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2022-04-12 17:17:00

末松文科大臣、5月末までの待機留学生解消へ「最大限の努力を続ける」

 

末松信介文部科学大臣は12日の会見で、3月以降にこれまで約3万人(速報値)の留学生が日本へ入国したことを明らかにした。一般の入国枠での来日は順調に進んでおり、一般枠で予約が困難な中国やネパールからの航空便についても「留学生円滑入国スキーム」による手配を補完的に行っていて、これまでに同スキームにより約300人の仮予約が完了したという。文部科学省関係者はこの実数に対する評価を問われ、同スキーム自体が一般入国枠で航空券が取れない場合の補完的な制度で、留学入国者全体ではすでに昨年1年間の入国者数(11千人)を超えているとの認識を示した。同省としては引き続き、待機留学生が着実かつ円滑に入国できるよう全力を挙げて取り組むとしている。

一方、2月下旬時点で約117千人と見込んでいた待機留学生の今後の入国見通しについて末松大臣は「ここに来て入国のピッチはかなり上がってきており、(5月末までに全員入国という当初目標に向けて)概ね順調に推移している。(引き続き)最大限の努力を続ける」と述べた。ここにきて新型コロナウイルス感染症の新たな変異株XE系統が国内で初めて確認されるなど懸念材料も出ているが、政府は今月10日より、一日あたりの入国者総数上限を7千人から1万人程度に引き上げており、末松大臣は「今回の水際対策の緩和により、(留学生の)入国のさらなる加速化を期待している」と述べた。

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2022-04-11 12:13:00

 

厚生労働省が48日時点で公表したデータによると、320日から26日の1週間に、日本へ入国した外国籍者の空港検疫における総検体数28026件の内、陽性検体数は454件、陽性率は1.6%で前週(1.8%)よりやや低下した。陽性検体の7割以上(329件)が、検疫所指定施設で待機が必要な指定国2か国からの入国者に集中している。なお上海市など一部エリアで感染の急拡大が伝えられる中国からの来日者は、検体数3628件で陽性は1件に止まった。同数値は現状との時間差もあることから、引き続き今後の影響を注視していく必要がある。

 

一方、新型コロナウイルス感染症の新たな変異株で従来よりも感染力が強いとされるXE系統に関し、松野博一官房長官は7日の会見で、「現時点では検疫や国内において(感染例が)確認されたとの報告は受けていない」としながらも、引き続き諸外国の状況や知見等も収集しつつ、ゲノムサーベイランスによる監視を続けていく方針を表明するなど、警戒感を示した。

 

★「観光客を除く外国人」の入国枠を拡大中

〜岸田首相、観光目的の受入れ再開には慎重姿勢〜

 

岸田文雄首相は8日夜に会見を開き、水際対策に関連して31日から「観光客を除く外国人の入国を拡大していく方針」を打ち出したことを踏まえ、政府として直近で1日の入国者数を1万人に広げるなど「枠を拡大してきているところ」だと述べた。

観光を目的とする外国人の受入れについては「今後も感染状況とか、国際的な各国の動きとか、こういったことを見ながら、適切に判断していかなければならない」と述べるにとどめた。そして具体的な再開の予定は確定していないとして、「水際対策全体の流れの中で、これからの動向もしっかり踏まえた上で、判断していきたい」と繰り返した。

また岸田首相は、ウクライナ避難民の円滑な渡航を念頭に、日本政府として当面毎週、ポーランドからの直行便の座席を借り上げるなど、積極的な受入れをさらに進める方針を表明した。一方でこうした取組みをシリアやミャンマー等、ウクライナ以外の難民も対象に広げていくかについて問われた際には、改めて国会論議も踏まえながら対応していく課題との認識を示し、現時点での運用変更等については考えていないと明言した。

 

★「受付済証」の発行件数が35万件超える

 

新規入国希望者向けに入国者フォローアップシステム(ERFS)を通じて発行された「受付済証」の件数が、47日までの累計で35万件を超えた。同システムは225日に受付を開始してから数日間で申請が20万件に達するなど終始ハイペースで推移。410日までの45日間で交付が356337件と、今年1月時点で入国待機中だった外国籍者の総数(約40万人)に迫っている。ただ一部の国・地域の在外公館では、査証(ビザ)給作業が追い付いておらず、入国までの手続き迅速化が引き続き課題と言える。

