インフォメーション

2022-10-06 14:08:00

 

今月11日より水際緩和が行われ、留学生などの長期滞在者や観光・商用目的等の新規入国者について、入国者健康確認システム(ERFS)による事前申請が必要なくなるが、併せて「親族・知人訪問」目的で短期滞在ビザを申請する際の制限も、一部緩和される。外務省などによれば、申請時に必要とされていた、招聘人による誓約事項への同意が不要となるほか、知人訪問の内、これまで認められていなかったものや、通過目的の日本入国も可能になるという。

 

「親族・知人訪問」のスキームでは現在、「親族に準ずる関係が認められる者・訪日の必要性があると認められる者」で「短期滞在」の在留資格を取得した者に、入国対象が限定されていた。

 

★首相、所信表明でビザなし渡航再開に言及

 

岸田文雄首相は3日、臨時国会の所信表明演説で、「円安のメリットを最大限引き出して、国民に還元する政策対応を進める」とした上で、水際対策にも言及し、「今月11日から、ビザなし渡航、個人旅行再開など、インバウンド観光を復活させ、訪日外国人旅行消費額の年間5兆円超の達成を目指す」と述べた。また全国旅行支援やイベント支援の再開により、コロナ禍からの需要回復と地域活性化を図る方針を重ねて示した。

 

さらに首相は今後取り組む課題として、円安メリットを活かした経済構造の強靭化や企業の国内回帰、農林水産物の輸出拡大等も挙げた。

 

★香港も水際緩和 外相「人的往来の回復に期待」

 

林芳正外相は4日、日本を訪問中の香港貿易発展局のピーター・ラム会長とマーガレット・フォン総裁による表敬を受けた際会談し、日本と香港の双方における水際緩和が人的往来の回復や、貿易・投資の発展につながることへの期待を表明した。同時に林大臣は香港が実施している日本産食品・農産物に対する輸入規制について、科学的根拠に基づく早期撤廃に向けた協力を強く要請した。

 

これに対してラム会長は今般の水際緩和を契機に、ビジネスと人的往来を活発化させることが双方にとって大きな利益をもたらすとの見解を示し、中国政府の重点プロジェクトとなっている「広東・香港・マカオ大湾区(GBA)」構想などを通じ、日港間の経済関係をより発展させたいとの希望を伝えたという。

 

香港政府は先月26日より、海外からの入境者に対して求めていた指定ホテル等における隔離措置を撤廃し、3日間の医学観察へと変更した。併せて、中国本土やマカオから隔離免除で香港に入境できる一日あたり上限数の設定も無くしている。

 

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2022-09-30 15:45:00

 7月単月の入国者数では中国が過半数占める

 

今年7月の1か月間に、在留資格「留学」を取得して新規で来日した留学生(10227人)の出身国・地域別状況が判明した。6月に続き最多の中国が5542人で、全体の過半数(54%)を占めている。中国からは6月(6305人)を合わせると、7月期入学生の入国時期となる直近2か月間で12千人近くが来日しており、年明けからの入国留学生数も累計40041人となっていて、順調な来日状況で推移している。

 

また中国の次に来日者が多いネパールは7月が1406人で、年明けからの入国留学生数は累計22676人、またベトナムは7月が536人で累計11386人となった。韓国は7月の来日留学生が196人と鈍化し累計では6759人、インドネシアは同371人で累計3105人、スリランカは同388人で累計が3014人となった。7月時点で2022年の来日留学生数が3千人を超えているのは上記の6か国だった。

 

これらの他に、台湾は7月の来日留学生が166人で累計2872人、ミャンマーは同212人で累計2735人となっている。

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2022-09-29 15:42:00

 

1113日に行われる日本留学試験(EJU)で、日本国内における試験会場が決まった。今回も北は北海道から南は沖縄まで、全国25会場で実施される。

 

試験の応募者数が12143人と全国最多に上る東京都では、8箇所の試験会場が設定された。東京大学(教養学部駒場キャンパス)、明治大学(駿河台キャンパス)、立教大学(池袋キャンパス)など都心部の大学キャンパスが多く、23区外では電気通信大学や中央大学など3箇所。

 

東京都のほかに複数の試験会場が設定されたのは福岡県(2会場)のみで、他の15道府県はいずれも単一会場となった。1459人が応募している大阪府は大阪大学(豊中キャンパス)で、また991人が応募の京都府は京都大学(吉田キャンパス・吉田南構内)でそれぞれ行われる。

 

日本留学試験【11月】国内試験の実施会場

https://www.jasso.go.jp/ryugaku/eju/examinee/site/nov_in_japan.html

 

★「特定技能」 ベトナムからの来日ペース減速が鮮明に

 

出入国在留管理庁によれば、今年7月中に新たに来日した外国人の内、在留資格が「特定技能1号」の人は1604人に止まった一方で、「技能実習」は12610人に上っているが、いずれも来日者の出身国別内訳が判明した。「技能実習」はベトナムが5218人で引き続き最も多く、以下、インドネシア(2681人)、中国(1279人)、フィリピン(1099人)の順に多い。一方で「特定技能1号」は全般的に低水準ながら、今年に入って以降、インドネシア出身者が最多で推移していて、7月も659人と、特定技能の身分で新たに来日した人の4割を占めている。一方でベトナムは162人と、減速ぶりがより鮮明になってきた。「特定技能」でインドネシアの他に多いのはフィリピン(323人)、中国(150人)など。

 

20221月から7月までの「特定技能1号」の来日者数を集計すると11036人で、出身国別ではインドネシア4296人、フィリピン1935人、ベトナム1665人、中国1168人等となる。2021年までは一貫してベトナム出身者が最多を占めていた。

