インフォメーション
~日本にいる留学生本人が申請手続で利用可能に~
出入国在留管理庁は、外国人の在留申請手続きに関して、マイナンバーカードを使いオンラインで行える仕組みをさらに拡充した。これまでは学校や企業等、外国人の所属機関の職員らが事前に利用申出を行い、本人に代わって申請する場合に限定されていたが、今月以降は日本に在留中の外国人本人が直接利用できるようになった。留学生の場合は大学・大学院、短大、高専、専門学校、高校、小・中学校、日本語教育機関等の在籍者で、マイナンバーカードを所持している人についてオンラインでの申請が可能だ。
オンライン申請の対象となる手続きは、日本国内にいる留学生等が行う在留期間更新や在留資格変更、就労資格証明書等の許可・交付申請で、これらと同時に行う場合には資格外活動許可や再入国許可の申請も可能。入管庁が公表した資料では在留資格認定証明書(COE)の申請についても、事前に地方入管局に問い合わせた上でオンライン利用が可能とされているが、同庁関係者が『留学生新聞』に語ったところによれば、COEの本人申請が可能なのは、例えば日本で「留学」の在留資格を所持する本人が本国へ一時帰国中に、やむを得ない理由によりCOEの再取得手続を行う必要が生じた場合等に限定されるという。実際に同システムへのアクセスは日本国内に限られていて、海外からは利用できない仕組みだ。
在留外国人本人が同システムを利用する際にはマイナンバーカードと在留カードを準備し、在留申請オンラインシステムにアクセスの上、利用者情報登録から行う。登録に際しては他に、「公的個人認証サービスクライアントソフト」のダウンロードや、マイナンバーカードの読み取りに使うICカードリーダライタも必要だ。スマートフォンからの利用には対応しておらず、インターネット接続が可能なパソコンを使う。
最初の登録等にやや手間がかかるのが難だが、オンラインによる手続きが可能となることで、留学生本人が在留申請の際に地方入管局の窓口へ出向く必要はなくなり、在留カードの受け取りも郵送か地方入管窓口での受領のどちらかを選択できる。但し、資格外活動許可や再入国許可の申請を同時に行っている場合には、旅券への証印が必要な関係で、受け取り時には窓口へ出向く必要がある。
★オミクロン株の「指定国・地域」が14か国に変更
来日留学生の多い韓・越・ネパールなどは以前除外されず
政府は新型コロナ対応の水際対策に係る「指定国・地域」の扱いを17日0時より再び変更した。オミクロン株の流行国・地域からインド、イラク、ヨルダンを除外し、検疫所長の指定施設で3日間待機が求められる国・地域(ワクチン3回未接種の場合)を当面、下記の14か国・地域とした。来日留学生が比較的多い韓国、ベトナム、ネパール、インドネシア等が依然として「指定国・地域」となっている。
【17日0時以降の「指定国・地域」】
イラン、インドネシア、エジプト、韓国、サウジアラビア、シンガポール、スリランカ、トルコ、 ネパール、パキスタン、ベトナム、ミャンマー、モンゴル、ロシア全土
★ ウクライナ避難民に就労可能な「特定活動」を付与
ウクライナ危機を受けて日本政府が第三国に避難した人々の受入れを表明して以降、3月2日から13日までに、のべ47人のウクライナ避難民が日本へ入国したことが分かった。避難民に付与する在留資格の種類について、古川禎久法務大臣は15日の会見で、個別の事情を考慮しつつ、就労可能な在留資格「特定活動」(1年)での滞在を認めると述べた。
また林芳正外相は、ウクライナからの避難民を受け入れるに当たっては、内閣官房が司令塔となり、法務省、外務省等の関係省庁が連携の上、受入れ規模や避難民への支援の在り方等について、政府全体としての対応を検討する方針を明らかにした。
★受付済証の発行 累計で28万5千件
入国者フォローアップシステム(ERFS)による新規入国希望者向け「受付済証」の発行件数は、昨日(16日)が18時までの日計で 4966 件だった。一昨日(15日)は最終的に6731件。システム稼働後20日間の累計発行数は28万5503件となっている。現在のペースで推移すれば、早ければ週内か或いは来週前半ごろには、30万件に達する可能性が出てきた。
★地震など災害時に使える 外国人向けサイト
3月16日夜、福島県沖を震源とする最大震度6強の地震が発生した。東京都や内閣府などでは地震についての情報や災害時の適切な対応方法について、在留外国人向けの情報発信にも力を入れており、いざという時に役立つ「ヘルプカード」の多言語版等が早くから公表されている。以下に主要なリンク先をまとめた。
※外国人向け防災情報(東京都生活文化局)
https://www.seikatubunka.metro.tokyo.lg.jp/chiiki_tabunka/tabunka/tabunkasuishin/0000000144.html
※外国人のためのヘルプカード(中・韓・英・日)
※外国人のためのヘルプカード(ベトナム・タガログ・日)
※外国人のための減災のポイント(やさしい日本語と多言語QRコード対応) : 防災情報のページ - 内閣府
お使いのスマホの言語設定で表示されます。(14言語に対応※)
https://www.bousai.go.jp/kyoiku/gensai/index.html
※地震に対する10の備え(6か国語版)
