インフォメーション
文部科学省が質の高い教育を行っていると認定した専修学校専門課程の卒業留学生に対し、日本での就職を目的とする在留資格の申請要件が緩和される「外国人留学生キャリア形成促進プログラム」について、今年度(令和6年度)の最終的な認定状況が明らかになった。
新たに認定を受けたのは、全国60校123学科で、都道府県別では東京都(10校19学科)と愛知県(10校18学科)、大阪府(9校21学科)の3大都市圏が特に多い。学校によっては、一部の学科で昨年度認定を受け、今年度は別の学科・課程を申請し改めて認められたケースも出ている。
制度のスタートとなった昨年度(令和5年度)は、審査の結果、のべ188校475学科が認定されたが、この内、今回名称変更を申請し許可されたケースも21校36学科に上る。また、今年度末までで廃止となる1校2学科のほかに、認定要件に該当せず不適合とされた1校1学科の計2校3学科が、認定取消しとなった。
※「外国人留学生キャリア形成促進プログラム」とは?
文科省では令和5年度に「専修学校の専門課程における外国人留学生キャリア形成促進プログラムの認定に関する規程」を策定し、外国人留学生のキャリア形成促進を目的に、日本社会への理解促進に資する質の高い教育を行っている専門課程を認定する制度を新たに創設した。
本来、専門学校を卒業した留学生が日本で就職する際には、在学中に専攻した科目と就職先で従事しようとする業務との間に関連性が要求されるが、同プログラムの認定学科を修了した者について、出入国在留管理庁では「質の高い教育を受けたことにより、修得した知識を応用できると考えられる」として、在留資格「技術・人文知識・国際業務」の審査に際し、同関連性について柔軟に判断する方針を打ち出している。
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令和6年の1年間で、留学生が出入国在留管理庁から「留学」の在留資格を取消された事案が、前年度より大幅に増え312件に上ったことが分かった。前年(令和5年)は183件にとどまっていて、7割強の増加となる。令和2年時点で524件あった留学生の在留資格取消は、コロナ禍の長期化後いったんは157件まで減少していたが、再び反転増に転じた形だ。該当者を出身国・地域別にみるとベトナムが212件で最も多く、ウズベキスタン(25件)、ネパール(23件)など最近入国者が急増している国も一定数に上る。中国大陸は12件だった。
出入国在留管理法(入管法)では在留資格取消しに関する規定を定めていて、①正当な理由なく在留資格に応じた活動を3か月以上行わず在留している、②正当な理由なく在留資格に応じた活動を3か月以上行わず、かつ本来の活動とはほかの活動を行い(行おうとして)在留している、等が取消対象となる。留学生の場合は学校を除籍後に3か月以上、在留やアルバイトを続けているケースが多い。入管庁によると、令和6年は①が148件、②が163件あった。
なお、同時期に日本に在留中の留学生は約40万2千人で、留学生在籍者全体に占める在留資格取消対象者の比率は僅か0.1%にすぎない。ただ再び増加傾向にあることから、在籍上のルールや、資格外活動許可は本分である学業の継続が前提であることを、改めて新年度のオリエンテーション等の場で徹底することが求められる。
また令和6年中に入管法違反による退去強制手続き又は出国命令手続きがとられた者の内、在留資格「留学」は前年比で17件増え800件だった。
※「留学」からの不法残留者は2千人台で推移
一方、出入国在留管理庁のまとめによれば、今年1月1日時点における不法残留者の内、不法残留となった時点の在留資格が「留学(一部「就学」も含む)」だった者の数は2245人で、前年より43人減少した。コロナ禍の影響等もあり大幅に減った令和4年以降、常時2千人台で推移している。該当者の出身国・地域別では中国大陸(822人)、ベトナム(801人)、スリランカ(128人)、韓国(113人)の順となっている。
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日本企業等での就労を目的とする在留資格「技術・人文知識・国際業務」をもつ外国人が、2024年末時点で史上最高の41万8706人に上ったことが、出入国在留管理庁のまとめで分かった。前年度末との比較では実数で約5万6千人(15%)増えており、コロナ禍の影響により前年比マイナスに転じた3年前(2021年末)時点と比べると5割増(約14万3千人増)の水準となる。国内の人手不足と企業活動のグローバル化、中でもインバウンド需要や高齢化社会に対応した人材ニーズの高まりが急増の背景にあるとみられる。
「技術・人文知識・国際業務」の在留資格者を出身国・地域別にみると、前年に続きベトナムが最多で10万8334人だった。この数にほぼ匹敵するのが中国大陸(10万3622人)で、両国出身者を合わせると全体の半数を超える。最近、留学在留者が急増中のネパールは4万489人で3番手。さらに韓国(2万6180人)、スリランカ(1万6163人)、台湾(1万5513人)、ミャンマー(1万4000人)、インド(1万3619人)、フィリピン(1万552人)等が続く。
主要国・地域の内、前年比で増勢が著しいのはミャンマー(+33%)、スリランカ(+32%)、ネパール(+23%)であり、ベトナム、中国大陸、台湾、インドは各1割台の増加にとどまる。1万人以下の国ではインドネシアも同25%増の8371人まで上積みしており、全般的に南アジア・東南アジア地域の伸びが際立つ。欧米諸国の出身者では、米国が4%増の8764人で上位に入っている。
