ラオス、ロシアの7か国となった。

 

★韓国アシアナ航空も円滑入国スキーム参入

 

平日便の空席などを活用し、入国を希望する留学生へ優先的に割り当てる「留学生円滑入国スキーム」に、新たに韓国アシアナ航空(OZ)が参入した。大韓航空に次ぎ、韓国キャリアでは2社目。これにより、来日留学生が多い中国、韓国との間に就航便を持つ主要航空会社が、ほぼ同スキームに加わったことになる。

 

アシアナ航空の予約を希望する留学予定者は、同スキームを使ってソウル/仁川から、成田、関西、中部、福岡行きの所定の平日便が利用できる。すでに座席が予約で埋まっている場合に、OZ予約センターでキャンセル待ちの仮予約を作成し、受入れ教育機関が外国人留学生入国サポートセンターに申請する。該当便は下記の通り。

 

【対象便】いずれも531()までの下記便。

OZ-102便(月曜~木曜運航便) = ソウル / 仁川 10:00 → 成田 12:20

OZ-112便(月曜~木曜運航便) = ソウル / 仁川 08:45 → 関西 10:30 ※52日・9日は運休

OZ-122便(525日のみ運航) = ソウル / 仁川 08:30 → 中部 10:25

OZ-132便(毎水曜運航便) = ソウル / 仁川 08:40 → 福岡 10:20 54日は運休

 

 

★受付済証の発行総数が40万件を超える

 

日本への新規入国を希望する外国人からのERFS(入国者フォローアップシステム)を通じた「受付済証」の発行件数が、429日までに40万件を超えた。5118時時点では401978件。政府は今年1月時点で、在留資格認定証明書(COE)を取得済みで入国できていない外国人待機者の総数を、約40万人と見込んでいた。

 

ただ受付済証は発行されていても、各国・地域によっては査証(ビザ)の取得が難航したり、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う外出制限等の影響に直撃されたりして、まだ入国できていない人が多数に上る状況。政府は段階的に水際緩和を進めていく方針だが、引き続きビザ発給や検疫体制見直しなど受入れ促進に向けた環境整備が課題となる。

 

★政府に追加の水際緩和求める声 経済財政諮問会議で相次ぐ

 

先月27日に開催された政府の経済財政諮問会議で、複数の民間議員が水際対策の追加緩和を求めていたことが、会議後に行われた内閣府政策統括官による追加説明で明らかになった。ある民間議員は水際でのチェックのさらなる迅速化とともに、「外国人の入国はビジネス客がすぐにでも入れるようにするべき。将来の日本との懸け橋となる留学生も同様」と述べた上で、観光客も段階的に緩和していくべきだと述べた。また別の民間議員も、海外の人々の日本への関心が失われつつある現状に危機感を示し、水際対策の早期緩和で観光客受け入れを進めるなど、人が交流できるようにするための実体的な取組が大事だと主張したという。

 

一方、日本経済団体連合会(経団連)の十倉雅和会長など4名の有識者議員は同会議への提出資料において、「諸外国に比して遅れている水際対策(入国者総数上限引き上げ、査証なし渡航等)について、合理性がなく、有効性がうすれた段階で早急に緩和する」ことや、さらなる緩和に向けた条件の明示などを政府に求めた。

 

★ブローカーを介さず適切な技能実習生の訪日実現を

〜日越首脳会談で岸田首相が新サイト構築を表明~

 

ベトナムを訪問した岸田文雄首相は51日、ハノイの首相府で、ファム・ミン・チン首相と日越首脳会談を行い、双方の経済協力や安全保障分野における防衛協力、脱炭素化など国際社会共通の課題等について緊密な連携を確認した。会談の中で岸田首相は一連の技能実習生を巡る失踪、不法残留、悪質なブローカーの介在等は深刻な問題であると指摘し、チン首相は両国の社会や経済にとって重要な役割を担う実習生をめぐる問題の解決に向け、取り組んでいく考えを述べた。

 

会談後の共同記者発表で岸田首相は「日本ではベトナム人技能実習生に活躍していただいているが、このシステムを悪用する関係者がいるのも事実。今般、ブローカーを介さずに技能実習生が自ら送出機関や求人情報にアクセスできるサイトの構築で合意した」と述べるとともに、技能実習生等の適切な訪日が実現するよう、チン首相のリーダーシップ発揮に期待を示した。

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