インフォメーション
10日に行われた文部科学省のオンライン説明会で、「留学生円滑入国スキーム」の概要が明らかになった。留学生が渡日時の航空券を購入する際、各航空会社や旅行会社の一般枠で空席がない場合のみ、補足的な形で同スキームの利用が可能となることが分かった。利用のプロセスはまず本人が旅行会社を通じてキャンセル待ちの予約を入れ、大学等受入れ機関に連絡。受入れ機関が該当するキャンセル待ち情報を集約し「外国人留学生入国サポートセンター」に申請する。サポートセンターが各航空会社に情報提供の上、予約が可能な場合には、本人が期限までに航空会社への支払い手続きを進めるという流れになる。
原則として同スキームの利用が可能なのは、月曜から木曜の平日、日本へ到着する便に限定され、金・土・日の到着便は適用外となる。対象は留学生限定で、外国人教員や研究生は利用できない。受入れ機関による適切な入国管理が利用の前提条件となっている関係で、留学生本人や受託事業者からサポートセンターに直接申請するのも不可。また利用可能な便は日本航空(JAL)と全日空(ANA)の日本就航便で、留学生の出発国における国内乗り継ぎ便や外国の航空会社が自主運航するコードシェア便等はスキームの対象外だ。
予約方法や申込先は、両航空会社でやや異なる。JALはスキームによる申請前に、旅行会社等を通じてキャンセル待ち予約を入れることが必須で、できるだけ渡航予定日の7営業日前までに本人がキャンセル待ち予約(及び受入れ機関への連絡)を行い、同5営業日前までに受入れ機関からサポートセンターに申請してほしいとしている。
一方、ANAの場合には同様に空席待ち予約番号を取得する方法の他に、申請フォームを使い第3希望までフライト希望を直接申し込むこともできる。その場合、予約可能な座席があれば、ANAから金額と合わせて提示され、本人が購入を希望する場合に予約を申し込む形となる。
両社共に留学生一人につき複数便の予約申請が可能だが、最終的に予約確保が可能なのは一便のみとなる。航空券の価格は基本的にキャンセル待ち予約をした際の金額が適用されるが、当初の希望通り予約できない場合やフォームで直接申請の場合は提示時に金額が判明するので、最終的に本人が確認する必要がある。
なお各フライトの空席には上限数がある関係で、希望しても予約できない場合もあり、特に来日留学生が多いと見込まれる中国からの便は運航本数が非常に制限されているため、希望する便の確保は難しい状況が予想されるという。
また現在、ビザの事前手続に相当の時間を要する国・地域もあり、外務省が発給の迅速化に向け対応中だが、もしビザ取得前に航空券を先に購入してしまうと、フライト日までにビザ交付が間に合わず入国できなくなる恐れもある。文科省では「留学生円滑入国スキーム」の活用は、ビザ取得の目途が立ってから行うよう呼びかけている。
スキームの詳細は本日中をめどに、文科省ホームページで公表される見通しだ。
★早期渡日希望の留学生11万人 4月以降の入学者合わせ18万人
〜文科省関係者「5月末迄の全員入国は現段階では厳しい」~
文部科学省関係者は10日に開催されたオンライン説明会で、在留資格認定証明書(COE)を交付されながら未入国となっている待機留学生15万人の内、現時点の推定値として11万人が、早期の渡日を希望していることを明らかにした。
その上で、今後最大で週1万人程度の入国者を想定した場合、数字上は5月末迄に10万人の留学生が入国可能だが、実際にはこれとは別に、今年4月以降に新たに入学を予定する留学生も7万人程度が見込まれているという。文科省関係者は、両者を合わせた計18万人が、現在の一日7千人(プラス留学生の平日枠千人)という総入国者枠の下で5月末迄に全員が入国するのは、現段階では厳しいとの見通しを披露。仮に同月末までの入国が困難な場合には、オンライン授業の実施や来日後の補習など、留学生に寄り添った修学上の配慮を行うよう各受入れ機関に対し要請した。
一方で同関係者は、岸田文雄首相が水際措置の段階的な緩和を表明していることから、今後状況は変わってくる可能性があるともしている。
★受付済証の発行 累計で25万件突破
