インフォメーション
2020年4月から昨年3月までの2020年度中に、学位取得を目的としない短期教育プログラムで各教育機関が受入れた外国人学生の数が、わずか136人にとどまっていたことが、日本学生支援機構(JASSO)の調査で分かった。新型コロナウイルス感染症の影響により新規入国が制限されていた影響によるもので、2万人を超えていた前年の2019年度から激減した形だ。
該当するのは大学等で学則上の設置科目の受講を伴い実施されるか、またはこれには該当しないが受講証明書(サーティフィケート)の発行を伴って行われるプログラム。受講者の在留資格は一般的に「留学」ではなく、「短期滞在」等が付与されている。
JASSOの調査結果によれば、短期教育プログラムの実施レベルでは大学学部が79人、大学院が56人で、協定等による受入れが全体の8割近く(105人)を占めた。専攻分野は人文科学(43人)と社会科学(28人)で半数を超えており、この他では工学(20人)、芸術(10人)、理学(7人)等となっている。
受講した外国人学生の出身国・地域別では中国、韓国、米国、ドイツの各国が10人超となっているほか、モンゴル、ベトナム、イタリア、カンボジア、フランス、ウズベキスタン等が各5人以上いる。
政府は今年3月から外国人に対する新規入国制限を段階的に緩和しており、今後国際的な往来が順調に回復していけば、短期教育プログラムによる来日者の回復にも期待がかかる。
★外国人の円滑な民間賃貸住宅入居へ 多言語・動画配信で支援
国土交通省は来日する留学生等外国人が民間賃貸住宅へ円滑に入居できるよう、手続きマニュアルの多言語化や動画配信に力を入れている。すでに日本での部屋探しに役立つよう「部屋探しのガイドブック」を14か国語で配信中だが、さらに賃貸住宅におけるルールやマナーを分かりやすく説明した動画「外国人住まい方ガイド」を作成した。閲覧時には希望する言語を選択できるようになっており、例えば不動産業者が店頭で外国人入居希望者に対し事前に同動画を見てもらうことにより、トラブル等の未然防止に役立てることが期待されている。また同サイトでは契約時に役立つ各種チェックシートや「入居申込書」、「重要事項説明書」、「賃貸住宅標準契約書」、「定期賃貸住宅標準契約書」等の見本も14か国語で掲載していて有益だ。リンク先は下記まで。(動画は下記にアクセスの上、サイト下段にある「外国人住まい方ガイド(動画)」を参照。)
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000017.html
★ウクライナ避難民の受入れ 1か月で393人
松野博一官房長官は4日の定例会見で、ウクライナ避難民の受入れ状況について、岸田文雄首相が受入れを表明後の3月2日から4月2日までの1か月間で、計393人に対し日本への入国を認めたことを明らかにした。避難民らには就労可能な在留資格「特定活動」が付与される見通し。一方、日本が今後の支援を行う上でのニーズや課題を把握するため、首相特使として隣国のポーランドを訪問していた林芳正外務大臣らは5日、政府専用機に20人の現地避難民を同乗して帰国する。
★ERFSによる新規入国希望者向け「受付済証」の発行件数 約34万1千件
4月4日:2973件(18時までの日計)
4月3日:370件(最終)
39日間累計:34万1604件
政府は先月から水際対策を段階的に緩和し外国人の新規入国者受入れを再開したが、松野博一官房長官は4月1日の定例会見で、その後の留学生の入国状況について、「3月1日時点では在留資格の認定を受けながら入国できていない外国人留学生は約15万人いたが、現在までにこの内1万人強は入国したものと聞いている」ことを明らかにした。
★入国者総数の上限 10日より一日1万人に引き上げ
また松野官房長官は同じ会見で、日本人の帰国需要や留学生等外国人の入国ニーズに適切に対応するため、入国者総数の上限を4月10日より引き上げ、一日あたり1万人程度を目安とする方針を明らかにした。検疫体制の整備や防疫措置の実施状況を踏まえた措置だとしている。今後の水際対策については、内外の感染状況や主要国の水際対策の状況等を踏まえながら検討を進め、「段階的に国際的な人の往来を増やしていきたい」と述べた。
★水際緩和から2週間後の週 入国者の陽性率は低下
