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2022-09-27 15:44:00

 

~政府が10/11より水際措置を見直し~

 

政府は岸田文雄首相が先週末の会見で表明した1011日以降の水際緩和に関して、具体的な見直し措置を明らかにした。一日あたりの入国者上限数を撤廃し、観光目的の個人旅行を解禁するほか、ビザなしの短期渡航も受入れる。同時に、従来は外国人の新規入国に際し日本国内の受入れ責任者が入国者健康確認システム(ERFS)で事前申請・管理を行う手続きが必要だったが、同日以降はこれを求めないこととした。対象となるのは、①商用・就労等の目的の短期滞在(3月以下)、②観光目的の短期滞在、③長期間の滞在、のいずれも新規入国のケース。留学生などの中長期在留者が新規入国する際にも、ERFSによる管理が不要となる。

 

また入国時に求めてきた新型コロウイルス検査も、同日以降は全ての入国者・帰国者について、新型コロナへの感染が疑われる症状がある人を除き実施しないこととし、入国後の待機や待機期間中のフォローアップ、公共交通機関の不使用なども求めない。但し、ワクチンの接種証明書(3回)か出国前72時間以内に受けた検査の陰性証明書のいずれかの提出を条件とする。

 

なお有効なワクチンの種類については、「世界保健機関(WHO)の新型コロナワクチン緊急使用リストに記載されたいずれかのワクチンを3回接種したことが分かる」証明書で認める運用が決まった。具体的な対象は厚生労働省が別途公表するとしているが、現時点でWHOのリストには中国製ワクチンも含まれていて、日本政府がこれまでは一部を除き対象外扱いとしてきた同国製ワクチンが、今回は認められる可能性がある。

 

松野博一官房長官は26日の会見で、「水際措置については、保健医療体制に関わる負荷に配慮した最低限の措置を残しつつ、G7並みの円滑な入国が可能となるよう更なる緩和を行う」と表明。現在国際線を受入れていない空港・海港などでも、今後の就航予定に応じ、順次受入れを再開する方針を明らかにした。

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2022-09-23 11:45:00

〜入国者数の上限を撤廃/個人旅行とビザなし渡航解禁〜

 

国連総会に出席するため米国訪問中の岸田文雄首相は日本時間の22日深夜、ニューヨークで会見を行い、1011日より現行の水際対策をさらに緩和し、①入国者数の上限撤廃、②個人旅行の解禁、③査証(ビザ)なし渡航の再開、に踏み切ることを正式に表明した。

 

新型コロナ対策に関連して政府は、入国者数の目安を現在一日あたり最大5万人としており、これが撤廃されることで、制限が課されていた外国人の入国がスムーズになる。観光客については政府が6月以降、段階的に入国を認めてきたが、パッケージツアーに限定されていた。またビザなし渡航は、対象として指定する国・地域からの短期滞在に限定される見通し。留学予定者は従来通り、事前のビザ取得が必要となる。

 

なお観光庁によれば、921日時点で近く観光目的の新規入国を希望しERFS(入国者健康確認システム)に申請済みの外国人は、前週比7千人増の54734人で、うち10月までに来日予定の人が44737人となっている。国籍別では韓国が最多の1526人で、以下タイ、米国、マレーシア、豪州の順。ゼロコロナ政策の下で、留学などを除く不要不急の出国を厳しく制限している中国は、上位にランク入りしていない。

 

★介護を学ぶ留学生入学者 コロナ禍で14%

 

介護福祉士を養成する専門学校や大学等の教育施設に今年度入学した外国人留学生が、前年度(2189人)より309人減(マイナス14%)の1880人に止まったことが、日本介護福祉士養成施設協会(介養協)のまとめでわかった。日本人を含めた全入学者の減少幅は対前年比381人となっていて、留学生の減り具合が同分野全体の動向に大きく作用した形だ。令和4年度入学者の募集が実施されていた前年度中、政府が新型コロナに対応した入国制限を継続し、新規来日予定者の大部分が足止めを食ったほか、入学予備軍となる日本語教育機関の学生数も激減した影響が如実に現れた。

 

入学した留学生を出身国別にみると、ベトナムが629 人で全体の3割を占め、以下、ネパール 383 人、中国 255 人、ミャンマー165 人、フィリピン 129 人、インドネシア 112 人、タイ 75 人、スリランカ37人等の内訳となっている。前年度との比較ではミャンマーが22倍に増え、中国がほぼ同水準(+1人)を維持したほかは軒並みマイナスとなり、最大数を擁するベトナムも121人の減少。特にネパールは約4割(237人)減と目減りが大きかった。

介護福祉士養成施設の令和4年度入学者全体(6802人)に占める留学生の比率は276%で、3年ぶりに3割を割り込んだ。

 

一方で今春以降は留学生の新規入国が再開され、待機組を含め8月までに12万人を超える来日者が出ている。介護福祉分野における留学生の就職ニーズはむしろ高まる傾向にあることから、来年度以降は入学者数も再び増勢に転じることが期待されている。

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2022-09-22 11:44:00

 

観光庁のまとめによると、今年8月の訪日外国人旅行者数は169800人で、入国制限下にあった昨年同月(25916人)より大幅に増えた。「訪日外国人旅行者」とは、外国人の正規入国者から、日本を主な居住国とする永住者等の外国人を除き、観光等の外国人一時上陸客らを加えた「入国外国人旅行者」のことを指す。この中には駐在員やその家族、留学生等の入国者・再入国者も含まれるため、厳密な意味での旅行者とは異なっている。国・地域別ではベトナムからの訪日者が33千人と最多で、以下、韓国28500人、米国15800人、中国12300人となっている。

 

