インフォメーション
岡山県矢掛町は閉校した旧・県立矢掛商業高校の跡地を、新たに日本語学校を設立する学校法人に貸し付けることを発表した。地元で専門学校等を運営する学校法人貝畑学園との間で22日、協定の調印式が行われた。矢掛町では用地の活用策について、当初から学校誘致に限定したわけではなく、地域振興や活性化を掲げて公募した結果、条件と「ほぼ一致するような事業展開の内容(山野通彦町長)」になったという。計画では、同町が貝畑学園に対し土地や校舎等を貸借する形で、定員は一学年60人の2年全寮制を見込む。2024年の開校を目指すとしている。
最近では、同様に地域振興を旗印として、既存の学園グループが地域の学校跡地に日本語学校を立ち上げた例は、北海道中標津町における「岩谷学園ひがし北海道日本語学校」の開校例がある。こうした協力形態は、豊富な学校経営のノウハウを活かせる点で自治体側にもメリットは大きい。来春以降に宮城県が新設を計画している公営の日本語学校でも、官民連携を含めた協力のあり方を模索している。
★円滑入国スキーム 一部の週末便も利用可
今月から外国人留学生入国サポートセンターで受付を開始した「留学生円滑入国スキーム」は原則、月曜から木曜までの平日に日本へ到着する日本航空(JAL)か全日空(ANA)の便に利用が限定されているが、関係省庁によれば、例外的に下記の中国・インドから日本に向かう便に関しては、週末の日本到着便でも利用が可能となっている。
・日本航空:ベンガルール→成田(土曜着)
・春秋航空:ハルビン→成田(日曜着)
・全日空:上海→成田(日曜着)
・全日空:ムンバイ→成田(土・日着)
★中国で搭乗客の感染例相次ぐ 一部国際線の運航に影響も
中国民航局によると、最近海外からの中国到着便において、搭乗客の感染確認例が増えており、この影響で一部国際線の運航が相次ぎ停止となっている。日本がらみでは現時点で該当便は少ないが、中国南方航空(CZ)の8101便・8102便(8101便は広州→東京、8102便は東京→広州)が28日から暫定的に運休する見通し。中国では局地的に新型コロナウイルス感染症が再拡大していて、ゼロコロナ政策をとる当局が今後も厳格な対応に踏み切るケースが想定される。
情勢は日々流動的なので、近く来日を予定する留学生は搭乗予定便の運航状況を直前まで確認する必要がある。
★デルタ+オミクロンの組み換え体「流入リスクに対応」~官房長官
松野博一官房長官は23日の会見で、通称「ステルスオミクロン株」と言われるBA2以外に、英国や欧州諸国で散発的に検出されているデルタ株とオミクロン株の組み替え体(デルタクロン株)への日本政府の対応を問われた際、「現時点でWHOなどの報告では感染性、重症度に関し特筆すべき知見は収集されておらず、日本国内での検出も報告されていない」としながらも、「組み換え体の性状や発生動向について、引き続き国内および水際でのゲノムサーベランスにより、監視していく」と述べた。具体的な水際対策については組み換え体を含めた海外からの変異株の流入リスクに対応するため、「引き続き各国の感染状況の評価や、空港検疫での陽性検体の全例ゲノム解析など、適切なリスク管理に努めていきたい」との考えを明らかにした。
★知事会緊急提言「インバウンド再開のロードマップを」
全国知事会は23日のオンライン会議で、新たな緊急提言をまとめた。今回は政府の水際緩和を受けた観光支援策の推進にも重きを置き、①コロナ禍の影響の分析・検討に基づいた国内旅行及び外国人旅行客の受入れに関する観光再生ビジョンを強力に打ち出す、②ワクチン接種の進展を踏まえた国のインバウンド再開の条件やロードマップを示す、ことなどを求めた。
一方で今月から始まった水際対策の緩和については、「世界各国・地域での感染状況を踏まえつつ、外国人留学生や技能実習生など社会活動に与える影響に配慮し、外国人枠を別枠で設定することを含め、柔軟かつ適切にする」という前回の要望事項がそのまま踏襲されている。
一方、厚生労働省のアドバイザーリボードは23日、直近の感染状況に関する評価で、引き続き水際対策の段階的な見直しを検証していくことや、特に直近の東アジア地域における流行状況には注視が必要と指摘。入国時検査での陽性者に対しては、海外における流行株監視のため、全ゲノム解析の継続を求めた。
★新規入国希望者向け「受付済証」の発行件数:約30万8千件(昨日現在)