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2022-04-07 12:59:00

 

政府は新型コロナウイルス感染症をめぐる世界的な状況を受けて、これまで入国前14日以内に162の国・地域に滞在歴がある外国人を上陸拒否の対象としてきたが、48日よりこの内106か国・地域を対象から除外することを決めた。引き続き上陸を拒否する56の国・地域は中東・アフリカや中南米、欧州の国々で占められ、アジア諸国は全て解除される。

 

同措置は2020年春のコロナ拡大以降、政府が累次にわたって指定してきたもので、最初の対象は武漢のある中国湖北省や浙江省等だった。その後、当初指定された中国大陸、台湾、韓国等は感染状況がいったん鎮静化したことに伴い同年11月に解除され現在に至っている。この間に世界的な感染拡大を受けて、入国禁止の対象は逐次拡大の一途をたどり、今月初旬時点では162の国・地域に及んでいた。

 

今回の大幅な除外に伴い、論理上は外国人の入国を一律で禁止する措置が、世界の大半の国・地域を対象に見直されることになるが、来日留学生等をめぐっては運用上の大きな変更はない。解除対象とされたところでも、新規入国に際しては引き続き現地の在外公館で査証(ビザ)の事前取得が必要だからだ。また今年3月以降の留学生のように、政府が「特段の事情」があると認めれば、上陸拒否対象国・地域であってもすでに入国は可能となっている。ただ大きな枠組みとしての上陸拒否が撤廃されていくことで、観光等の往来正常化へ向けた前提条件が徐々に整うという象徴的な意味合いがある。

 

★検疫所指定施設での3日間待機は7か国に

 

政府は本日(7日)から入国時の検疫強化対象国・地域を再度見直し、検疫所が指定する宿泊施設で3日間待機を求める対象国からサウジアラビアを外し、自宅等における7日間待機へと変更した。これに伴い、7日以降の該当国は韓国、ベトナム、スリランカ、パキスタン、エジプト、トルコ、ロシアの7か国となる。

 

★インド製不活化ワクチンも入国時に有効~厚労省が容認

 

海外から日本への入国に際し有効なワクチン接種証明書で、厚生労働省は2回目までの接種対象ワクチンとして新たに、インドの製薬会社バーラト・バイオテック(Bharat Biotech)が開発した不活化ワクチン「コバクシン(Covaxin)」を加えた。4100時より適用となる。但し同ワクチンの2回接種者でも、3回目についてはファイザーやモデルナなど他の指定ワクチン接種が要件となる見通し。コバクシンはすでにインド国内で承認されているほか、202111月に世界保健機関(WHO)が緊急使用リストに追加した。

 

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2022-04-06 16:48:00

 

新型コロナウイルス感染症が中国内でも再拡大している状況を受けて、中国から日本へ向かう航空便が一部運休となるなど影響がじわりと広がっている。中国の民航局は中国への到着便で陽性者数が一定基準を超えた場合には同路線の運航停止を命じることとしていて、中国-日本路線においても、最近複数社の航空便が運休や減便となった。

 

具体的には日本航空の大連から成田行きのJAL820便(火曜日到着便)の運航が4月中は全てとりやめとなり、厦門航空は福州から成田に向かう便が来週にかけて運休の可能性があるほか、18日の週以降は週1便に減便される予定だという。また上海地域では外出制限措置が長期化しており、今後留学予定者の足にも一定の影響を及ぼす恐れが出ている。

 

 近く来日を控えている留学予定者や受入れ機関関係者は、搭乗予定のフライトが予定通り運航するかどうか直前まで情報を確認する必要がある。

 

★「入国者数の制限撤廃を」 経団連会長が政府に要望

 

日本経済団体連合会(経団連)の十倉雅和会長は4日の定例会見で、政府が今月10日から1日当たりの入国者数を7500人から1万人に拡大すると決めたことに言及し、これまで経団連としても渡航先に関する感染症危険レベルの緩和を含め水際措置の見直しを訴え続けてきた立場から「政府の決定を評価、歓迎する」と述べた。一方で十倉会長は「今後、空港での検疫等の合理化、効率化を図り、入国者数の制限撤廃に向かっていってほしい」と政府にさらなる対応を求めた。

