★日本語教育推進で6億円増の22億円を概算要求

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2025-09-12 13:56:00

～文科省、「日本語教育の参照枠」の確立・普及へ新規事業も盛り込む～

文部科学省は来年度（令和8年度）予算の概算要求に、外国人等に対する日本語教育の推進に関する経費として、今年度予算比約6億円増の22億4600万円を盛り込んだ。コロナ禍の終息後、留学生や外国人労働者の来日者数がV字型回復したのに伴い、国内の日本語学習者の数も令和5年時点で26万3千人（文科省「日本語教育実態調査」）に達しており、引き続き日本語教育の環境整備を計画的に推進するためとしている。

予算項目別では、最大の配分枠となっている「外国人材の受入れ・共生のための地域日本語教育の推進」関連をさらに拡充する。都道府県などが日本語教育機関や企業と連携して行う教育環境強化のための取り組みを支援するもので、来年度までに62の自治体を支援するとした。B1レベルの体系的な日本語教育に対し、補助率が加算される。

このほか既存の予算枠では、「日本語教師の養成及び現職日本語教師の研修事業」に今年度予算比約1億円増の3億3700万円を、また「日本語教育機関認定法等の施行事務に必要な経費」として同9千万円増の4億8300万円を、それぞれ要求する。この内、前者は日本語教師の養成に必要な研修などの実施費用、後者は日本語教員試験の実施改善や認定日本語教育機関の審査などに伴う事務経費で、いずれも拡充を求める。

一方、新たな要求事項では、「日本語教育の参照枠」に基づく教育カリキュラムの編成や質向上を支援する事業に、3億5300万円を新規申請する。アドバイザーの派遣を通じた課題改善や、日本語教育機関と関係者が連携した質向上への支援を行うことで、参照枠を踏まえた教育モデルの確立・普及を目指すとしている。認定日本語教育機関の認定審査においても指摘されている「目的・出口志向の教育カリキュラム」構築を重視していく方針が、予算編成にも反映された形だ。

これらとは別に、令和8年度概算要求では、外国人の児童生徒等に対する教育の充実経費として、今年度予算比で約7億円増の21億5300万円が盛り込まれた。外国人の子供の就学状況、日本語指導補助者らによる業務内容などを把握し、体系的なカリキュラムづくりや教材活用につなげることを重視。指導ガイドライン・手引きの作成を念頭に、調査研究費（4千万円）も新たに計上している。

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