3月23日:4274件(18時までの日計)
3月22日:5606件(最終)
27日間累計:30万8759件
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留学生を始めとした来日予定者が査証(ビザ)申請に際して在外公館に提出する「受付済証」の発行件数が、昨日(3月22日)までの累計で30万件を超えたことが分かった(30万3929件)。受入れ教育機関による「受付済証」の申請をオンラインで受け付ける入国者フォローアップシステム(ERFS)の集計によるもので、22日は18時までの日計で5050件、前日の21日は最終的に1059件だった。ERFSは2月25日から受付を開始し、稼働26日間の単日平均で1万1千件を超えるなど、申請はハイペースで推移した。
当初、今年1月時点で在留資格認定証明書(COE)の交付を受けながらも来日できずにいる待機外国人は総数で約40万人とされていたが、この数値との単純比較ではすでに4分の3が「受付済証」を発行された形になる。実際にはこの内留学生だけに限定すると、待機留学生15万人の内、早期の来日を希望する人は11万人程度と推定されている(文科省調査)。他の在留資格を含めた来日辞退者も一定数に上ると見込まれ、受付済証の交付ラッシュはすでに峠を越えたとみられる。
★ウクライナ避難民向け在留資格は「個別の状況に応じて付与」
古川禎久法務大臣は先の会見で、ウクライナ避難民の受入れについて、まずは短期滞在から認め、本人より定住や長期在留の希望がある場合には、日本語研修、職業訓練など必要な支援を行いながら、在留資格「特定活動(1年)」の付与・更新を可能とするほか、「個別の状況に応じてふさわしい在留資格を付与することになろうかと思う」と述べた。
出入国在留管理庁が、自治体や企業等からのウクライナ避難民に関する支援情報を一元的に把握し、マッチングを行うため設けた窓口には、16日17時時点で、住居や就労機会、日本語教育機会の提供など、検討中のものを含めると86件の関連情報が寄せられているという。
★2月の新規入国外国人 国籍別では中・比・印が各500人超
今年2月の一か月間に日本へ新規で入国した外国人5206人の国籍・地域別内訳が判明した。関係省庁が公表した速報値によれば、中国581人、フィリピン526人、インド510人の3か国がそれぞれ500人を超えている。この他、スリランカ350人、米国308人、ベトナム294人、ネパール288人、ブラジル231人、韓国224人等が比較的多い。2月は、直近で日本政府が外国人の新規入国を原則停止していた最後の月だが、年度末を前に政府が留学生の入国を一部例外的に容認するなど「特段の事情」による来日件数が1月(2015人)の2・5倍に増えた。
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~ASEAN諸国でのビザ発給体制強化/国内航空会社以外の空きフライトを有効活用~
岸田文雄首相は3月20日、訪問先のカンボジアでの記者会見で、今月14日からスタートした「留学生円滑入国スキーム」に言及し、「スキームをどれだけ活用できるかはしっかりと追及しなければならないし、今後も状況を見ながらどう拡大していくか考えなければいけない」と述べた上で、「ベトナムとかインドネシア、カンボジアなどASEANの諸国においては、ビザの発給作業が滞っているという指摘もある」として、ASEAN諸国の在外公館で留学生向けの窓口の設置を行い、受入れ体制の強化を図っていく方針を示した。
一方で同スキームでは、利用できる航空会社が日本航空(JAL)と全日空(ANA)に限定され、利便性に課題が残る。これについて岸田首相は、現時点では日本の航空会社を中心に留学生の活用をお願いしているが、「今後は国内に限らずいろんな航空会社にフライトの空きを有効に活用してもらう協力をお願いすることも考えていかなければならない」と述べた。
★特定技能外国人・技能実習生の継続的な来日に期待を表明
〜日本・カンボジア共同声明に盛り込まれる〜