入国者フォローアップシステム(ERFS)による来日予定者向け「受付済証」の発行件数は、昨日(10日)が18時までの日計で7538件となった。前日の9日は最終的に9392件。これにより、システム稼働後14日間の累計は25万4921件となり、25万件を突破した。
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日本入国時に、ワクチン3回目の未接種者が検疫所指定施設で3日間待機を求められる対象国・地域が再度変更され、本日(10日)0時より下記の17か国・地域に変わった。
【対象国・地域】
イラク、イラン、インド全土、インドネシア、エジプト、韓国、サウジアラビア、シンガポール、スリランカ、トルコ、 ネパール、パキスタン、ベトナム、ミャンマー、モンゴル、ヨルダン、ロシア全土
なお上記に該当する対象者でも、検疫所指定宿泊施設で受けた検査の結果が陰性であれば、退所後の自宅等待機は必要ない。
一方で、本日より自宅等での7日間待機へと変更されたのは、ウズベキスタン、カンボジア、スイス、スウェーデン、バングラデシュ、ブラジル(パラナ州)、ペルー、メキシコ、モルディブからの入国者。
★EJU6月試験の出願 明日が締切
2022年第1回目となる日本留学試験(EJU)の出願が、明日3月11日(金)で締切となる。例年、EJUの受験申込は出願時期が比較的早いため、受験を予定している人は忘れず出願しておく必要がある。
特に今年は3月1日から日本政府の水際措置が緩和され、留学予定者の入国手続きがピークを迎えている時期にあたるため、来年度中に大学や専門学校を受験予定の留学生を受入れる教育機関では、出願の有無について、対象者への事前確認が望ましい。試験日は国内外ともに、6月19日(日)となる。
★本日15時より「留学生円滑入国スキーム説明会」
本日10日(木)15時より、「留学生円滑入国スキームに関する説明会」がオンラインで開催される。近く具体的な手続き方法等が公表される同スキームは、4日の会見で岸田文雄首相が留学生の円滑な受入れを念頭に立ち上げを表明した。一日あたりの入国者総数上限である7千人とは別枠で千人程度を、航空便の空席が多い月曜から木曜の平日を中心に留学生に利用してもらう。大学等の受入れ機関が入国予定の留学生からフライトの希望を集約し、関係省庁でつくる「外国人留学生入学サポートセンター」を通じて航空会社に座席の照会・予約を行う仕組みとなる。
今月中旬の運用開始を前に、オンライン説明会では詳細の説明が行われる。YouTubeにて視聴が可能。(https://m.youtube.com/watch?v=T6jPemAr19Y)
★受付済証の発行 25万件に迫る
入国者フォローアップシステム(ERFS)による来日予定者向け「受付済証」の発行件数は、昨日(9日)が18時までの日計で8299件だった。前日の8日は最終的に1万0094件。システム稼働後13日間の累計では24万6290件と、25万件に迫っている。
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松野博一官房長官は9日の会見で、在留資格の認定を受けながら入国できていない留学生約15万人の内、日本への入国希望者が現時点でどれぐらいに上るかについては把握していないとしつつ、今後の水際措置については従来の骨格を段階的に緩和していく中で、「留学生円滑入国スキーム」を設けて、3月中旬以降当面5月末までの航空便を対象に申請を受け付けるとして、「留学生の受入れを優先的かつ着実に実施する」政府方針を重ねて表明した。今後の入国枠については、平日を中心に空席を留学生に活用してもらう同スキームの下、一日あたり1千人程度、入国留学生数の上乗せが可能で、「これに加えて一般の入国枠(上限7千人)でも留学生が入国できることを考えると、5月末までには相当程度入国できるのではないか」との見通しを示した。待機留学生の解消に向けた道筋を、政府が公式に示したのは初めて。
松野長官は「留学生の受入れを認めることは、諸外国との友好関係を構築し、わが国の教育・研究力の向上などに極めて重要であると認識している」と述べた。