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/eng/119/119-05.html
****************************************************
出入国在留管理庁によると、政府の水際緩和が行われる直前の今年2月における外国人の新規入国者は5206人で、1月(2015人)の2・5倍に増加した。年度末を前に特段の事情により、例外的に入国を許可された留学生等が増えた影響とみられる。また外国人の再入国者は2万3214人、日本人帰国者は3万5223人だった。
入国者の総数は6万3643人で、一日あたりに換算すると2273人。政府は今月1日より1日あたりの入国枠上限を5千人とし、さらに14日からは7千人へと引き上げている。
★水際対策の段階的な見直しを検証
厚生労働省の新型コロナ感染症対策アドバイザリーボードは15日、3月からの入国者向け待機期間の緩和を受けて、「引き続き、海外及び国内の流行状況なども踏まえて水際対策の段階的な見直しを検証していく必要がある」との評価を踏襲しながらも、一部国等における感染拡大を念頭に、「直近の東アジア地域における流行状況には注視が必要」と指摘した。
一方、岸田文雄首相は同日の政府・与党連絡会議で、21日に期限を迎える18都道府県のまん延防止等重点措置について、自治体や専門家の意見も踏まえ、今週中に判断していく意向を表明。「引き続きコロナ対策の基本姿勢、慎重さを堅持し、強化した地域医療体制を稼働させながら、第6波の出口に向けて歩みを進めていく」と述べた。重点措置は全国的にほぼ解除の方向で調整が進んでいる。
★受付済証の発行 累計で28万件近く
入国者フォローアップシステム(ERFS)による新規入国希望者向け「受付済証」の発行件数は、昨日(15日)が18時までの日計で 6078 件だった。一昨日(14日)は最終的に7129件。システム稼働後19日間の累計発行数は27万9884件となっている。
*********************************************************************
松野博一官房長官は14日の会見で、同日から1日あたりの入国者総数上限が7千人に引き上げられたことを踏まえ、今後の水際対策の在り方について「検疫体制や防疫措置の実施状況等を勘案しつつ、現在検討を進めている」とした上で、「新型コロナの内外の感染状況、主要国の水際対策の状況、日本人の帰国需要等を踏まえながら、段階的に国際的な人の往来を増やしていく」とする従来の政府見解を繰り返した。
一方で松野長官は現状の検疫体制について「仮に日本人の帰国需要により、一時的に入国者数の目安を上回ったとしても、それを見越した防疫体制を整えており、受入れ可能となっている」と述べて、検疫職員の確保策を講じ空港検疫の体制強化を図るなど、政府として今後、入国者総数のさらなる引き上げを視野に対応していく方針を示した。
★ウクライナ避難民の相談窓口 FRESC内に設置
松野博一官房長官は14日の会見で、岸田文雄首相がウクライナ避難民の受入れを表明して以降、3月2日から12日までの間に受入れた避難民は29人で、全員が日本国内に親族や知人がいることを明らかにした。また翌15日午前の会見では、今後の具体的な支援策として、当面の滞在先の確保や生活用品の支給、日本語教育、就労・就学・定住支援等を挙げ、企業や自治体と連携の上、内閣官房が司令塔となって対応を検討していると述べた。
一方で出入国在留管理庁は、避難民への住居や就労機会の提供等、独自の支援策を検討している自治体や企業の情報を一元的に把握し、情報提供するための窓口を設置した。在留外国人を支援する政府の外国人在留支援センター(FRESC)ヘルプデスクにおいて、ウクライナから日本に避難してきた人々からの相談にも対応するという。
◆相談時間
月曜〜金曜(祝日・正月休み)
・午前9時から午後5時まで
◆電話番号0120-76-2029
★受付済証の発行 累計で27万3千件に
入国者フォローアップシステム(ERFS)による新規入国希望者向け「受付済証」の発行件数は、昨日(14日)が18時までの日計で6655件だった。前日の13日は最終的に596件。システム稼働後18日間の累計発行数は27万3332件となっている。
*********************************************************************
自民党は「留学生円滑入国スキーム」の開始を受けて、留学生の新規入国者受け入れを優先的かつ着実に進める方針で、1週間で合計1万人程度の入国により、実施期間の10週間で約10万人以上の入国が可能になると想定している。同党の機関紙「自由民主」は11日付でこうした予測をベースに、「5月末までに11万人の待機留学生を解消へ」と謳った。
先般、一部メディアで政府が「5月末までに全留学生受入れへ」と報じられたが、文部科学省関係者は10日のオンライン会議で今年4月以降の入学予定者として新たに見込まれる約7万人も念頭に、現在の入国総数枠では「全員が入国するのは厳しい」との見通しを語っており、自民党機関紙でも「待機留学生の解消」という表現が使われた形だ。
一方、13日には通算89回目となる自民党大会が開催された。令和4年度の運動方針では、重点政策としてコロナ対応に言及し、「検査・水際対策等の対応力の確保を実効的に行う枠組みを整備する」ことを明記した。