岸田文雄首相は20日、カンボジアのフン・セン首相と対面での首脳会談を行い、日本・カンボジア共同声明に署名した。声明文の中で「人的交流」に関する部分には、フン・セン首相が「2022年3月1日からの特定技能外国人・技能実習生の受入再開に係る日本政府の決定を歓迎した」ことや、岸田首相が「新型コロナウイルスの感染状況が改善された際には、カンボジアから多くの特定技能外国人・技能実習生が継続的に来日することへの期待を表明した」ことを明記。同時に、現在実施中のカンボジアの行政を担う人材を日本が留学生として受入れ、育成していくための協力を引き続き継続していくことでも一致した。
★文科省、優先的な面接授業の実施や交流機会確保を求める
文部科学省は令和4年度の大学等における授業の実施に関する留意事項を、22日付で各校向けに通知した。「学生の学修機会の確保と感染対策の徹底を両立」するよう求めるとともに「学生一人一人の立場に立って、引き続ききめ細かな対応に努めていただくことが重要」としている。
特にこれまでコロナ禍の影響を受けてきた在学生に対する優先的な面接授業の実施や、学生同士のコミュニケーションの円滑化に資する交流機会の設定等に配慮するよう求めた。文科省の今年度調査で中退者・退学者の内、「学生生活不適応・修学意欲低下」を理由とする割合が増えており、これら該当者の中にはオンライン授業の実施等によりキャンパスへ通う機会が充分得られず、学生同士や教職員との人的交流ができていない状況が想定されるためだという。
同省では令和4年度前期における各大学等の授業の実施方針等について別途調査を実施する予定としている。
★【ERFSによる新規入国希望者向け「受付済証」の発行件数】 :約29万8千件
3月21日:885件(18時までの日計)
3月20日:386件(最終)
24日間累計:29万8705件
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本年4月以降に入学を予定している留学生向けの経済的支援策について、末松信介文科大臣は先週の里見隆治参院議員に対する国会答弁で、「新型コロナの影響を注視しつつ、現場の声を聞きながら、外国人留学生学習奨励費等の既存の留学生支援や、各大学の授業料減免等を通じて支援を行って参りたい」と述べた。
一方、留学生の航空券手配を一般とは別枠で支援するために設けられた「留学生円滑入国スキーム」の現状について末松大臣は、出入国在留管理庁と設置した外国人留学生入国サポートセンターに対して、3月11日から16日までの間に、のべ31機関から申請があったことを明らかにした。外務省に対しては、改めて査証(ビザ)発給の迅速化を要請したという。
★受付済証の発行件数 30万件に肉薄
直近で新規入国を希望する留学生等外国人向けに発行される「受付済証」の発行件数は、先週末(19-20日)の2日間が20日18時までの合計で1182件だった。オンラインで同申請を受け付ける入国者フォローアップシステム(ERFS)の稼働から3週間以上(24日)が経過したが、この間の累計発行件数は29万7762件となり、今週前半にも30万件を超えることが見込まれる。
★日印、共同声明に日本語教育や技能人材受入れを盛り込む
アジア諸国を歴訪中の岸田文雄首相と、インドのナレンドラ・モディ首相は19日、当面の両国間におけるパートナーシップを方向付ける日印首脳共同声明に著名した。声明文の中で両首脳は、インドにおける日本語教育・訓練の進展を評価するとともに、特定技能試験の開始や、現在日本に200人のインド人が技能実習生として滞在していることに歓迎を表明。これら既存の枠組みを通じて「日本経済に貢献することのできる技能を有したインド人の数が増えるよう共に取り組むことで一致した」との内容を盛り込んだ。
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海外からの入国者が入国時に検疫所へ提出する「出国前72時間以内の検査証明書」について、厚生労働省は日本では認められていない検体名や検査方法が記載されているため無効になる証明書が多く見られるとして、取得の際は現地の検査機関に十分確認するよう入国予定者に注意を喚起している。
現在、有効な検体として厚労省が認めているのは、▶鼻咽頭ぬぐい液、▶鼻腔ぬぐい液(核酸増幅検査のみ)、▶唾液、▶鼻咽頭ぬぐい液と咽頭ぬぐい液の混合、のいずれかとされている。
しかしながら入国者が提出する検査証明書の中には、検疫で有効とは認められていない「Throat (swab/smear)(咽頭ぬぐい)」、「Oral (swab/smear)(口腔ぬぐい)」等の検体名や、「Rapid antigen (test/kit)(迅速抗原検査)」等の検査方法が見られ、例えば有効とされている「抗原定量検査」を、市販の抗原検査キット等で陽性か陰性かだけを簡易診断する「抗原定性検査」と混同するケースもあるようだ。
