インフォメーション
12月5日に日本語能力試験(JLPT)の実施が計画されていた国外会場の内、新たにタイのバンコクなどアジア5都市と、欧米など6都市を含めた計11都市で試験が中止となったことが分かった。新型コロナウイルス感染症拡大の影響によるもので、現地規制の状況や受験者らの安全を考慮した結果だという。国際交流基金などが発表した。
欧州ではすでに中止が決定していたハバロフスクに加え、ウラジオストク、サンクトペテルブルグ、ニジニ・ノヴゴロドのロシア3都市で取り止めになり、チェコとオーストリアはそれぞれ唯一の実施会場だったブルノとウイーンでの試験が行われないことになった。
またアジアの会場で中止が決まったのはタイのバンコク、チェンマイ、ソンクラーの3都市とラオス・ビエンチャン、スリランカ・コロンボの計5都市。このほか、ニュージーランドは3会場の内、オークランドが中止された。
これらに先立って、すでに発表済みのJLPT中止会場には、欧米などでカナダの2会場、ボリビアの1会場と、コスタリカ、ウルグアイ、イタリア、英国、ポーランド、イランの全会場が、また東南アジア地区ではインドネシアの7会場、マレーシアの3会場とフィリピン、ブルネイの全会場が含まれる。
なお、現時点で、留学生の来日者が多い東アジア地域の中国(大陸)、韓国、台湾、モンゴルの4か国・地域に関しては、全会場で試験が実施される見通しだ。
マカオ科技大学は中国大陸・広東省の珠海科技学院との間で、本科と大学院における教育・研究協力を推進する協定を結んだ。両校は今後、交流の枠組みづくりに着手し、学科の共同設立、単位の互換、人員の相互訪問などで積極的な協力を展開していく。
マカオ科技大学は国際的に著名な英国「タイムズ・ハイアー・エデュケーション」誌による「THE世界大学ランキング」で、世界トップ300大学の一つに選ばれたマカオ屈指の総合大学で、優れた教育資源には定評がある。かねてより珠海科技学院の学生は、マカオ科技大学の修士生推薦プロジェクトを通じて継続採用されている実績があるが、さらに今後は教学面や管理スタッフの国際性向上を視野に入れ、相互交流・訪問や人材養成・研修プログラムを通じた戦略的な提携関係を深化させる。
マカオ科技大学の李行偉教授は両校が共に比較的歴史の浅い、似通ったDNAをもつ大学であり、教育資源や専門領域においても相互補完性が強いとした上で、国の発展戦略の下、今回の連携は大きな可能性を秘めていると述べた。
一方、珠海科技学院の廖立国理事長は今回の協力協定により、大学院生や教員の養成・研修などを双方が共に推進する体制が整い、両校の発展を通じて広東省とマカオ双方の教育レベル向上に寄与することへの期待を表明した。
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日本学生支援機構(JASSO)は来週11月30日(火)に実施する2021年度第2回日本留学試験(EJU)の追試験で、合計16名の受験希望者に受験許可を与えたことを明らかにした。受験科目別では、半数の8名が日本語・理科・数学の受験者で、他8名が日本語のみか、又は日本語・総合科目・数学で受験する人となる。
追試験は、14日の本試験当日に体調不良で受験できなかった人等の救済を目的にJASSOが設定したもので、東京の「ベルサール東京日本橋」を会場に行われる。成績の公表は本試験の受験者と同じく、12月24日(金)に予定されている。
追試験の受験許可者は、下記サイトより受験番号にて確認できる。
https://www.jasso.go.jp/ryugaku/eju/news/__icsFiles/afieldfile/2021/11/22/2021-2_tsuishi.pdf
政府が先に水際対策を条件付きで緩和し、留学生ら新規入国者の受入れを再開したことを踏まえ、文部科学省は海外に在住の外国人が日本の大学へ入学を志願する場合に、「短期滞在」の枠組みにより受験目的の来日を認める方針を決め、すでに各大学長あてに通知した。原則としていずれか1つの大学が受入れ責任者となり、日本国内の行動管理を担うことを許可条件とする。文部科学省関係筋は24日、『留学生新聞』の取材に対して、大学院と大学(学部)の他に短期大学も許可対象となることを明らかにした。