 

★日韓、人の往来活性化への期待を共有

――岸田首相、韓国首相と懇談―-

 

岸田文雄首相は28日、故安倍晋三元首相の国葬儀に参列のため、日本を訪問している韓国の韓悳洙(ハン・ドクス)首相による表敬を受けた際の懇談で、摩擦が続く日韓関係を健全な関係に戻し、さらに発展させていくため、外交当局間の意思疎通を加速化させる必要性で一致した。

 

外務省によると、双方は日本政府が1011日からの再開を発表した短期滞在者向け査証免除措置の適用など、一連の水際緩和措置が、日韓間における人の往来の活性化に繋がることへの期待を共有したという。

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2022-09-27 15:44:00

 

~政府が10/11より水際措置を見直し~

 

政府は岸田文雄首相が先週末の会見で表明した1011日以降の水際緩和に関して、具体的な見直し措置を明らかにした。一日あたりの入国者上限数を撤廃し、観光目的の個人旅行を解禁するほか、ビザなしの短期渡航も受入れる。同時に、従来は外国人の新規入国に際し日本国内の受入れ責任者が入国者健康確認システム(ERFS)で事前申請・管理を行う手続きが必要だったが、同日以降はこれを求めないこととした。対象となるのは、①商用・就労等の目的の短期滞在(3月以下)、②観光目的の短期滞在、③長期間の滞在、のいずれも新規入国のケース。留学生などの中長期在留者が新規入国する際にも、ERFSによる管理が不要となる。

 

また入国時に求めてきた新型コロウイルス検査も、同日以降は全ての入国者・帰国者について、新型コロナへの感染が疑われる症状がある人を除き実施しないこととし、入国後の待機や待機期間中のフォローアップ、公共交通機関の不使用なども求めない。但し、ワクチンの接種証明書(3回)か出国前72時間以内に受けた検査の陰性証明書のいずれかの提出を条件とする。

 

なお有効なワクチンの種類については、「世界保健機関(WHO)の新型コロナワクチン緊急使用リストに記載されたいずれかのワクチンを3回接種したことが分かる」証明書で認める運用が決まった。具体的な対象は厚生労働省が別途公表するとしているが、現時点でWHOのリストには中国製ワクチンも含まれていて、日本政府がこれまでは一部を除き対象外扱いとしてきた同国製ワクチンが、今回は認められる可能性がある。

 

松野博一官房長官は26日の会見で、「水際措置については、保健医療体制に関わる負荷に配慮した最低限の措置を残しつつ、G7並みの円滑な入国が可能となるよう更なる緩和を行う」と表明。現在国際線を受入れていない空港・海港などでも、今後の就航予定に応じ、順次受入れを再開する方針を明らかにした。

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2022-09-23 11:45:00

〜入国者数の上限を撤廃/個人旅行とビザなし渡航解禁〜

 

国連総会に出席するため米国訪問中の岸田文雄首相は日本時間の22日深夜、ニューヨークで会見を行い、1011日より現行の水際対策をさらに緩和し、①入国者数の上限撤廃、②個人旅行の解禁、③査証(ビザ)なし渡航の再開、に踏み切ることを正式に表明した。

 

新型コロナ対策に関連して政府は、入国者数の目安を現在一日あたり最大5万人としており、これが撤廃されることで、制限が課されていた外国人の入国がスムーズになる。観光客については政府が6月以降、段階的に入国を認めてきたが、パッケージツアーに限定されていた。またビザなし渡航は、対象として指定する国・地域からの短期滞在に限定される見通し。留学予定者は従来通り、事前のビザ取得が必要となる。

 

なお観光庁によれば、921日時点で近く観光目的の新規入国を希望しERFS(入国者健康確認システム)に申請済みの外国人は、前週比7千人増の54734人で、うち10月までに来日予定の人が44737人となっている。国籍別では韓国が最多の1526人で、以下タイ、米国、マレーシア、豪州の順。ゼロコロナ政策の下で、留学などを除く不要不急の出国を厳しく制限している中国は、上位にランク入りしていない。

 

★介護を学ぶ留学生入学者 コロナ禍で14%

 

介護福祉士を養成する専門学校や大学等の教育施設に今年度入学した外国人留学生が、前年度(2189人)より309人減(マイナス14%)の1880人に止まったことが、日本介護福祉士養成施設協会(介養協)のまとめでわかった。日本人を含めた全入学者の減少幅は対前年比381人となっていて、留学生の減り具合が同分野全体の動向に大きく作用した形だ。令和4年度入学者の募集が実施されていた前年度中、政府が新型コロナに対応した入国制限を継続し、新規来日予定者の大部分が足止めを食ったほか、入学予備軍となる日本語教育機関の学生数も激減した影響が如実に現れた。

 

入学した留学生を出身国別にみると、ベトナムが629 人で全体の3割を占め、以下、ネパール 383 人、中国 255 人、ミャンマー165 人、フィリピン 129 人、インドネシア 112 人、タイ 75 人、スリランカ37人等の内訳となっている。前年度との比較ではミャンマーが22倍に増え、中国がほぼ同水準(+1人)を維持したほかは軒並みマイナスとなり、最大数を擁するベトナムも121人の減少。特にネパールは約4割(237人)減と目減りが大きかった。

介護福祉士養成施設の令和4年度入学者全体(6802人)に占める留学生の比率は276%で、3年ぶりに3割を割り込んだ。

 

一方で今春以降は留学生の新規入国が再開され、待機組を含め8月までに12万人を超える来日者が出ている。介護福祉分野における留学生の就職ニーズはむしろ高まる傾向にあることから、来年度以降は入学者数も再び増勢に転じることが期待されている。

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