★ウクライナ避難民の受入れ 短期ビザを発給の方針
林芳正外相は、ウクライナから第三国に避難した人の日本での受入れ手続等に関して、①日本に親族や知人がいる人には短期ビザを発給する、②日本に親族や知人がいない場合は人道上の配慮の要否を個別に判断し、配慮が必要な場合には原則として短期ビザを発給する、等の対応により、入国を認める基本方針を明らかにした。11日の会見で明らかにした。
★コロナ分科会「水際対策の段階的な見直しを検証」
政府の新型コロナ対策本部分科会は11日、直近の感染状況の評価で、水際緩和に関し「3月からの入国者の待機期間の緩和などの措置の実施とともに、引き続き、海外及び国内のオミクロン株など変異株の流行状況なども踏まえて水際対策の段階的な見直しを検証していく必要がある」と述べた。また入国時検査での陽性者に対しては、海外における流行株監視のため、全ゲノム解析を継続させることが必要としている。
★受付済証の発行状況(最新):累計約26万6千件
入国者フォローアップシステム(ERFS)による来日予定者向け「受付済証」の発行件数は、週末の2日間(12-13日)が13日18時までの合計で1986件だった。前週の11日は最終的に8788件。システム稼働後17日間の累計発行数は26万6558件となっている。
*****************************************************************
~修学困難な留学生も引き続き対象 教育機関からの推薦が必要~
文部科学省は学生等の学びを継続するための緊急給付金について、各教育機関からの第3次推薦の受付を開始した。新型コロナウイルス感染症の影響で経済的に困窮する学生や中退者・休学者が増加傾向にあることを受けたもの。第2次申請までやむを得ない理由で申請できなかった学生がいるほか、3月31日までに入学又は在籍する学生への対応も必要と判断した。前回までと同様に、日本人学生だけでなく外国人留学生にも申請機会を確保。大学・短大、高専、専門学校と法務省告示の日本語教育機関の在籍者を対象とし、経済的理由により修学が困難と認められる学生を各教育機関から推薦してもらう。
※NHKが水際緩和に伴う留学生支援と誤報、文科省が異例の反論
これに関連して文部科学省は、緊急給付金についてNHKが3月10日付で報じた記事内容が事実関係とは異なるとする異例の声明文を発表した。
問題の記事は「水際対策の緩和に伴って入国した経済的に苦しい状況にある外国人留学生を支援しようと、政府は1人当たり10万円を支給することに決めました。」と報じていた。
文科省は同内容について「水際対策の緩和に伴い入国した外国人留学生のみを対象とした給付を行うという事実はない」と否定した上で、今般の文科省決定はすでに昨年12月から実施している「学生等の学びを継続するための緊急給付金」について、3月中に再度学校から推薦を受け付けるものだと説明。同措置では「学生等」について当初から留学生も含まれており、これまでの取扱と変わらないとしている。
NHKの報じた内容では当初、タイトルに「水際対策緩和 入国も困窮の外国人留学生に10万円支給決定 政府」との文言が付けられ、給付金と水際対策を直接関連付けるとともに、一部では留学生のみに10万円が支給されるといったような誤った情報としてSNSで拡散されるなど波紋を呼んだ。その後、NHKはタイトルと本文の該当部分を修正の上、同記事を掲載している。
末松信介文部科学大臣は一連の報道を踏まえ、11日の会見で、緊急給付金について「外国人留学生のみを対象とした給付という事実はない。通常、日本人学生も受け取れる権利がある」と述べ、制度本来の趣旨を改めて説明した。
★交流協会が台湾人留学生向け短期奨学生の募集を再開
日本政府の対台湾窓口機関である日本台湾交流協会が、2021年度短期奨学生の募集を始めた。政府が今月1日より水際対策を緩和し、台湾からの留学生が入国査証の発給対象となったことを受けて、これまで見合わせていた受給者の募集を再開した形だ。対象となるのは、交換留学協定等に基づき日本の大学等が受入れを承認しており、2022年4月から7月に留学を開始する台湾人学生で、留学期間が3カ月以上1年未満の者。支給期間は4〜9月で、今月24日が申込締め切りとなっている。詳細は下記サイトにて。
https://www.koryu.or.jp/business/scholarship/shortterm/
★「東方政策」40周年 安倍元首相がマレーシアで記念講演
~筑波大の分校計画に言及、日本留学希望者にメッセージ
安倍晋三元首相は12日、総理特使として訪問したマレーシアのマレーシア国際イスラム大学で、同国の日本留学生送り出しの起点となった「東方政策」40周年の記念講演を行い、同政策により得られた成果として、現在「マレーシアの32の省庁の事務次官の内、約半数が日本留学又は研修の経験者だ」と述べた。また「日本有数の国立大学である筑波大学が、マレーシアに分校を設置する計画」を進めていると紹介したほか、イスマイル・サブリ首相との会談でも同案件を含めた二国間協力に言及。コロナ禍でも両国の人的交流を活発化させていきたい旨を伝えた。安倍氏は講演の中で日本留学希望者に対し「留学の効果を最大化するには、渡航前から日本語や日本についての基礎知識を習得することが重要」とメッセージを贈ったほか、訪問中に元日本留学生との意見交換も行った。