新型コロナウイルス感染症の影響下で、これまで文科省では海外にいる外国人入学志願者については、可能な限り渡航を伴わない方法で入学者選抜を行うよう各大学に要請してきた。入国制限の段階的な解除後も同原則は維持されており、ICTを活用したオンライン試験の工夫など、代替措置を講じることで、受験機会を確保するよう求める方針は変わっていない。
ただ各大学が留学予定者に課す選抜方式によっては、渡航した上でなければ実施が難しい場合もあることから、文科省では本人が入国して受験するためのスキームを新たに示した。
具体的には、大学の留学生入試が「大学入学共通テスト」を利用する場合としない場合とで対応方法が分かれる。まず同テストを利用しない選抜方式で、受験に際し入国を求める場合には、海外在住者からの出願や受験希望を受けた大学が、受験生の受入れ責任者となり、入国前から入国後の行動制限解除まで責任を担う。受験生によっては他校との併願もあり得ることから、受入れ責任者としての申請が重複しないよう、事前に本人への出願状況や他校への相談の有無の確認も求める。
一方で共通テストを利用する選抜方式の場合、同テストに海外から出願した外国人受験予定者に対し、まず大学入試センターが最大5大学まで志望校を確認した上で、志望大学に入試方針をただす。例えば第一志望の大学が来日した上での共通テスト受験を求める時には、同大学が共通テストの受験も含めた受入れ責任者となり、入国前から入国後の行動制限解除まで責任を持って対応する形となる。
文科省関係筋によれば、今回の「受験入国」については、留学生の新規入国者らを対象とする「長期滞在」のスキームではなく、主として「商用・就労目的の短期滞在(3か月以下)」による来日となる。入国後の待機期間もワクチン接種証明書の提示と入国後3日目の検査結果により、同4日目以降は事前の申請に沿った活動が可能だが、共通テストや志望大学の入試を受験できるのは、原則、最も早くて行動制限が解除される同10日目以降となる。ただ同関係筋は、入試日程との絡みでこのスケジュール感では間に合わないような場合には、事前に大学側から申請してもらい、ケースバイケースで判断することもあり得ると述べた。
なおこのスキームで受験生として来日する場合には、留学生とは異なり入国時期に制限等は設けられていないが、後日合格した場合でも、留学生としての新規入国受入れが当面の政府方針に基づき段階的に進められている現状から、必ずしも大学や本人が当初予定していた入学時期の前に入国できる保証はない。そのため受入れ責任者となる各校においては、入学手続き、履修登録、さらにはオンライン授業の実施など、受験者が今後入国できないケースも想定した対応が必要となる見込みだ。
海外の入学志願者が受験目的で来日する場合の申請は、文科省高等教育局大学振興課・大学入試室で受付を開始した。(メールアドレスは、gaknyusi@mext.go.jp)。同省では目安として、入国前3週間程度の余裕を持って申請するよう求めている。
★法相、「特定技能2号」に12分野の追加を検討
古川禎久法相は先の会見で、熟練した技能を持つ外国人を対象とする在留資格「特定技能2号」に関して、対象分野を広げる可能性を公式に認めた。現在は適用外とされている12分野について、「各分野の所轄官庁と共に、現場や業界団体の意向を踏まえつつ、対象分野の追加に関する検討を行っていると承知している」と述べたもの。具体的な見直しの時期については「検討中」として明言を避けた。
現在、全部で14ある特定産業分野の内、「特定技能2号」での受入れが可能なのは、建設と造船・船舶工業の2分野に限定されている。
「特定技能2号」の対象に追加されれば、在留資格上の上限が通算5年の「特定技能1号」とは異なり、在留期間更新許可申請を行う上での制約が無くなるほか、家族の帯同も認められる。一部ではこれにより、外国人の就労が事実上「無期限」になるとの報道も出ていた。