政府は今年3月より留学生ら中長期在留者の新規入国受入れを再開し、6月からは条件つきで段階的な観光客の入国解禁へと踏み出した。これに伴い、訪日外国人旅行者数も回復傾向にあるものの、新型コロナ流行前の20198月期(約252万人)との比較ではまだ6%の水準に過ぎない。本格的なV字型回復には、新型コロナの感染状況の推移がカギを握る。直近では、岸田文雄首相が一両日中に発表するとみられている追加の水際対策が焦点となりそうだ。

 

11月までに入国希望の観光客は47千人

 

 これに関連して観光庁が把握している当面の外国人観光客の新規入国希望者が、916日以降30日までに11701人、10月中が27883人、11月以降は8007人で、合わせると47591人に上ることが分かった。入国者健康確認システム(ERFS)を通じて15日時点で集計されたもの。

 

★法相「特定技能は高度人材の位置付けではない」

 

葉梨康弘法務大臣は会見で、先般、岸田文雄首相が専門的な知識や技術を持つ外国人材を積極的に取り込むため、在留資格の優遇策など新たな制度の導入を図る方針を示したことに関連して、「特定技能2号」も検討対象に含まれるのかと問われたのに対し、「従来の方向でいいますと、特定技能というのは高度人材という位置付けではありませんので、(新制度の枠組みは)また別の制度の枠組みということで理解していただいてよいかと思います」と述べた。

 

法務省の「特定技能ガイドブック」では、特定技能制度について、中小・小規模事業所を始めとした人出不足の深刻化を踏まえ、人材確保が困難な産業分野で「一定の専門性・技能を有し即戦力となる外国人」を受入れていく仕組みと定義。この内、「特定技能2号」は「特定産業分野に属する熟練した技能を有する業務に従事する外国人向けの在留資格」と位置付けており、要件を満たす場合には家族の帯同も可能とされている。

 

法務大臣の見解は、「特定技能2号」を含む特定技能制度を、今後国が優遇策を検討する新たな在留資格制度とは明確に切り離す意向を示した形だ。

 

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2022-09-21 15:51:00

~「在留資格制度の工夫」と「魅力的な生活環境づくり」が課題に~

 

岸田文雄首相は917日の会見で、世界の優秀な人材を日本が今後獲得していくため、在留資格制度の工夫と、高度人材にとって魅力的な生活環境の創出を「2つの柱」に、取り組んでいく考えを明らかにした。

 

この中で首相は、シンガポールやニュージーランド、英仏などの国々において、高度な人材取り込みのために在留資格上の優遇措置を採り入れている現状に触れ、「日本においても従来から、高度人材のポイント制度とかスタートアップビザ制度を導入して努力は続けてきたが、世界の状況を見る限り、まだまだ日本は足りない。もっと努力をしなければいけない」と指摘。制度面での工夫が必要との認識を示した。

 

他方で首相は「より魅力的な生活環境も用意しないと、優秀な人材は集まってこない」とも述べて、人材獲得のためには在留資格制度だけでなく、医療や教育の整備、開放的なコミュニティなど受入れ環境づくりの必要性を強調した。今後の対応については、新たな制度の構築と現行制度改正の両方が必要と述べた。

 

★法相「ウクライナと他国からの難民申請者は同列にできず」

 

政府は先週、ウクライナ避難民で身寄りのない人に対し実施している生活費などの支援期間を、当初の半年から1年へと延長する方針を決めた。同措置については、日本国内で同様に苦境にあるアフガニスタンやミャンマーからの避難民との待遇の違いを指摘する声も挙がっている。

 

これについて葉梨康弘法務大臣は会見で、「ウクライナは、その国の政府が何らかの迫害行為を行っているということではなく、他国からの侵略という非常事態的な状況の中で避難をされ、避難民もG7やEU諸国等との国際協調の中で受入れている」と述べて、ウクライナの状況を他国からの難民申請と同列に論ずるべきではないとの見解を示した。支援延長の理由としてはロシアの侵攻が長期化していることを挙げ、受入れの最前線となっている各自治体と連携しながら、的確なニーズの把握に努めていくとした。

 

出入国在留管理庁のまとめによれば、ウクライナからの避難民で入国時に身元保証人がいない人は、32日から914日までの累計で173人に上る。

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2022-09-15 13:54:00
★「留学生論文コンクール2022」 募集中

応募者はまず申込登録が必要/論文提出期限は1216日まで

 

毎年恒例の「留学生論文コンクール」が、今年度も開催される。公益財団法人「大学セミナーハウス」の主催(弊社共催)によるもので、通算13回目。同コンクールは日本の大学(学部・大学院等)で学ぶ留学生に、日本語による論文作成能力の向上の機会を提供すると共に、日本留学の成果を広く内外に発信することを目的としている。過去の応募者数は累積で600人を超えており、応募者の出身国・地域の数も約30に上る。

 

 今年度の募集は明日71日より正式に開始される。応募希望者は1031日までに、財団のホームページ(https://iush.jp/seminar/2022/06/491/)より申込登録を行った上で、自筆の論文をコンクール事務局(ishu-r@seminarhouse.or.jp)にメール添付で提出する。論文の提出期限は上記とは別で、1216日までとなっている。

 

論文のテーマは例年と同じで「グローバルイシューを考える」だが、別途、本人による副題が必要。論文はオリジナルかつ未発表のものに限られ、文字数は日本語4千字以内(参考文献は含めず)。応募作品は後日、審査委員会で審査の上、金賞(1本)、銀賞(2本)、銅賞(3本)を選出し、それぞれ賞金も贈呈される。入賞者は来年123日に、財団のホームぺージ等で発表される予定だ。

 

なお、昨年の受賞作品等は、下記リンクから参照できる。

 

2021年度 受賞結果と受賞作品】

https://iush.jp/preview_page/internationalstudents/thesis/2021_result/