水際緩和の2週間後に当たる3月13〜19日の週に入国した外国籍者が、空港検疫で受けた検査結果で、検体数1万9639件の内、陽性は371件、陽性率は1.88%であったことが厚生労働省のまとめで分かった。この前週は検体数1万3869件、陽性283件、陽性率2.04%となっており、入国者(検体数)が徐々に増える中でも陽性率は下がっており、入国状況は順調に推移していると言える。この内、中国から入国した外国籍者は検体数2697件の内陽性は1件のみで、台湾からの入国外国人は検体数714件で陽性0件だった。
現時点で陽性確認例は一部の国からの入国者に集中しており、いずれも現在政府が検疫強化(検疫所指定施設での3日間待機)の対象国・地域として指定している。
4月2-3日:745件(3日18時までの日計)
4月1日:3449件(最終)
38日間累計:33万8462件
【お知らせ:中国から日本行きの航空券をお求めの方】
現在、留学生が中国から来日する際に、航空便の運航休止等により一部で航空券が取得しづらい状況が生じていますが、弊社が現地の大手旅行社から得た情報で、「今月の広州発東京行きチャーター便の予約が、独自ルートにより可能」となっています。便は4月20日と27日の中国南方航空CZ8101便(運航予定時間は広州8:50→東京14:10)、価格は1万2200人民元とのことです。ご希望の方は担当者にお繋ぎしますので、まずは弊社までメールか電話でご連絡下さい。なお座席数に限りがあるため、ご連絡時点で完売の場合はご容赦ください。
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2022年度第1回目となる6月19日の日本留学試験(EJU)の応募者数が判明した。日本学生支援機構(JASSO)によれば、日本国内は1万1688人、国外が5702人の計1万7390人となっている。日本国内の実施地域別では東京都(7829人)の受験者数が最多で、大阪府(1047人)、京都府(781人)等が続く。国外会場は韓国・ソウル(2335人)と香港(1398人)が多く、韓国・プサン(491人)や台湾・台北(350人)、モンゴル・ウランバートル(217人)も一定数に上る。
EJU6月試験は今月11日までで応募受付を終了しており、5月20日に受験票の発送を予定している。
★上海の外出制限 留学予定者にも相応の影響
中国・上海市において、新型コロナウイルス感染症の再拡大を受けた厳格な外出制限が行われている状況を踏まえ、松野博一官房長官は3月31日の会見で、「帰国を予定していた在留邦人にも影響が出ていると承知している」とした上で「在上海日本国総領事館から上海市当局等の関係部局に対して、在留邦人の市内への移動等について累次に渡り働きかけを行ってきている」ことを明らかにした。
同問題を巡っては、中国内から日本など海外へ出国予定の留学予定者らの「足」にも影響が及んでいる。近く日本留学を予定していて訪日ビザを申請中だという学生の母親は、本紙に寄せた連絡で、「自宅のあるエリアが封鎖されていて、空港へ行くのはおろか外出もできない」と述べ、子女が予定通り出国できるか不安な胸中を語った。
一方で、コロナ感染がそれほど拡大していない北京市や南部の広東省など上海以外のエリアでは、中日間の航空便の座席確保が難しい状況は続いているものの、いわゆるロックダウン的な外出制限は行われてしない。日本政府も、中国全土からの入国者に対する現行の検疫措置を維持する方針を先に表明済みだ。
★水際措置を再度見直し インドネシアとイランが自宅等待機に
政府は水際対策に伴うオミクロン株の指定国・地域を4月1日から再度変更し、インドネシアとイランからの入国者を従来の検疫所指定施設での3日間待機から、自宅等における7日間待機へと変更した。これに伴い、日本入国時に検疫所指定施設で待機が必要なのは、韓国、ベトナムなど下記の8か国となった。
※検疫所の宿泊施設での3日間待機措置の対象国・地域 (8か国)
エジプト、韓国、サウジアラビア、スリランカ、トルコ、パキスタン、ベトナム、ロシア全土
★ERFSによる新規入国希望者向け「受付済証」の発行件数 約33万3千件
3月31日:3093件(18時までの日計)
3月30日:3761件(最終)
35日間累計:33万3641件
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JASSOが「外国人留学生在籍状況調査」の最新統計を公表
(早稻田大学)