 

★「補完的保護対象者」認定制度創設へ 入管法改正案の再提出も

 

松野博一官房長官は5日の会見で、ウクライナ避難民の保護等を念頭に、内戦や戦争に巻き込まれ生命の危険がある人など、難民条約上の難民に該当しない人々を「補完的保護対象者」として認定し、難民に準じて保護する制度の創設に向けて前向きに対応していく考えをにじませた。同制度は昨年の通常国会で成立が見送られた入管法改正案に盛り込まれていた経緯があり、松野長官は関連法案の再提出に向け、現在法務省で検討していると述べた。

 

ERFSによる新規入国希望者向け「受付済証」の発行件数 約345千件

 

45日:3065件(18時までの日計)

44日:3398件(最終)

40 日間累計:345094

 

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2022-04-05 13:19:00

 

20204月から昨年3月までの2020年度中に、学位取得を目的としない短期教育プログラムで各教育機関が受入れた外国人学生の数が、わずか136人にとどまっていたことが、日本学生支援機構(JASSO)の調査で分かった。新型コロナウイルス感染症の影響により新規入国が制限されていた影響によるもので、2万人を超えていた前年の2019年度から激減した形だ。

該当するのは大学等で学則上の設置科目の受講を伴い実施されるか、またはこれには該当しないが受講証明書(サーティフィケート)の発行を伴って行われるプログラム。受講者の在留資格は一般的に「留学」ではなく、「短期滞在」等が付与されている。

JASSOの調査結果によれば、短期教育プログラムの実施レベルでは大学学部が79人、大学院が56人で、協定等による受入れが全体の8割近く(105人)を占めた。専攻分野は人文科学(43人)と社会科学(28人)で半数を超えており、この他では工学(20人)、芸術(10人)、理学(7人)等となっている。

受講した外国人学生の出身国・地域別では中国、韓国、米国、ドイツの各国が10人超となっているほか、モンゴル、ベトナム、イタリア、カンボジア、フランス、ウズベキスタン等が各5人以上いる。

政府は今年3月から外国人に対する新規入国制限を段階的に緩和しており、今後国際的な往来が順調に回復していけば、短期教育プログラムによる来日者の回復にも期待がかかる。

 

外国人の円滑な民間賃貸住宅入居へ 多言語・動画配信で支援

 

国土交通省は来日する留学生等外国人が民間賃貸住宅へ円滑に入居できるよう、手続きマニュアルの多言語化や動画配信に力を入れている。すでに日本での部屋探しに役立つよう「部屋探しのガイドブック」を14か国語で配信中だが、さらに賃貸住宅におけるルールやマナーを分かりやすく説明した動画「外国人住まい方ガイド」を作成した。閲覧時には希望する言語を選択できるようになっており、例えば不動産業者が店頭で外国人入居希望者に対し事前に同動画を見てもらうことにより、トラブル等の未然防止に役立てることが期待されている。また同サイトでは契約時に役立つ各種チェックシートや「入居申込書」、「重要事項説明書」、「賃貸住宅標準契約書」、「定期賃貸住宅標準契約書」等の見本も14か国語で掲載していて有益だ。リンク先は下記まで。(動画は下記にアクセスの上、サイト下段にある「外国人住まい方ガイド(動画)」を参照。)

https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000017.html

 

★ウクライナ避難民の受入れ 1か月で393

 

松野博一官房長官は4日の定例会見で、ウクライナ避難民の受入れ状況について、岸田文雄首相が受入れを表明後の32日から42日までの1か月間で、計393人に対し日本への入国を認めたことを明らかにした。避難民らには就労可能な在留資格「特定活動」が付与される見通し。一方、日本が今後の支援を行う上でのニーズや課題を把握するため、首相特使として隣国のポーランドを訪問していた林芳正外務大臣らは5日、政府専用機に20人の現地避難民を同乗して帰国する。

 

ERFSによる新規入国希望者向け「受付済証」の発行件数 約341千件

 

44日:2973件(18時までの日計)

43日:370件(最終)

39日間累計:341604