「技術・人文知識・国際業務」は、留学生が日本の大学や専門学校等を卒業後、就職する際の主要な在留資格だ。同じ昨年末時点における在留資格「留学」所持者も、既報の通り40万2134人と過去最高の数になっていて、くしくもダブルの「40万人超え」となった。
※「特定技能」の伸び顕著、「介護」は1万人突破
一方、「技術・人文知識・国際業務」以外の就労を目的とする在留資格の所持者数は、「特定技能」が前年比36%増の28万4466人いるほか、近く廃止と「育成就労」への移行が決まっている「技能実習」は45万6595人。このほか「経営・管理」は1割増の4万1615人、「高度専門職」は2割増の2万8708人、「企業内転勤」は1割増の1万8375人、「教育」が5%増え1万4929人等となっている。大学等の教員向け在留資格である「教授」は3%増の7488人だった。
なお、昨今、国内人材の確保が急務の「介護」は、前年比31%増、直近2年間でほぼ倍増し1万人を突破した(1万2227人)。「介護」の在留資格が新設後間もない2019年時点で該当者は592人であり、5年間で20倍規模となった形だ。
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日本国内に在留する在留資格「留学」の所持者が、2024年末時点で40万人を突破したことが、出入国在留管理庁のまとめで分かった(40万2134人)。コロナ禍前の2019年末時点を上回り、史上最高の数となる。前年の2023年末からわずか1年間で約6万1千人増えていて、総数ベースでは日本政府が掲げる2033年までの留学生の受入れ目標に9年早く到達したことになる。直近の3年間に日本語教育機関への新規入学者数が急増しており、昨年も入国者ベースで最高水準にあることが寄与したとみられる。
入管庁によると留学在留者の出身国・地域別内訳では、最多の中国(大陸)が前年比5%増の14万1496人で全体の35%を占めた。次点のネパールは前年から一挙に3万人近く増え8万5431人と、特に実数の伸びが目覚ましかった。またベトナムは同7%増の4万6367人で3番手を堅持。これに前年からほぼ倍増のミャンマーが2万3290人で続き、スリランカ(1万5269人)、韓国(1万4398人)、バングラデシュ(1万315人)も含めた計7か国が1万人超となっている。韓国は前年の数をわずかに割り込み、同5割増のスリランカに逆転された。台湾は同6%増の8655人で、このほかインドネシア(7783人)、米国(4516人)、タイ(4065人)等も一定数に上る。
留学在留者の所在地(都道府県)別では、東京都(13万3431人)を筆頭に、大阪府(4万3803人)、福岡県(2万3948人)、埼玉県(2万1490人)、千葉県(2万971人)、京都府(2万141人)、神奈川県(1万9043人)、愛知県(1万6698人)、兵庫県(1万6656人)の9都府県が単独で1万人以上となっている。ほかに、北海道、宮城県、茨城県、静岡県、広島県が各5千人以上を擁する。
★JLPT海外受験者 休憩含め携帯使用を禁止
日本語能力試験(JLPT)の海外受験者について、世界各国・地域での実施を司る国際交流基金は今年7月の試験より、試験当日の休憩時間中も含めて、試験終了まで携帯電話やスマートウォッチ、通信機能を有する機器等の使用を全て不可とする方針を決めた。受験者は試験が終了するまで、携帯電話等の電源を常時OFFにしておくことが求められる。もし休憩時間中に携帯電話等の電源がONになっている場合は不正行為とみなされ、該当者の成績は全科目無効の扱いとなるため注意を要する。
併せて、カンニング、代理試験等のあらゆる不正行為や、問題・解答用紙の持ち出しに加え、これら内容・解答等をインターネット及びその他の方法で公開することも禁止。これら不正行為を行った人や、得点の正当性に疑問があると判断された人には、成績無効、試験結果の不通知に加え、将来に渡りJLPTの受験を禁ずる可能性もあると警告を発している。
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2025年第1回目となる日本語能力試験(JLPT)の申込受付が、来週3月18日より開始される。受付期間は4月8日までとなる。受験を予定している人は申込手続きを忘れないよう注意が必要だ。
JLPTは2025年の試験から変更事項があり、受験レベルによって試験の入室・開始時間が分かれる。24年までは日本国内会場の全てのレベルで同じ時間帯に試験を行っていたが、今年からは午前(試験開始時間9時10分)にN1とN2を、午後(試験開始時間15時10分)にN3、N4、N5を、それぞれ実施する形へと変わる。
また例年同様、会場の借用状況しだいでは当初の予定会場が使用できなくなったり、受験者が希望する都道府県以外の試験会場となる可能性もある。使用不能の場合は実施元で会場の振替を検討し、振替受験ができない場合は受験料を返金するとしている。
※中国会場でも受験レベルにより試験時間を区分
一方、海外の試験会場では例年最大規模の受験者数を擁する中国(大陸)でも、N1とN2の試験を午前(試験開始時間9時)に、N3、N4、N5の試験を午後(試験開始時間14時30分)に分けて行う形となる。ただ申込受付期間は3月18日7時から同24日14時までと日本国内より短い。申込に際しては事前に個人情報の登録が必要で、この受付は3月11日よりすでに始まっている。
日本国内・海外ともに、2025年第1回JLPTの試験日は7月6日(日)となる。
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