日本学生支援機構(JASSO)が例年実施している「外国人留学生在籍状況調査」の集計結果が判明した。同調査は、日本の大学・大学院、専門学校、日本語教育機関等で「留学」の在留資格により在籍している外国人留学生の数を集計している。それによると昨年(2021年)5月1日現在の留学生総数は24万2444人で、前年に比べ3万7153人(13.3%)の減少となった。2019年の31万2214人をピークに、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、2年連続で3万人超が目減りした形だ。(注:同統計には入学に必要な手続きが完了したものの入国制限で来日できていなかった留学生も含まれている。)
留学生の出身国・地域別では中国が11万4255人で最も多く、以下、ベトナム(4万9469人)、ネパール(1万8825人)、韓国(1万4247人)、インドネシア(5792人)、台湾(4887人)の順となっている。この内、日本語教育機関の在籍者のみでみると、中国(2万192人)とベトナム(1万877人)両国の出身者で全体(4万567人)の76%を占める構図だ。
留学生が在籍している教育機関別では大学学部(7万3715人)と大学院(5万2759人)を合わせると全体の半数を超えていて、短期大学2331人、高等専門学校453人、専門学校7万268人となっている。日本語教育機関は4万567人で、この他、準備教育課程に2351人が在籍していた。
専攻分野別の動向をみると、社会科学(7万6301人)と人文科学(7万2954人)がほぼ拮抗しており、両分野の専攻者で6割強を占める。理科系では工学(4万1009人)、理学(4413人)、農学(4094人)等が多い。時代状況を反映してか、保健分野の専攻者(5990人)も前年から百人超増えている。最も伸びが大きかったのは芸術分野(1万3361人、272人増)だった。
留学生が学んでいる校舎の所在地(都道府県)別では、東京都(8万5191人)を筆頭に、大阪府(2万1783人)、福岡県(1万6537人)、京都府(1万3638人)、兵庫県(1万756人)、埼玉県(1万309人)、愛知県(9672人)、千葉県(8683人)、神奈川県(7215人)の順となっている。
また宿舎別状況については、民間の宿舎・アパートに居住している留学生が全体の85%に達しているが、学校設置の留学生宿舎が比較的多い日本語教育機関の留学生に限定すると、この比率は73%に下がる。
★留学生受入れ数の多い大学:総数上位30校中、私大が19校
JASSO調査では、昨年(2021年)5月1日現在で留学生在籍者数の多い主要大学の概況も明らかになった。全国で最多の留学生を受入れていたのは4084人の東京大学で、京都大学(2493人)、大阪大学(2408人)、九州大学(2261人)、筑波大学(2171人)等を含め、総数上位15校中9校を国立大学が占めている。
一方、私立大学では早稲田大学(3967人)を筆頭に、日本経済大学(2984人)、立命館大学(2752人)、立命館アジア太平洋大学(2465人)、慶應義塾大学(1784人)など計19校が、総数上位30校以内に入った。
※留学生受入れ数の多い国公立大学 (2021年5月1日現在)
①東京大学4084人、②京都大学2493人、③大阪大学2408人、④九州大学2261人、⑤筑波大学2171人、⑥東北大学2044人、⑦北海道大学1991人、⑧名古屋大学1937人、⑨東京工業大学1818人、⑩広島大学1622人、⑪神戸大学1107人
※留学生受入れ数の多い私立大学 (2021年5月1日現在)
①早稲田大学3967人、②日本経済大学2984人、③立命館大学2752人、④立命館アジア太平洋大学2465人、⑤慶應義塾大学1784人、⑥東京福祉大学1705人、⑦東洋大学1661人、⑧日本大学1571人、⑨明治大学1477人、⑩京都情報大学院大学1313人、⑪東海大学1301人、⑫帝京大学1170人、⑬東京国際大学1149人、⑭同志社大学1094人、⑮関西大学1083人、⑯京都精華大学1081人、⑰上智大学1078人、⑱法政大学1074人、⑲拓殖大学1037人
★東京入管管内で在留手続きのオンライン予約システムが稼働
東京出入国在留管理局では、3月30日より在留手続きのための来庁日の予約をオンラインで受け付ける申請予約システムの利用が可能となった。在留資格変更や在留期間延長、資格外活動許可などの申請が対象で、4月4日の申請分から同システムを使った事前予約が可能となっている。在留カードを持っている人なら誰でも利用できる。詳細は下記リンクを参照。
https://www.moj.go.jp/isa/content/001370641.pdf
★ERFSによる「受付済証」の発行件数 33万件超える
新規入国希望者向けに入国者フォローアップシステム(ERFS)を通じて発行された「受付済証」の件数は3月30日時点で33万件を超えた。