入国時に有効な検査(陰性)証明書が提出できない場合には、日本への上陸が認められないことになるため、入国予定者は細心の注意が求められる。また検査証明書の様式は所定のフォーマットを使用するのが原則で、同フォーマットでの証明書が入手困難な場合には、任意の書式での提出も認められているが、検査証明書に記載すべき内容が全て満たされている必要がある。(詳細は下記サイトを参照。)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00248.html
★受付済証の発行件数 3週間で30万件に迫る
入国者フォローアップシステム(ERFS)による新規入国希望者向け「受付済証」の発行件数は、昨日(17日)が18時までの日計で 5109 件だった。一昨日(16日)は最終的に5487件。これまでの累計発行数は29万1133件となっている。システム稼働後ちょうど3週間が経過したが、待機留学生らの入国を前提とした申請件数は今なおハイペースを維持しており、数日中にも総交付件数は30万件を超えるとみられる。
★自民党、「『留学生に10万円支給決定』は誤報」
自民党は、今月10日に「水際対策の緩和に伴い、政府が外国人留学生への10万円支給を決定した」旨の報道があったことに対して、「こうした決定がなされた事実はなく、全くの誤報」とする声明を党機関紙「自由民主」の先出し情報として17日に公表した。
同党では、問題の報道が指す支給制度は政府が昨年12月から運用を開始した「学生等の学びを継続するための緊急給付金」と考えられると指摘。この制度は新型コロナの影響で困窮していると学校が判断・推薦した学生等に10万円を支給するもので、日本人学生も外国人留学生も対象だと事実関係を説明した。
その上で声明では、今回の緊急給付金をめぐる扱いに関し、当初の支援対象が「令和3年9月30日までの入学・在籍」者となっていたのを、年末年始からの感染拡大の影響を受けた学生等にも支援が届くよう、3月9日に文科省が運用を柔軟化したものだとして、報道が関連づけた水際対策とは無関係だと指摘している。
同報道をめぐっては、今月からの水際緩和に伴い来日する留学生を対象に10万円が支給されるというような誤った情報が拡散されたり、SNS上で政府与党への批判が起こるなど波紋を呼んでいた。文部科学省では11日時点で一連の事実関係について説明するとともに、報道内容を否定する声明を出している。
★日本語能力試験(7月) 中国で出願開始
中国国内では、7月3日に予定されている2022年日本語能力試験(JLPT)のオンライン出願が開始された。今月14日からは第一段階として、個人情報等の登録受付を開始。第二段階となる21日以降は、N1を皮切りに、受験レベルごとの出願受付が始まる。中国内では香港や東北部など一部地域で新型コロナ・オミクロン株の感染が急拡大していて、まだ試験日までは4ヶ月近くのインターバルがあるものの、当局は今後の感染拡大の影響次第では試験中止の可能性もあるとしている。 なお今年から試験会場として、新たに江蘇省の江蘇商貿職業学院が加わった。
★帰国留学生総会をオンライン開催
日本留学の経験を活かして母国で活躍中の元日本留学生(帰国留学生)の総会が16日、オンラインで開催された。昨年3月に続き2回目の実施で、のべ50か国からの参加があった。同総会は帰国留学生の日本との繋がりの再認識を図るとともに、元留学生同士の現地ネットワークを強化し、交流を活性化することを目的としている。
会合に参加した上杉謙太郎外務大臣政務官は、厳しさと複雑さを増す今日の国際社会において、留学により相手を理解することの大切さを肌で経験した帰国留学生の存在はかけがえのないものであると指摘。今総会が帰国留学生の結束を深める機会となることや、国の枠を越えた留学生会の活動が今後数多く生まれることを期待する旨述べたという。
総会では、岸田文雄首相のビデオメッセージが上映され、総会後の懇親会には安倍晋三元首相が特別参加し、帰国留学生との親睦を深めた。
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