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文部科学省は3月10日(木)15時より、「留学生円滑入国スキームに関する説明会」をオンラインで開催する。週内にも具体的な手続き方法等が公表される同スキームは、4日の会見で岸田文雄首相が留学生の円滑な受入れを念頭に立ち上げを表明した。一日あたりの入国者総数上限である7千人とは別枠で千人程度を、航空便の空席が多い月曜から木曜の平日を中心に留学生に割り当てる。大学等の受入れ機関が入国予定の留学生からフライトの希望を集約し、関係省庁でつくる「外国人留学生入学サポートセンター」を通じて航空会社に座席の照会・予約を行う仕組みとなっている。
今月中旬の運用開始を前に、オンライン説明会では詳細の説明が行われるとみられる。YouTubeにて視聴が可能。(https://m.youtube.com/watch?v=T6jPemAr19Y)
★ウクライナ人学生・教員の家族向け支援 文科省が積極対応へ
末松信介文部科学大臣は8日の会見で、ウクライナからの避難民の受け入れに関して、今後ウクライナ人留学生や教員の家族も含め、所管する法人の宿舎の提供による生活支援、日本語教育支援、就学支援という3つの観点から、文部科学省として積極的に対応していく考えを明らかにした。
ウクライナ危機に対して政府は、希望する在留ウクライナ人の在留延長を許可することや、ウクライナから日本への避難民の受入れ推進を打ち出している。松野博一官房長官は8日の会見で、
3月2日から7日までに、退避を目的として日本へ入国したウクライナ人は8人で、いずれも、日本人または在日ウクライナ人の親族だと明らかにした。
★欧州向け国際郵便物の引受を相次ぎ停止~日本郵便
日本郵便はロシアによるウクライナ侵攻を受けて、主要な欧州諸国向けの国際郵便物(航空便)の引受を停止した。欧州とロシアの双方が、相手国・地域の航空機が自国領空内を通過することを禁止しており、国際物流にも深刻な影響が生じ始めている。8日までに日本からの通常郵便物やEMSが送付できなくなっているのは、英国、フランス、ベルギー、ドイツ、フィンランドなど。何らかの種類の国際郵便が停止されている国・地域は18に上っている。同日時点で中国やベトナム、韓国などアジア諸国や米国向けの発送は平常通り可能だが、一昨年来のコロナ禍では航空機の便数減少を受けてこれら地域向けの郵便物も制約を受けた経緯がある。今後の推移次第では、在留外国人にも一定の影響が出ることが見込まれる。
8日時点の国・地域別の差出の可否は下記リストで確認できる。
https://www.post.japanpost.jp/int/information/overview.pdf
★受付済証の発行 累計で23万6千件
入国者フォローアップシステム(ERFS)による来日予定者向け「受付済証」の発行件数は、昨日(8日)が18時までの日計で8898件となった。前日の7日は最終的に1万4416件。これにより、システム稼働後12日間の累計は23万6795件となった。
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日本入国前に検疫手続きの一部を事前に済ませることが可能な「ファストトラック」が、明日3月9日より成田国際空港でも運用を開始し、海外から成田へ到着する留学生らも利用が可能となる。すでに先行して先月7日よりサービスを開始していた関西国際空港と、3月1日の水際緩和に合わせて稼働済みの羽田、中部国際、福岡各空港に次ぎ、5か所目。
「ファストトラック」の手続きには、「My SOS」と呼ばれる入国者健康居所確認アプリを利用する。入国前に同アプリをスマホにインストールし、検査証明等の情報を入力しておけば、事前に審査の一部を終えることができ、入国時の手続きがスムーズになる。
事前手続きに際して用意が必要なのはMy SOSがインストールされたスマートフォンの他に、パスポート番号、ワクチン接種証明書、検査証明書(出国前72時間以内の検査が必須)となっている。
★ウクライナ危機でロシア・欧州方面からの来日に影響