3月30日:3401件(18時までの日計)
3月29日:3629件(最終)
34日間累計:33万188件
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~JALなど一部便は週末到着便も利用可に~
留学生の入国を円滑に進めるため、原則として平日の航空券の空席を留学生に活用してもらう「留学生円滑入国スキーム」について、文部科学省は3月29日より外国航空会社5社が参画することになったと発表した。5社は中国国際航空、中国南方航空、春秋航空、厦門航空の中国系4社とネパール航空。
また4月8日以降は、金曜日から日曜日までに日本へ到着する下記の便についても、同スキームによる入国が可能になるという。
・日本航空 大連→成田便(金曜到着)/・日本航空 広州→成田便(金曜到着)/
・春秋航空 上海→成田便(日曜到着)/・厦門航空 福州→成田便(金曜到着)/
・ネパール航空 カトマンズ→成田便(土曜到着)
各航空会社の予約方法等は下記リンクにて参照。
https://www.mext.go.jp/a_menu/coronavirus/mext_00149.html
★在留資格「留学」所持者 昨年末時点で20万7千人
出入国在留管理庁によれば、2021年12月末時点で日本に在留する留学生(在留資格「留学」所持者)はコロナ禍の入国制限に伴う影響等により、前年より26%減の20万7830人となった。出身国(地域)別では、中国(9万6594人)が最多で、ベトナム(4万6403人)、ネパール(1万6858人)、韓国(8616人)、インドネシア(4686人)、台湾(3907人)等が続いている。在留資格「留学」による在留者は2年前の2019年末時点で34万5千人余りだったが、新型コロナウイルス感染症の蔓延以降、新規来日が滞った影響で大幅に減少した。
一方で政府は3月から外国人向けの水際措置緩和に踏み切り、留学生の新規入国も再開された。今年1月時点で在留資格認定証明書(COE)の交付を受けながら来日できていない留学生は約15万人おり、文部科学省によればこの内約11万人が、早期の来日を希望している。今後、夏場に向けて入国がスムーズに進めば、「留学」生数も大幅な回復に転じる可能性が高い。
なお2021年中に新規で日本に入国した留学生1万1651人の出身国(地域)別内訳は、中国4446人、ベトナム1443人、韓国556人、インドネシア473人、ネパール379人、タイ362人、台湾260人等となっている。
★「留学」生の在留資格取消や不法残留が大幅に減少
2021年中に留学生が在留資格を取り消された事案は157件で、前年の524件から7割減と激減していたことが、出入国在留管理庁のまとめで分かった。この数は4年前と同水準となる。取り消された事由別では、正当な理由なく在留資格に応じた活動を行っていなかったケースが大半で、勉学を3か月以上行わないまま在留し続けていた(65件)とか、他の活動を行うか行おうとしていた(89件)事例が中心だという。具体的には学校を除籍後に、アルバイトをしながら在留していたケース等が該当する。
また今年1月1日現在、在留資格「留学」の不法残留者は2436人で、前年(5041人)から51.7%減とこちらも大幅に減った。一方で全ての在留資格における不法残留者の減少率は19.4%に止まっており、留学生と技能実習生(41.1%減)の不法残留者が際立って少なくなった形だ。コロナ禍の影響により、帰国者が増えたことも一定程度作用したとみられる。
★在中国日本大使館がビザ申請手数料を変更
在中国日本大使館は4月1日以降に提出される査証(ビザ)申請について、査証手数料を変更すると発表した。一般入国ビザは175元に引き下げとなる(3月末までの申請分は200元)。同手数料は原則として毎年1回、為替相場の変動を踏まえて4月1日付けで改正されており、今改定も最近の円安傾向が反映されたものとみられる。なお上海や瀋陽等の日本総領事館で申請を行う際も、同様の扱いとなる。なお中国でのビザ申請は原則として代理機関を通じて行うため、代理申請機関に支払う手数料等はこれまで同様、査証手数料とは別途必要だ。
★ERFSによる新規入国希望者向け「受付済証」の発行件数 約32万6千件
3月29日:3296件(18時までの日計)
3月28日:3810件(最終)
33日間累計:32万6454件
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