これについて古川法相は「特定技能2号」は「受入れ企業との雇用契約を前提に、個々の在留状況に応じて一定の期間ごとに更新を認めるものであり、決して無期限の在留を認めるものではない」と否定した。
また現状では技能実習生からの移行が「特定技能」全体の8割を占めることについて、古川法相は「新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、外国人材が予定通りに来日できない状況が大きく影響しているのではないか」との認識を示した。
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〜介護分野など伸び顕著、ASEAN出身者が9割占める〜
出入国在留管理庁によれば、今年9月末時点で「特定技能1号」の在留資格を取得して日本に在留する外国人の総数は3万8337人と、3か月前の6月時点(2万9144人)から31%(9193人)増加した。分野別では飲食料品製造業(1万3826人)を筆頭に、農業(5040人)、介護(3947人)、建設(3745人)、産業機械製造(3180人)が続くが、このうち直近の増加率が最も高いのは介護(+46%)で、建設(+34%)、飲食料品製造業(+32%)等も伸びが目覚ましい。新型コロナウイルス感染症に伴う水際対策で、海外からの新規入国が年明け以降約10か月間に渡り停止された影響で、人手不足が顕著となっていた業界を中心に、特定技能の枠組みによる国内在留外国人の吸収が進んだとみられる。ルート別では、技能実習生からの移行組が3万734人と8割を占めた。
「特定技能1号」の在留資格者を出身国別に見ると、ベトナムが2万3972人と全体の62%を占めており、受入れ14分野中12分野で最多となっている。特に建設では74%、飲食料品製造では73%とベトナム出身者の比重が高い。一方、造船・舶用工業分野で全体の6割を占めたフィリピン出身者は自動車整備分野でもベトナム出身者を上回り、全分野で3591人とベトナムの次に総数が多かった。
このほかに、総数3位の中国(3194人)を除けば、インドネシア(3061人)、ミャンマー(1733人)、タイ(827人)、カンボジア(767人)など、特定技能の主要な担い手は東南アジア地域の出身者がほぼ独占する形となり、その割合は少なくともASEAN6か国だけで全体の9割近くに及んでいることが裏付けられた。なおインドネシアとカンボジアの出身者は、就労分野別で農業が多い。
都道府県別の状況では、特定技能外国人の総数トップは愛知県で唯一の3千人超(3314人)となっているほか、千葉県(2607人)、埼玉県(2305人)、茨城県(2158人)、東京都(2138人)等、首都圏が比較的多い。西日本エリアでは大阪府(1999人)、福岡県(1620人)、兵庫県(1459人)、広島県(1417人)の順。特定技能外国人の数が単一都道府県で千人を超えているのは、上記以外に神奈川県(1969人)、北海道(1798人)、群馬県(1294人)、静岡県(1039人)を合わせた計13都道府県だった。
★地方空港の国際線再開に向けた体制確保を要望
〜全国知事会が政府向け緊急提言まとめる〜
全国知事会は21日、最近の新型コロナウイルス感染症の感染状況を受け、「第6波への備えと日常生活の回復に向けて」と題する政府への緊急提言をまとめた。基本的な感染対策の継続と安全・安心な日常生活の確保を柱に、地方との十分な協議を踏まえ、実効性ある感染対策と新たな経済対策にスピード感を持って取り組むよう求めている。
知事会提言では水際対策について、政府による新規入国者の条件付き受入れ決定を踏まえ、地方経済の回復を左右する「外国人観光客の受け入れ再開に向けて、海外のワクチン接種や入国制限緩和の状況を踏まえた具体的なプロセスを早急に示す」ことを提言。焦点となっている「地方空港における国際線の再開」に関しては「新型コロナワクチン接種証明書の活用などを含め、必要な体制を確保すること」を取り組むべき課題に挙げた。
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