一連のウクライナ危機による影響で、ロシア発着航空便の運航が厳格な制限を受け始めた。アエロフロート航空などロシア系航空会社は、ロシアへ到着する日付が3月8日以降の航空券を所持している乗客の搭乗を3月6日以降認めていない。日系航空会社ではモスクワ直行便を運行している日本航空(JAL)が「ロシア・ウクライナ情勢に伴い、当面の間、羽田-モスクワ発着便(JAL040、JL049便)は予約販売を停止」するとしている。
在ロシア日本国大使館によれば、モスクワと日本との往来が可能な便は、現時点で全て、カタールやUAE、トルコを経由する便のみとなっている。
また欧州発着の航空便もロシア上空を通過する便は飛行できない状況で、欠航や遠回りを余儀なくされている。周辺エリアからの航空券は価格が高騰していて、今後の情勢によっては、日本への入国を予定している欧州方面の留学生にも、大きな影響が出る恐れがある。
松野博一官房長官は7日の会見で、日本政府がロシア航空機の領空内飛行を禁じるかについて問われ、G7を始めとする国際社会と連携して適切に取り組む方針を重ねて表明した。
また松野長官は、ウクライナから第三国経由で避難する人の日本への入国については、水際対策とは別枠で対応すると述べ、所定の入国者総数(1日7千人)には含めない考えも示した。当面は親族や知人が日本にいる人から優先的に受入れるとしている。
★日本語教育機関6団体が議連に新たな要望書提出
日本語教育機関6団体は4日に行われた日本語教育推進議員連盟の総会において、要望書を提出した。主要な要望事項は、①新規入国受入人数枠の増枠及び日本語教育機関の待機留学生の受入人数枠の創設、②待機留学生への支援、③日本語教育機関への支援、④「日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための日本語教育施設の認定等に関する法律案」の早期成立、の4点。
この内、②は航空券の高騰やホテル等における待機費用、移動費用など留学予定者の負担が増していることから、今年4月期生以降の入学者も対象にした「困窮留学生の緊急給付金」等の支援を要望している。③は破綻の危機に瀕している日本語教育機関の事業存続が念頭にあり、また④では「日本語教育の推進に関する法律」の附則を受けた方案の早期成立を求めた。
★入学時期の差に配慮した学修上の配慮を
~文科省が専門学校・各種学校に要請
文部科学省は留学生を受入れている専門学校・各種学校等に対して、卒業式や入学式、その他の学事日程に関し、入国に一定の制限が続く中、留学生ごとに入国時期の差が発生しうる状況であることに鑑み、可能な限り学生に寄り添った修学上の配慮を行うよう要請した。また予定していた時期に入学できないとか、入国後待機が必要なケースでは、遠隔授業を活用する等、学修機会の確保に努めるとともに、入学手続きや履修登録でもオンライン等による柔軟な対応を求めている。
★殺到するビザ申請に処理追いつかず 発給人数の制限も
今月から再開された留学生らの新規入国に関連して、各国・地域の在外公館では来日予定者からの査証申請が殺到し、ビザ発給において一定の人数制限が行われていることが判明した。自民党文部科学部会関係者が明らかにした。今回の水際緩和においては事前に外国人の受入れ機関がオンラインシステムで入国予定者の情報を入力し、出力した「受付済証」を本人に送付すれば現地でのビザ申請が直ちに可能となるなど、手続きが簡素化されている。「受付済証」の発行は相当のハイペースで推移している一方で、在外公館における処理は追いついていないのが現状のようだ。例えば台湾の在外公館では、8日も予想を超える申請が殺到し、時間を繰り上げて受付を終了する状況となった。自民党関係者は文部科学省を通じて、留学生のビザ発給の人数制限を解除し速やかな発給を行うよう、外務省に対して要請したとしている。
★受付済証の発行 累計で22万6千件に
入国者フォローアップシステム(ERFS)による来日予定者向け「受付済証」の発行件数は、昨日(7日)が18時までの日計で1万2810件となった。これにより、システム稼働後11日間の累計は22万6291件となった。
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